この記事は、
2° Raduno Lancia Classicoについて書いています。
10/27日曜日に亀岡トライアルランドにて2° Raduno Lancia Classico(2nd Classic Lancia Meeting)が行われた。五年前の
第一回 の時に、次は当家のフラミニアが出来たら集まりましょうという話になっていたのだ。最初は去年の秋あたりに開催しようと言われていたのだが、延び延びになっていてやっと今回開催できることになったのだった。
朝7時過ぎに自宅をX1で出て、モンツァに着いたのは8時前だった。
ボンネットにつく小さなSuperleggeraマーク。カロッツェリア・トゥーリングの代名詞である「超軽量」の意味だ。
阪神高速神戸線、名神高速、阪神高速池田線を乗り継ぎ、国道423号線で亀岡トライアルランドに。フラミニアを私が運転し、T工場長を助手席に、そしてNさんがうちのX1を載せたキャリアカーで続く。こんなお大尽な道行きは初めてだが、今度のミルキーもこの構成で走ることになりそうだ。
阪神高速神戸線でいきなりもう一台のフラミニアトゥーリングが!バックミラーにまるで分身の術を使ったように写っている。地道に降りたところで車を停めると、今回のレストアにもパーツリストや細部写真を撮らせていただき、すごくお世話になったOさんだった。
ドアを開けて後ろのフラミニアに近づこうとしたら、左ドアを少しガードレールにぶつけてしまった!径2ミリほどのドアガツン傷をつけてしまった(泣)
「急に同じ車がバックミラーに写ったから、びっくりしましたよ!」
「新名神から行こうと思ってたけど、たまたま阪神高速に魚崎から乗ったら、ぶーちゃんのフラミニアとモンツァのキャリアカーが走ってるから、びっくりしたよ!」
9時過ぎに亀岡トライアルランドに到着。森さんがさっそく出迎えてくださる。
「ようやっと出来ましたな!」
「出来ました!」
固く握手を交わす。
長男さんとも固く握手。
「うちもGT何とか形にしましたよ!」
「ありがとうございます!」
もうビックリするくらい集まっている。
手前は希少なアッピアGTザガート。
アウレリア三台!世界初のGT、B20GTとB24コンバーティブル。コンバーティブルは静岡の重鎮、星野さんの個体だ。
後から来られた岡山からの個体。何を隠そう10年前の最後のポンテペルレで横におられ、初めてアウレリアを見た、その個体そのものだ。
アウレリアはシリーズ1−7まであるが、手前のシリーズ2はよりクラシックな小さいテールランプが特徴だ。
フラミニア・トゥーリング三者三様。あとで細かく解説します(笑)
フルヴィアクーペはやはりラリーのイメージが強い。
ザガートの三台。手前のアッピア・ザガートはアウレリアと同じ世代。その後ろはフラミニアの最強バージョン、手前が森さんのフラミニア・スポルト・ザガート、奥がstratosさんのフラミニア・スーパースポルト・ザガートだ。
この中で一番新しいベータ・クーペ。これだけ綺麗な個体ももうあまり見られない。
9時に始まったミーティングだが、皆でボンネットを開けたり、細部の違いを比較したり、全く話が尽きない。ホスト役の森さんの奥様から
「食事の用意ができたからみんな上がってきてね!」
と言われるまで話し込んでしまった。
奥様が考えてくださった素晴らしいテーブルセッティング。ランチアの小さい旗が付いたお花が飾ってある。
トスカーナで修行した女性シェフが腕を振るった料理。テーブルマットはランチアの車名になったローマ帝国の街道の場所と、それに対応するランチア車の写真が付いている。さすが森さんの奥様は何度もヨーロッパでこういう会に参加されているだけあって、素晴らしいセッティングだった。
食事の後は試乗会。オーナーの横に乗せていただき、トライアルランドから西に入る山道を走る。私の番になった時、星野さんが
「ぜひT工場長が組まれた車に乗せてくださいよ」
と言っていただく。
「どうぞどうぞ!」
「やっぱり2.8Lだけあってトルクが太いね」
「ええ、すごく走りやすいです」
「無理せず自分のペースで走ってくださいね」
「わかりました」
そういう星野さんは自分が運転されるときはすごく速いらしい(笑)
やたら似たような車ばかりなので、少し解説させていただこうと思う。大多数の興味のない方は飛ばしてください(笑)
戦後のランチア第二世代はアウレリアとアッピアだったが、あまりに凝った構造で生産性が悪いため、第三世代が1960年前後に生まれた。それが小さい方からフルヴィア、フラヴィア、フラミニアの三車だ。フルヴィアは狭角V4を縦置きにしたFF、フラヴィアは水平対向4気筒を縦置きにしたFF、そしてフラミニアは世界初のアウレリアV6を受け付いたトランスアクスルFRだ。これ以降ランチアはFRを作っていない。
フラミニアはその頃のイタリア高級車の例に倣い、様々な形のボディがカロッツェリアにより架装された。ピニンファリーナ、トゥーリング、ザガートの3つのカロッツェリアによるボディをもつ車はそう無いはずだ。
今回のミーティングにはピニンファリーナによるベルリーナ(4ドアセダン)は参加していない。全体の数としてもかえって少数だ。多分一番多いのはピニンファリーナによるフル4シーターのクーペ、フラミニア・クーペ・ピニンファリーナだろう。
最強版がザガート製の二種類、フラミニア・スポルト・ザガートとフラミニア・スーパースポルト・ザガートだ。
ザガートらしいお尻の共演。
一番奥のスーパースポルト・ザガートはコーダトロンカになっている。
そしてトゥーリング社は三種のボティを作成した。ツーシーターのGT、2+2のGTL、そして2シーターオープンのコンバーティブルだ。
手前からGTL、GT、コンバーティブル。
後ろから見るとよりルーフラインの違いが分かるはず。
真横からの眺め。私はやっぱりGTはコクピットが小さすぎて好きではない。やっぱり自分の乗ってるGTLが好き(笑)
試乗から戻ると、奥様が入れてくれたコーヒーとケーキが待っていた。美味しく頂いた頃にstratosさんから素晴らしい景品を頂いた!
エルメネジルド・ゼニアがランチアのために作ったネクタイと、今回の会合を記念した盾。プレミアム・ランチアの一位となっている。stratosさんありがとうございます!
やっぱりうちの子が一番だ!
帰りもずっと待っていて下さったT工場長が助手席に乗り、Nさんが当家のX1を載せたキャリアーを運転して自走でモンツァへ。行きと同じくOさんのコンバーティブルも同行した。そのまま423号を帰ると川西で混雑するので、初めて新名神の川西入り口から西に山陽道、そして六甲北有料道路から阪神高速北神戸線、新神戸トンネルを越えて灘のモンツァに帰り着いた。約150キロをノントラブルで走り抜いた。ミルキーウェイでの完走に一歩近づいた気がした。
会場を提供してくださった森さんご家族、そして豪華な景品を用意し、皆さんに声を掛けてくださったstratosさん、本当にありがとうございました!素晴らしいお披露目となりました。