おにいちゃんのハナビ 鑑賞人が人としてある大切な存在、家族を中心とする物語です。なんと実話なんですね。調べると、2005年の秋に放送されたドキュメンタリーが基だそうです。新潟県中越地震の1年後を見つめるそのドキュメンタリーは、新潟県小千谷市片貝町の片貝まつりが軸となっていました。400年の伝統と世界一の四尺玉花火を誇る片貝まつりは、町民が子供の誕生や成人、還暦などを祝して、神社に奉納する形で花火を打ち上げます。花火のひとつひとつに人生ドラマがありましたが、そこで紹介されたあるエピソードに国本雅広監督は心打たれ、ぜひ映画にしようと決意します。それは、成人を迎える兄が、亡き妹のため、一年をかけて準備し、片貝まつりで花火を打ち上げる話でした。ストーリーとしては王道です。王道なのに・・引きこもりになってしまった兄を高良健吾さんが、白血病に侵されながらも、兄を励まし続ける明るい妹を谷村美月さんが、見事に演じていて、対比しながらもつながっている兄妹が浮かび上がってきます。妹に無理やり外に出されて、スーパーマンになれるかといったら、やっぱり情けない行動とか、また引きこもってしまいそうになる・・それでも強引な妹に引っ張られ、はげまされて、兄はだんだん心を開き始めるが、華の白血病が再発し・・兄と妹のやりとりがとても丁寧に描かれていてるので、だから兄の行動は切なくて、愛おしくて・・自分を立ち直らせてくれた妹に捧げる花火。。片貝まつりの花火は神社に奉納する花火だそうです。1発1発にそれぞれ物語があり、誕生・新築・長寿のお祝い・そして追悼の花火が上がります。厳粛でもあり、楽しい花火でもある。。人生の節目節目を祝い、追悼し、、喜怒哀楽を花火で表現する。。片貝花火の美しさをたっぷり見せてくれた、爽やかで愛らしい映画でした。ドキュメンタリーみたいけど、、ニコニコ動画なんですね。アカウントどこいったかな。。。