
8年前の東北大地震の時、GWを利用して
4泊5日のボランティアで宮城入りしました。
自分の車で参加しようと思いましたが
被災地は通行が禁止されていたので、
ボランティア専用のバスで向かいます。
家内が仕事で一人GWで閑だから参加したのであって、あまり偉そうに
威張れたモノじゃないですなー。
粉塵マスク持参で現地入りです。
(倒壊した建物にはアスベストを使っている工場もあるので粉塵マスク必須)
宮城石巻に到着。被災地に立ちます。
散々ニュースで見てましたので驚きはしませんが、ひどいものです。
ちょっと言葉にならない状況。
2か月前、ヘドロが混ざった海水に街ごと覆われたので、臭いが凄まじかった。
まずその匂いで体調が悪くなります。
私たちボランティアの仕事は基本、瓦礫撤去。
天気が良いので乾いてはいるけど、目に見えるものは全て一度ヘドロの
泥水をかぶっています。
画像ではちらほらと被害を免れたようなきれいな建物もありますが、
それは遠くからの見た目だけ。
近づけば全てがひどい状況でした。
ペンキで「ナシ」と書かれた自宅を、ボランティアが入って瓦礫を撤去
していきます。
道路わきに瓦礫を集めておけば、後は自衛隊の人がトラックで運びだします。
ちなみに「ナシ」とは「この家にご遺体はありません、入ってOK」の意味です。
ボランティアは被災地から3㎞ほど離れた無事だった市民センターを借りて
そこで寝泊まりしました。登山道具フル使用です。
宮城、GWでも結構寒くて、厚意で石油ストーブの配給があって助かった。
私が5日間寝泊まりした場所。
エアベッドって便利。登山道具はいざという時使えるものばかりです。
食事も基本自分で持参したものを食べます。
水だけは供給がありますが風呂は無し。
トイレも断水時間があるので、いつでも使えるわけではありません。
あまり食欲もないのでマルシンハンバーグとアルファ米で簡単に食事。
夕飯食ったら疲れ果てて、20時にはボランティアの皆さん熟睡してしまいます。
朝起きると寝袋の中が泥の砂だらけでした。
墓石やコンクリートのブロックの撤去はとても重い。しかもヘドロ臭がひどい。
あまり深く考えず、黙々と作業しました。
いや、黙々と作業しなければ、変に考え出すと壊れる人もいると聞いていたので
労働中はただ無心に肉体を酷使します。
ほとんど運動しないデスクワークなのに、毎日8時から17時までぎっちり労働
するので胃液が上がって食欲湧きません。
でもまあ食べます。今日はオイルサーデンと味噌汁かけアルファ米。
アルファ米は細かく砕けているので消化に良いのだ!
とにかく一番困ったのが、作業中ヘドロの粉が舞うのがキツイ。
擦り傷切り傷だけでなく、ヘドロ粉で体に湿疹もできます。
自衛隊がお風呂を作っていました。
でも被災地の方々を優先させるべく我々ボランティアは入りません。
あまりに大きなものは破壊してトラックの荷台に乗せられるくらい小さく
しなければなりません。一心不乱に斧を振る私。
家の中。
仏壇も家具も家から出さなければならないのですが、とにかく海水を吸った
畳とか布団とかが極端に重い!
一人じゃ引っ張っても動かすこともできない凶悪なレベル。
4日目終了。
明日午前中だけボランティアして、東京に戻る予定です。
皆さんドロドロのボロボロですね。
お疲れ様でした!
わき目も振らずに作業に没頭したつもりですけど、が、悲しいかな、
私は男としては非力で低性能、自分で点数つけても60点がいいところですね。
とても及第点に届きませんわ。
最後の前日にサプライズ。
とあるご厚意で自衛隊のお風呂に入る事が出来ました!
素晴らしい!
この場では不謹慎かもしれませんが、興味あって入ってみたかったんですよ!
この世にお風呂があるってなんて素晴らしい!
自衛隊の温泉の泉質:普通の水道水を加熱したもの。
水道水でも超満足です!
効能は温かい湯に浸かってリラックスできる、これは人生において大切。重要。
人生に置いて何割か…とかいったら途端に嘘っぽくなるのですが、少なくとも
何分何厘かは、このボランティアに参加して残り人生の何かが変わったと思います。
さすがに4日間、猫を自宅で留守番させているので東京駅で解散後に急いで帰りました。
(このころはまだ飼い猫3匹だった)
犠牲者の方々にはお悔やみを。
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(温泉)郷愁の寸志温泉 | 日記
Posted at
2019/09/24 23:32:51