
この記事は、
名古屋クラシックツアー2012について書いています。
Aグループの参加車に関して、ぱむっちょさんが素晴らしい写真を沢山撮っていただいているので、こちらではBグループの参加車とそのオーナーさんたちとのお話をさせていたくことにする。まず朝の知多市研修センターでお隣になったのは、ジャガーSタイプだった。名車markIIの後ろ脚を独立懸架にした車で、最近リバイバルされたSタイプに大阪まで送っていただいたのだった。

特徴的なリアビュー

オーナーさんに
「珍しいですね。MarkII は何度か見た事があるんですけど、Sタイプは初めてです。きれいに内装レストアしてありますね。」と言うと。
「このシート、皮用スプレーで僕がやったんです。他も内装は全部自分で外して磨きました。」
「え?!」
「どうしてもの所はプロにしてもらってますが、出来る所は自分でやって、ここまで動くようになるまで2年掛かってます。」
「それはすごい!」
奥様はナナちゃんをなでなでして下さっている。嫁さんと犬の話で盛り上がっているようだ。
それから珍しいアメリカンフルサイズ、シボレーインパラのコンバーティブル。帰りの高速もゆったりと80キロで巡航していたのが却ってカッコイイ。

内装も美しい!

オーナーさんは白髪だがヤングアットハートな感じ。ご夫婦で参加されている。
「これ流石に大きいですね。6メーター、エンジンも7リッター位ですか?」
「いえいえ。5m60っていうところですかね。あ、でも後ろのスペアタイヤの分長いかも。エンジンは4.9Lなんですよ。」とボンネットを開けて下さる。
「お、思ったよりエンジンが小さい!5L近いエンジンがこんなに小さく見えるって..すごい!」
こちらはビッグヒーレー。お祖父さん、お祖母さんとお孫さん2人が、ばっちりユニオンジャックの帽子や服でコーディネート。

「ヒーレーって、二人のりだと思ってたんですが、4人乗れるんですね!」
「後ろは+2ですけど、子供なら乗れますよ。車検証上も...ほら四人乗りです。」
と車検証を見せて下さる。ホントだ、定員4人になってる!
この時はまだ子供さん達が子供さんなのかお孫さんなのか聞けなかったが、あとでお孫さんと判明した。こんなおじいちゃん、おばあちゃんが居る孫、いいだろうなあ。
中部地方なんだからこれは外せない。トヨタ2000GT。3台エントリーというのもすごい。

こちらは赤。左ハンドルの前期型。ボンネットはクーリングのため開けてある

「これって前期型、後期型どっちでしたっけ、すぐ忘れてしまってすみません。」
「前期型ですよ」とオーナーさん。
「トヨタのマークはブロックの前の方に入ってますけど、ヤマハのマークは無いんですね。」
「ヘッドカバー外すと中に有りますよ。」
「あ、バルクヘッドのメーカーズプレート、ヤマハとトヨタの両方が左右に貼ってある!」
「これの左右をどっちにするかで揉めたらしいですよ。」
オーナーさんペアはスリムで背の高いお二人だ。奥様は何故か「かわいい!」とナナちゃんをなでなでした後、
「だっこしてもいいですか?」
「どうぞどうぞ。」
「かわいい〜〜〜!」と旦那様に写真を撮ってもらっていた。可愛がっていただき、ありがとうございます。
このクルマを見たとき、思わず「嘘でしょ?!」と言ってしまった。ジャガーCタイプ。レプリカだろうが、でも美しい。

エンジンルームを開けておられたので、こっそり撮らせていただく。がっちりとパイプフレームが組まれているのが出自を物語っている。

あとでフェリー乗り場でオーナーさんとお話した。
「良いですねえ。ナビは息子さんなんですか?」
「いえいけ、このクルマのメカニックですよ。この車の一部(と助手席の前のトーボードを指す)は彼が作ったんです!」
「え、そりゃ凄い!」
「でも、P6懐かしいなあ。昔欲しかったんですよ。今は殆ど見ませんものね。」
「ベテランの方々に何故かそう言われるんですよ。日本で動いているのはこれを入れて数台だと思います。」
フェリーに乗り込むとき、再始動に手間取っていたが、ぱっとメカの人に運転を交替して、みんなで押し掛けしていた。お付きのメカニックが居て初めて所有できるクルマかも知れない。
これはMark IIのおしり。前にあるSタイプより短いのが判りますか?

こちらはロールバー等も入り、かなりレーシーな仕上げになっていた。カッコイイ。
手前が私のすぐ前で快音を響かせていたF430。後ろから見ると、リアガラスハッチの左右のベントから熱気が陽炎になって立ち上っている(笑)

「こんなにゆっくり走っても、快音なんですね。でもホントはもっと飛ばすんでしょう?」
とオーナーさんに振ると、
「いえいえ。私なんかいつもゆっくりですよ。ポルシェの人たちはみんな速いですけど。」
クライスジークの可変マフラーだが、おとなしい方でも中高音の素晴らしい響きだった。私には爆音モードは不要だな。
以前から356は好きだが、この内外装の組み合わせは趣味が良い。うちの嫁さんも「この色、いいわねー。」と気に入っていた。

「これ、ドラムブレーキだから356B スーパーですか?」
「いえ。Aなんです。でもこっそり中はディスクブレーキです。」
「あ、失礼しました!フロントのバンパーが低くてAですよね。この鼻がカッコイイです。」
「でしょう?B/Cだと前から見ると911にも見えてしまいますから。」
「ディスクでないと制動力は不安がありますか?」
「やっぱり気分的に楽ですね。」
「私はそれがあるので356Cと思ってるんですが、Aにディスクブレーキもアリですねえ」
帰り着いた白鳥物語のオーナーさんの車、ランチア・フラヴィア・クーペ。現車は初めて見たが、古い名古屋55ナンバーが付いていて、良い雰囲気だ。やっぱりランチアはいいなあ。
主催者の天野さんはジャガーフリークとしても知られている。
今回ゲストとして白鳥物語前の駐車場に停められていたのがこのDタイプ。レプリカだろうけど、これも初めて見た!すごい!

美しいフェンダーライン。
ミルキーウェイやいろんな所でお会いして、すごく仲良くしていただいているSさんご夫婦。今回は素晴らしい横浜3ナンバーのジャガーEタイプで参戦されていた。これはネコパブの「シングルナンバーを訪ねて」にも掲載されたあまりに有名な個体だ。奥さんがEタイプ50周年のテディベアを飾っている。

「これ、まさか、昨年グッドウッドでのEタイプ50周年に言ってきたんじゃないでしょうね!」
「まさか〜。ディーラーさんから『こんなの出ますけど』って言われて、買ったんですよ。」
と奥さん。
「しかし、いつ見てもかっこいいなあ。」
というと、Sさんが、
「僕がカッコイイの?」
「いいえ。Eタイプが。」
「いや、僕でしょ、カッコイイの。」
「だからー。E タ イ プ が か っ こ い い って言ってるでしょ!!もう!」
大阪弁で言う「いちびり」だ(爆)
私が
「でも、いくらお金を出してEタイプは買えても、シングルナンバーはお金では買えないですからね。これはSさんの人徳ということにしておきましょう。全然そんな事思ってないけど(爆)」
「まあ、こういうのは縁でしょう。」
「ホントにそうですね。でも、半分本気で人徳と思ってますよ。」
クラシックカーが手に入るかどうかは本当にいろんな縁だ。私もkotaroさんが9年持ち続けていなかったら、こうしてP6に乗っている事も無かったし、こうやってイベントに出る事も叶わなかっただろう。
このEタイプが来た事で、Cタイプ/Dタイプ/Eタイプが並ぶという素晴らしいコンビネーションが実現した。実は左横にXK-120もあったので4台並びだったのだが。

う〜ん。素晴らしい。
追記:
今日リザルトが発表されたので、覗いて来た。
当家はエクスパートクラスまで含めても4位!そしてビギナークラスの1−3位はほとんど団子状態で、薄氷の勝利だったことが判った。天野さんが「まぐれ」と言われたのが、本当にその通りだったのがわかりました(笑)