
写真撮っていいですか?
そんな風にいわれる日本車って何種類くらいあるでしょうか。
まあ趣味車は人それぞれ好みも違いますし、写真を撮りたくなるクルマも違うかもしれません。
そんな中、個人的趣味でしょといわれても胸を張って
「そうです、でも文句なしにカッコいいでしょ?」
といえる国産車がマイ戦闘機の一台、マツダRX-7 FD3Sです。
造形がこんなにもエロくグラマラスなデザインの国産車、トヨタ2000GTとFD3S以外にありますかね?バブルの良き遺産、元気の良かった頃の日本、無駄な時間もかけて効率だけではないデザイン、そう思えます。

平成4年登録の1型なので既に26年前のクルマなのですが、未だ異彩を放つこのデザインに加え、1.2トンと軽い車重、鋭いコーナーリングが可能で、サーキットでも趣味車としては第一線級の戦闘力を維持しています。あ、ウチの娘はフルサーキットはデビュー前ですけども。
これだけ年を経ていると、さすがにそのままというわけにはいかず、エンジンオーバーホール、エアコンコンプレッサ交換、センサー類、ブッシュ、ピロ、ソレノイドバルブなどの交換、ボディ補強、果てはメンバーそのものの交換、全塗装、ブーストコントローラ投入とかなりの手が入っていますが、ちゃんと4人乗れる仕様を維持しています。

走りの方はエンジン、ターボともに非常に好調で文句ありません。未だシーケンシャルツインターボの異次元加速は健在で、一昔前のややドッカン系の味付けではありますが、スポーツターボ特有の強烈な加速感が味わえます。3000回転以上を維持していればいつでも、何処までも回る、何処までも加速するかのようなロータリーロケット感です。最近は主にスロットルセンサー交換の恩恵か、新車当時と同じくらい、低速からでも飛んでいくような加速が味わえます。今日とか怖いくらいだったな〜絶好調です。
またエンジン単体の音自体はとても静かです。13B-REWは素晴らしいロータリーエンジンです。
クスコの機械式LSDをインストールしているので、コーナーリング脱出速度も異次元仕様です。
多少文句を言わせてもらうなら、
1.パワステのハンドルフィールが軽すぎること。
2.フロントミッドシップの副作用でABCペダルの右側オフセット感がハンパないこと。
3.FRの宿命だが、リアのトラクションが不足気味。これはもう一台の戦闘機がMRのロータスエリーゼであるためどうしても比較してしまうことに起因してますが…。
4.もはや分かってはいるので言わない約束の燃費6km/L以下…。

いずれもこのクルマの魅力の前では補ってお釣りがくるかとは思います。
かなりいじったので、もうあと弄るとしたら脚くらい。不動車時代に壊れてた脚にやっすいKTSをとりあえず入れたので。これをオーリンズなどの定番ものに入れ替えれば、たぶん袖森などでエリーゼを越えるタイムを出すのは訳ないでしょう(パワーが倍近くあるはずなのでたぶん今でも出せるかも)。
中古パーツの豊富さや安さもDIYerにはありがたい。古いスポーツカー、それもメジャーだった車種は部品取り車も同様に沢山あり、同じ様に困ってる人も多いです。だからこそマーケットも活況になります。

またエンジンやミッション、補機類の値段と耐久性、絞り出せるパワーの比率を考えるとコスパが最も良いクルマ、というコメントを見たことがあります。
汎用パーツも多い上、外車と違って豊富に国内ディーラーがありますし、何よりこの手の古いクルマを大事にしてくれる傾向が強めのマツダ車です。
維持が楽…とは言いませんが、ある程度自分でイジることを趣味にしていて、改造にある程度の理解のあるマツダディーラーを探し当てれば、長く維持していけるクルマでもあると思います。
かと言って、万人に勧められるかというとそんな事は全くもってありません。こんなにも手がかかり、クルマのご機嫌を伺い、なだめすかしながら乗らなければならないことに耐えられない方の方が多いと思います。わかります。
なので、そんなところまで含めてナナちゃんを愛せる人にのみ保有できる、そんなクルマなんだと思っています。
全くもって本気でおススメしません、でもこのデザインが好き、ロータリーが好き、楽なクルマは嫌い、マニュアルが好き、クルマのDIYもやってみたい、予算200万円以内で速くて曲がる国産車を探してる、という稀有な人にだけおススメします。
そして私とお友達になりましょう(笑)
ちなみにいまでこそこんなに愛しているナナちゃんですが、不動車からレストアし始めた時は2年乗ってポイっ、とか思っていたのはナイショです(笑)。
Posted at 2018/03/17 22:05:55 | |
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ナナライフ | 日記