(前回からの続きです)
このあと、日を改めて再度試乗したレポは
→
こちら
予想をはるかに超える展開に身体を震わせながら、STI の高津さんの話を聞く私。
オプション設定となっている、
「サイドアンダースポイラー」と
「リアサイドアンダースポイラー」の効果について尋ねてみました。
スタイリング的にはかなり必須に近いんですが、まずは素の状態の走りを知りたいと思い、あえて注文していないものです。
「効果はもちろんあります。日常的な速度域でも確かめられますよ。 詳しく話せるのはドイツ(=ニュル)で試験した者がいるので…」
と、一人の方を呼び寄せてくれ…
あとで伺うと、その方は福田 淳さん。
操安性や乗り心地のスペシャリストで、STI では BRZ tS や S207 の車両実験のリーダーという、これまたキーパーソンな方でした(アワアワ
福田さんが言われるには…
・サイドアンダースポイラーは車体のリフトを抑え、直進安定性に効く
高速域でなくても実感できる
・リアサイドアンダースポイラーは後輪を押さえつける効果があり、特にコーナーでの
ロール時にスタビライザーのように働く
・付けるならやはり両方、がおすすめ
・「まずは素の状態から」、というのもじゅうぶんアリ とのことでした。
そうしているうちに、いよいよ私の試乗の順になり…
いきなり、「じゃあ福田さん、乗ってあげて♪」 と高津さん!
助手席に福田さんが同乗しての試乗、という事態に(汗
(試乗時間:約15分 ほぼ記憶真っ白w)
願ってもない展開で転がり込んできた、貴重な貴重な試乗でしたが
結果を正直に言うと、このクルマをはっきり掴めるには至りませんでした(ヲイヲイ
試乗コースが
スバル太田店近辺の生活道路で、夕方の混雑(というかほぼ渋滞)で全然走れなかった、というのが一番ですが
人生初チューンドカー、しかも高額、おまけに隣に開発者の福田さん、という緊張とビビリで…
…会社の偉いさんには遠慮もしないのに、こんな時だけ困った奴だ(汗
そんな中でも感じたことを挙げますと…
【シート】
tS 専用装備のハイライトの1つ、
STI製レカロシート(ベースは
スポーツスター AN100H)
この素晴らしさだけは、私でもはっきり掴めました。
両脇のサイドサポート、長さと厚みを増やしたヒザ裏で、ホールドは完璧。
厚めのクッションと、柔らかくてしっとりしたセミアニリンレザーの快適性は抜群です。
前後スライドとリクライニングしかないのに、まるでオーダーかのようにしっくりくるのは
まさしくレカロの真骨頂でしょう(^_^)
【足回り】
同じ「ダンプマチックⅡ」なレヴォーグSTI sport を堅めにした位、をイメージしてましたが…
私が大間違いでしたσ^_^;
ノーマル車とは一線を画する硬質感、チューンドカーとはこういうものなんですね。
堅いか?と言われればもちろん堅く、こんな速度域ではグラリともしませんが
下からの突き上げは角が丸められてまろやか、文字どおり一発で収束します。
ドシンバタンやミシリがいっさい無いほか、段差や轍を斜めに横切るようなときも、
ワサワサ揺すられたりせず実にすっきり。
濁りのない筋肉質、これはズバリ「好み」です。
速度が上がったら堪らないんでしょうね(^_^)
【操舵】
30km/hも出さずに交差点を右折しただけですが…(^^ゞ
補強パーツを入れ小径ステアリングの NA号と同等以上の反応でした。
255とごんぶとなタイヤですが、轍にとられてキョロつくようなことは無かったです。
【パワートレイン】
踏めていないので評価できません
「低圧損化による過渡トルク10%向上」など分かるはずもなく(^^ゞ
【ブレーキ】
ブレンボどおりの硬質なタッチ
ただ、訳あってSTI のスポーツパッドに換えられていたので
効きの強さや温度変動、鳴きなどは評価できません
【静粛性】
いちばん面喰らったのはココでした(汗
アイドリング時はふつうに静かですが、
ひとたび走り出すと255/35R19の SPORT MAXX RT の「ゴォー」がそのまま下から…
17インチ&ノーマル脚のBPとでは無理もありませんが、またもやチューンドカーの洗礼(汗
S207と同じく、これでも「静か」なのだそうですから、ここは割り切るしかありませんね(^^ゞ
※補記
路面とのコンタクトの硬質さとロードノイズについては、
クルマではなくタイヤ(SPORT MAXX RT)に依るところが大きいようです。
最近の多くのスバル車で純正採用されていますが、この点はかなり不評みたいσ^_^;
tS の名誉のためにも、注記しておきます。
とまぁ、このクルマの凄さとかそれ以前の問題で
チューンドカー、コンプリートカーの洗礼にヤラれてしまった感の私…(未熟汗
まともな試乗レポを期待されていた方々には、面目次第もありませんm(_ _)m
そして、
(購入者ということでおそらく)わざわざ同乗してくれた福田さん、無駄な時間を費やさせ、申し訳なかったです(^^ゞ
しかし、こんな情けない試乗でも、他のクルマには感じられないような、どっしりがっちりした安定感や信頼感を持っていることは感じ取れました。
それらに加え、BP/BLレガシィのようなしなやかさ、繊細さ、切れ味を兼ね備えているかどうかは実際に自分のクルマに乗ってから、になりますが、高津さんの言葉や福田さんの表情から察すれば、そこは大いに期待してもいいはず、と思えます。
(高津さんみずから、持っていたカタログにサインしてくれました(^_^)
そう思えるようになったことも、今回、太田に行って得られたファンタスティックな成果だと思います。
【追記】
このあと、日を改めて別の機会で再度、試乗しています。
そのレポートは →
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