テーマクラブ時代からの友人、e
baebaeba さんから、「夏休み、ジャガーに乗ってみたいです」というお話をいただいていた。丁度二人とも空いているのが、私の夏休みの最終日8/15だった。
朝7時半に自宅を出発。まず高圧洗車機で汚れたXJ8を洗車。シーフロストという色の良い所は、あまり汚れが目立たない所だが、ついつい洗車もさぼってしまっていけない(笑)阪神高速東大阪線は、まだまだ交通量は少なくお盆モードだ。
信貴生駒スカイラインに入る。これで3度目だろうが、かなりXJ8との付き合い方も分って来たので、3速までのモードに入れて飛ばしてみる。十分楽しく速いつもりで走れる。この大きなセダンがこれだけ走れれば良いんじゃないかな。
一度南端まで走ってから、北に上がって鐘の鳴る丘駐車場に。いつも来ておられるNAロードスターの方と話し込んでいると、147が到着。あれ、ebaebaebaさんじゃない...
Miちゃん さんじゃないですか!それも147GTAだ!
「こんにちは。お久しぶりです。流石に356じゃないんですね。」
「今日は暑くなりそうだし、止めました。これ次男の車なんですよ。」
「そういえば三男さんまでみんなクルマ好きなんですよね。羨ましいです。」
話し込んでいると、Totipカラーの車が到着。でもTotipカラーでもイタ車じゃなくて、あれはヴィッツ!
「こんにちは。お久しぶりです。」
「こんにちは。
マイユさん じゃないですか!これって?」
「ワンメイクレースのヴィッツカップに出てるヴィッツです。」
「ガチガチのロールバーにレーシングラジアル。なかなかカッコイイですね。そういえばジルコはどうなってます?」
「デスビの部品、もう一年待ってるんですよ。」
やっぱりイタリアの虫は大変そうだ。
そうこうしているうちに、もう一台の147が。これはebaebaebaさん(えばさん)だ。
「遅くなりました。パノラマ駐車場と思って待ってたんですよ。」
「あ、告知のブログ、すぐ書き直したんで、始めからこっちにしてたんですよ。」
「そうか!すぐ読んだから、パノラマと思ってました。」
「ごめんなさい!」
これで4台になった。
まず今回のきっかけであるXJ8をえばさんに乗っていただく。帰るなり開口一番
「これってジェントルですねー。乗り心地良いですね。」
「そうでしょう?本来は高速道路に乗ってもらうとよく判るんですけどね。昨日まで3日間の旅行も、全然疲れませんでしたよ。」
「じゃ、147ツインスパーク、乗せていただいて良いですか?」
「どうぞどうぞ。」
「じゃ僕の147GTAも、二人とも乗ってみてよ。」とMiちゃんさん。
「ええー!良いんですか?」
これは嬉しいお申し出だ。
折角だから二台のボンネットを開けた画像を入れておこう(笑)
では、まず147ツインスパーク・セレスピードのえば号から。
とにかく鼻が軽くて、ぜんたいにもヒラリヒラリと軽快だ。4発らしい快音をあげながら、自分のコントロール下に置ける気分だ。セレスピードは最初フロアシフトを使っていたのだが、ステアリングのパドルシフトの方がずっと使いやすい。自分でやるより余程シフトダウンが早くて、自分が乗ったら456よりこれの方が信貴生駒スカイラインでは早いかも(涙)
次に147GTA 6MTのMiちゃん号。
これは速い!8.32よりかなりアンダーが少ないが、やっぱり軽快ではなく「重厚」。このサイズとは思えないどっしり感と安定性を持っている。自分の腕では、到底攻め込んで行けないパワー。回すと「クオオオオオンンン!」と歌うalfa V6。やっぱりこのエンジン、大好きだ!
この二台は、かなり性格を異にしている事がわかった。5年前の私ならGTAを取るだろうが、今の私ならツインスパークを取るだろう。
マイユさんと言えばミッレミリアのお話も聞きたいな。
「そういえばマイユさん、ミッレミリア行ってこられたんですよね!私、ミッレミリアに出場された方とお話するのって初めてなんです。何組くらい日本から行っておられました?」
「全体が430台くらいの中で、12組位だったかな?とにかく寝る時間も無くハードで、途中では早く日本に帰りたいとばかり思ってましたよ。一般道でもみんな120-130キロで飛ばすし、怖いですよ。」
「話には聞いていたんですけど、ホントにハードなんですね。」
「ええ。でも帰って来たら、また行きたくなるんですよ。でも、イタリア語が出来てクルマの事が分ってる通訳と、現地のメカニックとサポート隊が要りますね。」
「やっぱり。クルマを陸送して、自分たちだけで走るなんて無理なんですね。」
「無理でしょう。コマ図、ぜんぶイタリア語なんですよ!一日目のコマ図だけで厚さが2センチはあります。その上、当日朝に急に変更されて差し替えられるんですよ。通訳の人と携帯で連絡取り合って聞いたり。」
やっぱりチームを組んで、ショップなりノウハウを持っている人が中心になってでないと、とっても行けないなあ。
事件は突然起こった。
30年近く前から356に乗っておられるMiちゃんさんに、
「邪道って言われるかもしれないけど、356にクーラー付けて乗るってのはアリですかね?」
「それは....」
とMiちゃんが言おう瞬間、パサパサパサという空冷の音が...356Cじゃないか!
いきなりMiちゃんさんが寄って行って、
「お、こんにちは。丁度356の話をしてたところに来るから、びっくりしたよ。」
「こんにちは。
黒猫トム と言います。」
「珍しい色ですね。良いなあ。無茶苦茶綺麗じゃないですか。」
「いえいえ、Miちゃんさんの方がずっとずっと凄いですよ。『磨きのMiちゃん』って有名ですから。」
「あ、お願いが有るんですけど。一度リアシートに娘が入れるか、自分が入ってみたいんですけど。」
「良いですよ。」
リアシートから撮った内装。カラーコーディネートも美しい。170センチ87キロの私でも、助手席を前に出せば何とか入る程度だ。
「160センチくらいの人なら、何とか乗れますよ。」とMIちゃんさん。これなら娘と3人でも何とかなるかな?あ、その頃には娘は高校生か大学生だな...
エンジンルームも超きれい。
「これは綺麗にしていますねえ!」と私が驚嘆していると、
「いえいえ。クラブの中ではまだまだですよ。それに、アメリカでは空冷のフィンの間を綿棒で掃除するらしいですから。」
「エンジンに綿棒!」
絶句。
Miちゃんさんから
「美味しいそば屋が近くにあるんで行きましょう。356クラブの仲間なんですよ。」
VIDEO
早速4台で出発。しんがりを努めるが、とにかくみんな速い!147の二台もそうだが、356Cは脱出時ぐっとお尻を下げてトラクションがかかってゆく、RR特有のコーナーリングフォームで、あっという間に離されてしまう。自分としては結構速く走っていたつもりだったが、XJ8ではまだまだか...
163号線沿いにある、
そば茶屋「よしむら」 だ。かなり繁盛していて、何とか滑り込めた。
十割そばととろろ飯のセット。そばの香りが立ち、うまい!皆さんと356の話、ジャガーの話などで盛り上がる。Miちゃんさんは、昔メルセデス600プルマンを安く譲ってもらってヤナセでたくさんお金をかけて整備したけど、結局ちゃんと直り切らずに売ってしまったと言っておられた。600プルマン..ジャンクヤードのS社長からも「すべてエアー駆動で、とにかくパワーウインドウとか色々壊れるので、大変ですよ」と聞いていた車だ。
Miちゃんさんが急に、
「友達がね、『経営者はジャガーに乗ったらダメだ』って言うんだよ。たしかにジャガーに乗ってた仲間の社長連中はみんな会社をつぶしてるんだよね。ジャガーにのると運転が鷹揚になって、『どうぞ入れてあげるよ〜」なんてジェントルになってしまう。そんなのでは社長はやってられないんだろう。やっぱりベンツで気が張ったままで運転してる方が緊張が保てて、会社がうまく廻るのかもしれないよ。」
と教えて下さった。
確かにジャガーにはそういう所がある。でも、そこまで気を張ってオラオラでメルセデスに乗るくらいなら、ちょっと規模は小さくても古いジャガーに気を張らずに乗れる方が、自分には合っている気がして来た。
帰宅しようとすると、あ、帽子を忘れた!
鐘の鳴る丘駐車場まで急いで戻ると...
ちゃんと帽子と麦茶が待っていた。