
金曜日夜、急に思い立って日曜日朝に信貴生駒スカイラインに上がることにした。1/4に行ったきりなので、半年ぶりだ。456に対する情熱が薄れて来たのだろうか?一度嫌味を言われてから、何だか足が遠のいてしまった。
いつもなら6時過ぎに目が覚めるのに、昨日嫁さんの実家から帰って来たのが11時前ということもあり、起きると7時5分前でぎりぎりだ。慌てて身支度して456に乗る。う、ガソリンがない。急いで満タンにして阪神高速を東に向かう。生駒山に傘雲のようなのがかかっているが、天候は悪く無さそうだ。
いつもなら信貴生駒スカイラインを一往復してから行くパノラマ展望台だが、今日はとにかく直行。もうすでに二台来ている。お、アルファが二台、それも白ばかりだ。

一台はroadkingさんの1300Jrだが、あの白のスパイダーベローチェは...tokirioma5さんに違いない。
「おはようございます。初めまして。紺の豚です。stelvioさんからお噂は伺っていました。」
tokiriomaさんのウニ色バルケッタをstelvioさんと試乗させていただき、楽しんだのは、もう丁度一年前の7/24だ。いつもここには正月と夏に来ているのに気付いた。

「あの時はありがとうございました。しかしこのスパイダー奇麗ですね!」
「ありがとうございます。12気筒の音を聞きたくて来ました。」
「白は珍しいですね。赤、黒、シルバーってのは知ってますけど。」
「少ないけれど、白もあるんですよ。」
「しかし、内装もきれいだし、イイなあ...」
tokirioma5さんは、456が夢のクルマだとおっしゃる。
「それじゃぜひ乗ってみて下さい!」
「じゃ交換で!」
さっそく交換試乗になった。
実はこのアルファスパイダー、何度ヤフオクでポチッとしそうになったか。大体シリーズ3だったが、シリーズ4のATをしれっと乗ってみたいと思っていたのだった。黒の個体や、シリーズ3のMTは乗ったことがあるので、そのタイトさとクラシックな雰囲気が気に入っている。
まず回頭性にびっくり。全体の雰囲気に比べてホントによくノーズが入るのに驚く。そうか、シリーズ4はパワステが付いていたっけ。しかし挙動は古典的っぽいし、3ATのこともあって、必死で走る気にはあまりなれない。やっぱり三角窓を空けて左肘を出して、ゆったり走ると「キモチイイ!」
456から降りてこられたtokirioma5さんの第一声は
「思ってたより静かですね」だった。
「でも、あまりイイ音って感じじゃないでしょう?音だけなら8.32の方が良かったですよ。tubi等に替えればもう少しイイ音かも知れませんけど..」
「それでは456らしくない気がします。私はこのままの方が好きですよ。」
456のキャラを良くわかっていらっしゃる。
tokirioma5さんが、「私のいつものクルマはジャガーXJ(X308)なんですよ。」
「それはいい。私もRover75の次はそうかなと考えた事もあったんですが、嫁さんには大き過ぎる気がして。」
「私のは3.2 V8っていう下のグレードなんですけど、窓廻りとかがメッキじゃなくてブラックアウトされているんですよ。それが好きで探したんです。」
「それは一つの見識ですね。私もすごくその気持ちが解ります。電装系とかどうですか?」
「いやーびっくりするほど壊れませんよ。その前のMBのミディアムW124は細々壊れましたけどね。」
「やっぱり日本電装になったからですか?」「そうでしょう」
そうこうしているうちに、谷の下から快音が響いて来た。緑の1300Jrが登場。heyさんだ。
「おはようございます。ここであうのは久しぶりですね。」
「どうせ日曜朝は走りに行こうと思ってたんですけど、紺の豚さんが集まるって聞いたんで、来たんですよ。」

これで4台。アルファが3台も有るのに、一台も赤がない。珍しい(笑)
「heyさん、いつもビデオで見せてもらっているので、何だか乗ったような気になってるんですけど、一度助手席に乗せてもらって良いですか?」
「どうぞどうぞ!」
heyさんの運転で谷に駆け下りて行く。普通の70タイヤと1300ccのアルファツインカムだが、驚く程限界が高く早い!考えていたより2割は高いスピードで侵入しているのにスムーズに脱出して行く。3500-6000をキープすれば、パワーも十分で、「使い切る楽しさ」に溢れている。
「びっくりするほど速いし、楽しいですねえ!」
「思ったより速いでしょ?回転を落とさなければね。」
鐘のなる展望台で交替していただき、少し乗せていただく。
「うわ運転しても楽しい。パワーは無いけど、その分使い切れるし。」
「楽しいでしょ?実馬力は70Hp位らしいですねど。」
「ええ。絶対スピードは判らないけど、自分が楽しめればそれで良いんですからね。」
帰ってくると一台増えている。この赤いイプシロンは..stelvioさんだ。(左端)

「こんにちは。奥さんから貸してもらったんですね。やっと赤のイタ車が来ました(笑)内装のベージュのアルカンタラ、奇麗じゃないですか。よくゲソのような紐状のが出て来て、テーマクラブでは『ゲソカンターラ』って言ってますよ(笑)」
「この内装、真ん中はモケットなんです。元のシートが痛んで、シートは替えたみたいですよ。それにこの個体はあのコバショーさんが乗っていたらしいんです。」
「え、それはすごい!しかしこれ、高速でヒョコヒョコしません?」
「しますします。」
「16V 5MTに一度乗せてもらったとき、京滋バイパスだったと思うんですけど、けっこうそうなったんです。でもそれ以外は何も文句の付け様がない。エンリコ・フミアさんのオリジナルデザインだし。」
そうこうしているうちに、後ろから快音が。あの黄色のマラネロはみんカラ友達のutmさんだ。
「こんにちは!昨年のCG Meet以来ですね。ご無沙汰してます。この車を見た覚えが無いのはどうしてでしょう?」
「一度モンツァのT工場長を紹介していただいたときは大雨で代車だったんですよ。」
なるほど。いきなりクーリングのためボンネットオープン!

「あ、うちにあった550マラネロと結晶塗装が変わってる!」
heyさんも「こんな結晶塗装見た事無い!」
ヘッドの赤もまったく剥がれが無く、異常にきれいだ。
内装を見せていただく。

うちのは白(元色は赤)外装に赤革、シートはデイトナのように赤と黒で交互になっていたが、これは黒一色。でもすべてのステッチが黄色。カッコイイ。

計器板もすごく仕上げが上がっている。utmさんのブログの表紙どおりだが、しかし高級だ。
「内装の仕上げはすごく上がってますねえ。一般に456をショートホイールベースにして、エンジンをチューンしたのがマラネロって言われてますけど、逆なんですよ。456は久しぶりにFR12気筒に戻るための習作で、改良してネガを潰した『真打ち』がマラネロなんですよ。それの改良をフィードバックしたのが456M、それでまたマラネロを改良したのが575Mなんでしょう。ある意味完成型なんでしょう。」と私が言うと、
「でも、私は456の方が形としては好きですよ。575Mはいろんな過去の寄せ集めっていう感じがします。」
「なるほど。フロントのスリットやノーズの長さは275GTBだし、リアはデイトナですよね。しかし、ピニンファリーナが一番力を入れる斜め後ろはどうなんでしょう?マラネロはデイトナから取ったと書いてあるものも多いですが、どっちかというと斜め後ろからは456の方がデイトナに似てますよね。」
「私はテスタロッサじゃないのかな、と思っているんですよ」とutmさん。なるほど!さすがに歴史的バックグラウンドに詳しいutmさんらしい考察だ。
さいごに真打ち、ロドキンさん(笑)
2台の段付きジュニアの鼻先がやっぱり気になるようだ。
色々そのあたりのお話をさせていただいたのだが、
一言で言って、「形のバリエーション多すぎ」
でもだから段付きに引かれる人が多いんだろうなあ。
今度はぜひロドキン号にも乗せて下さい。
オリジナルに近いhey号と、ローダウンしていかにもサーキットで走るアルファになってるロドキン号、どっちも興味津々なので。
もう少し色々話をしていたかったが、もう10時だ。
今日は嫁さんの「ママの休日」だし、友達が京都から来る11時までには戻らないと。
後ろ髪引かれる思いで先に帰宅させていただいた。
みなさん、ありがとうございました。
夏冬2回はレギュラーにしようかな。冬は1/4、夏は海の日の連休の次の日曜日かな。