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terry997のブログ一覧

2023年05月30日 イイね!

スチールとアルミ(一部追記)

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ここ1週間ほど、手元に991のPDKモデルがある。
長くあるわけではないので…それにこういう機会もあまり無いだろうから、努めて乗るようにしている。
もう700km位は乗ったかな。

ポルシェの初体験は964のカブリオレ。
騒音の大きさと幌の開閉のめんどくささに常用することは諦めた経緯がある。
その後、素の996のMTモデルを買いに行ったり…実はあまりに普通で静かで感動しなかったので買わなかった(笑)。
それにステアリングがテレスコのみで、いまいち好みの姿勢が取れなかったこともその理由にあったかな。
その996がモデルチェンジして997になって…なぜか衝動的に997を購入して、現在に至る。

ポルシェ911は50周年なんて囃し立てられているが、50年同じモデルが作り続けられていることも驚きだが、もっと驚きなのは、その残存率。
なんと作られた911の50%が今もどこかを走っていたり、大切にされているらしい。

ポルシェの残存率の高さは、理由は本当にそれぞれだけど、どこかのレポートにあったようなフレーズだが、「感性を通じて車と会話しながら走ることが出来る」と言うのが大きな要因と信じている。
そういうフレーズを支えてきたのは、踏めば反応するエンジンの出来によることも大きいとは思うが、
その素材、即ちスチールボディの作りこみにあるのではないかと思っている。

スチールボディはアルミボディ全盛の2000年代においても、911については使われ続けてきた。
昔の話だが、その理由をヴァイザッハのエンジニア氏によれば「スチール素材の撚れ具合の作り込み易さ、味わいと先の読み(訳があっているかどうか自信ない)」と、「リペア性の高さ」に上げていたように記憶する。

金属の疲労を表す指標としてS-N曲線というのがあるが、素材の厚さや入力の大小を考慮しなければスチールはある一定のところで金属疲労が止まるというか、耐える状態が続くのに対し、アルミニウムは永続的に金属疲労を貯めていき、それは破断するまで続く。
もちろんX軸に時間をとれば、その傾きが穏やかになるようにアルミ素材を厚くしたり、構造に工夫したり出来るだろうが、それだと重量増加を誘うし、わざわざリペア性の低い素材を使う必要も無い。
結局、「金属疲労を常にためていく」という金属の性質自体は変わらないそうだ。

911はスポーツカーだから、モータースポーツで酷使されたり、事故を起こしたりした車も多いだろうが、その多くは修復され路上に戻っていく。
それは町工場で容易に溶接できたり、叩いたり、ジグに据え付けられて元も形に戻されたりされたわけだ。
アルミでは、もうそういうことが出来る場所は少なくなっているだろう。

CADの発達や構造計算プログラムの汎用化は、それを出来るサプライヤーを大きく制限することになった。
アルミシャシーの殆どは、「これこれこういう捩れ強度で、ここにはこういう穴を開けて…」とメーカーがサプライヤーに指示すると、「サプライヤーが設計、製造、配送」までやってくれるのが、現在の状況のようだ。
ポルシェがそうだとは言わないが…なぜそれならアウディやらランボやらと…なぜこうまでシャシーの振動が似通ってくるか、理由が分からない。
991とアウディのRSモデルで同じような感触を得ようとは、全く予想していなかったわけで…。

ファナティックが多い911だから、メーカーにはこういう声が届いているに違いない。
MCでどう弄ってくるか、もしくはこないか(笑)。
多分、「MQB-!」なんていっている価値観は、このマーケットには似つかわしくない価値観というのがもうじき理解できるはず。
新車の911は991しかないから、主張しているように「積み上げてきた伝統」をよく理解してオファーしてもらいたいと思う。

(それさえないメーカーが多数という日本の日本人として、少し恥じ入りつつ。)※2023.5.30追記。個別車種に限定されるが、
「積み上げてきた伝統」を理解しているメーカーはある。


Posted at 2014/01/06 17:50:36 | コメント(3) | トラックバック(0) | ポルシェ | 日記
2023年05月26日 イイね!

狂った金曜日…④

狂った金曜日…④




今日は自分の弁護士と打合せの日だが、その前に車の状態が概ね分かってきた。
アンテナはへし折られ、トランクからリアにかけて擦過痕数か所。まだ新車と言えるので板金は避けたい。磨きで何とかなるといいのだが。

弁護士には事件後すぐにアウトラインは説明しておいたが、本格的に色々対応をお願いするのはこれが初めて。なんで被害者がこうも放置されるかなど、こちらの愚痴を含めた説明を終えると、弁護士は淡々とこんなことを言う。

 「Terryさん、今回の件は“たまたま生きていた”だけですね。まずはそれを吉としましょう」

警察も同じようなことを言っていた。耳を疑ったのは、この後だ。

 「被害者が放置されるのは往々にしてあることです」
 「第一に、警察も検察も被害者の被害回復に協力することはありません。彼らが興味あるのは違法の証拠を集めて、犯罪者を処罰に導くことです」

一体何を言ってるんだ?警察も検察も弱きを助けるものじゃないのか?

 「よって被害回復は被害者が自ら行うことなのです。加害者のデータは送検されれば検察から聞くことは可能でしょう」
 「いずれ相手側の弁護士から和解の話が来るでしょう。邪険にせずに、話を聞いてみてください」
 「民事での損害賠償ということもできますが、期待し過ぎないでください。この国の法律では、損賠賠償の支払い義務を履行しなくても、つまり払わずにいたとしても、それを罰する法律がありません。ですから取れないケースも結構あります」

なんだそれは…。
それって有名なIT出身のご意見番が損害賠償から逃げまくっているにも関わらず、youtubeで偉そうなことを言ってる構図と同じなのか?

 「はい、そうなります。取れるケースもありますが…」

それなら民事の範囲なら悪い奴がやり放題の国になっちゃうじゃないか。詐欺とかやったもん勝ちだね。
でも、やられ損を受け入れるしかないなんておかしいでしょう…。

 「でも、そうなっているのです」

そんなやりとりをした翌日、見知らぬ電話番号から携帯にかかってくる。
だれだ?と警戒しながらピックアップすると、弁護士を名乗る男性からであった。

 「実は●●▲▲の件でお話したいことがあります」

ああ、和解弁護士の件か…と思いつつ話を聞いていると、彼はとんでもないことを言い出すのだった。


(不定期更新)

Posted at 2023/05/26 15:32:50 | コメント(1) | トラックバック(0) | 車全般 | 日記
2023年05月24日 イイね!

狂った金曜日…③

狂った金曜日…③




あれから1週間。警察からも誰からも連絡が無い。

事件の怪我のために寝返りもまともにうてず、寝不足の日々が続く。
治療自体も始まっているが、事件当日に救急病院で散々やった検査を転院先で再度繰り返し、その後は痛み止めや青痣用の塗り薬処方するくらいで決定的な治療方法は与えられていない。最悪、このまま痛みが引かないケースもあり得ると、無情にも担当医は言う。

更に気分を落とさせるのは、こういった治療が自分の10割負担で行われるということだ。健康保険は使えない。第三者によるこういった怪我には使えないそうだ。
本当に馬鹿馬鹿しい。
自分の社会保険労務士が見かねて色々手続きをしてくれる話になった。そうすれば3割負担となるみたい。でもその手続きには加害者の住所/氏名/年齢/勤務先/連絡先などが必要となる。こういったデータはこれからの損害賠償等にも必要だ。相手さえ分からないのでは何もできないし。
しかしこの時点で…僕はどれも知らない。

事件から10日目。
被害届を出す旨の打合せは事件当日にしているが、さすがにそろそろ進めないといけない。勾留期限だってあるだろうし。
警察署の刑事課の担当者にこちらから電話をする。
すると被害届の作成には数時間かかるということで、日程の打合せ、というか警察から提示されたのはかなり先だった。

なんかおかしい…。そんな先にだと捜査や送検が間に合うのだろうか。
そもそも相手はどこの誰なんだ?それさえもこちらは分からない。
そこで警察の担当者にこう質問を投げかける。

 「被害届ってそんなに先でいいんでしたっけ?勾留期限もあるだろうし」
 「ところで、今後の損害賠償や保険手続きに必要なので相手の氏名住所等を教えて頂きたいのですが」

その担当者は即座に返事しない。一旦間をおいてこう続ける。

 「……そうですね、それなら3日後のこの日はどうですか」

是非も無くこちらが合せるしかないだろう。午後の纏まった時間を用意することにした。
でも、もう一つの質問の回答がまだだ。

 「相手のお名前は●●▲▲です。それ以上はホヒにつき教えることが出来ません」

ホヒ?保秘の意味なのか?
こちらが民事で対応する時に必要だとか、保険の手続きに必要だとか伝えても、「ホヒ」を理由にデータは明かさないという。

それおかしいだろ、と思いつつ、不安に駆られてさらにもう1つの質問をしてみた。

 「もちろん、勾留されているのですよね?」

警察官は捜査の内容については教えられないという。
これ以上時間をかけても、何か明らかになることは無いだろう。
暗い気持ちになって警察署を後にする。

“いったいあいつは誰なんだ?”

そろそろうちの先生の出番だ。
しかし、相談後に先生から出てきた言葉は、この国の行政及び司法制度が信頼に足るものではないことを感じさせるに十分な内容だった。

(不定期更新)

Posted at 2023/05/24 16:24:24 | コメント(1) | トラックバック(0) | 車全般 | 日記
2023年05月20日 イイね!

低血糖時代の車選び…⑤

低血糖時代の車選び…⑤






最近の車は出来の良い車ばかりだ。
しかし…、各社が使用する設計ソフトもパーツのサプライヤーも同じなせいか、デザインも機能も殆ど似てきたように思う。変数を変えてもシステムの範囲を超えるような味付けが出ることは無いわけだし。

人の感を頼りにしていた時代は、時に閾値を超えた設計が与えられ、時にそれを大幅に下回る設計となることもあった。精度という意味ではふり幅や公差が大きかったのだけど、各社の嗜好や思考が凝縮されて、個性にもつながっていたように感じる。某メーカーの設計では「そうはいっても飛ばす人もいるからなぁ…」と設計以上の強度や性能が与えられることがあったのは有名な話だ。

今はどうか。
閾値の精度に合わせた生産が出来るようになったおかげで、車の限界も利益の限界も極限まで詰めることが出来るようになってきた。物理の限界に対する挙動と制動はソフトウェアの範囲内で規制され、1社が供給する制御ロジックの中で制御される。FRもRRもMRもFFも、通常使用時の乗り味の差は以前よりずっと少なくなった。マーケティングの対象となる“一番早く、高いのもってこい”的な一般ドライバーが求める車のレベルになると、ほぼ同じ様に感じるかもしれない(違うのはサウンド位かも…それさえも電気的にチューニングされているわけだが)。
そんなこと、本当はあるわけないのに。

そして本当の姿は制御を完全に殺したところで明らかになるのだけど、きっとその酷さには殆どの方が驚くはずだ。安全を謳う車、名車といわれるその車、表面からは見えない本当の姿はマーケティングから与えられるイメージとは程遠いものだ。本当の姿が発現すると、ほぼ全てのドライバーは破綻するはず。あんなのは味とかそういうものじゃない。機械的な詰めが甘いか、機械的に詰めるのを省略したのだろう。

そんな感じで車熱は冷める一方なのだけど、これはという車も存在しているのは事実だし、それを見極めるの楽しさもあるかもしれない。

美味しい車はどこにあるのか。
どんな車を選ぶと幸せなのか…。

(不定期更新)



Posted at 2023/05/20 00:24:50 | コメント(2) | トラックバック(0) | 車全般 | 日記
2023年05月15日 イイね!

狂った金曜日…②

狂った金曜日…②




その男は千鳥足でこちらに向かってくる。
目の前に来る前から、アルコールの臭いが漂ってきた。
面と向かってその男はこちらにまくし立ててくる。

 「おい、車を触っちゃいけないのか!」
 「何か悪いことしたかぁ!」
 「ケチるんじゃねえ」

その他、あれやこれや。
疲れたのか、まくし立てた後に目の前のパン屋の入り口にドカッと座ると、取り出したペットボトルの飲料水で口をゆすいでパン屋のエントランスに向かって吐き出す。見物人の1人がそれを見て、厳しい口調で注意している…。
街灯の灯りでちらっと見えた男の容貌から、年の頃は60を十分すぎていることは想像できた。

見物人が数人集まってきた。
ロードスターの被害は暗くて分からない。
もうこれは警察を呼ばないといけないな…と思い、110番をした。
ところが、それを見た男は、酔っ払いとは思えない、とてつもないスピードでこちらに突進してきた。

 「そんなことしてもらっちゃ、困るんだよ!!」

その男はその他にもわけのわからない言葉を吐きながら、殴りかかってきた。
足、脛、頭、腹部…殴られ続けている間、頭に浮かんできたのは会社で開催したリスク管理講座の講師の言葉。

 ”襲われたら、逃げなさい”
 ”相手の怪我のほうが大きい場合は、こちらが加害者になる恐れがある”
 ”喧嘩両成敗は、警察の事件処理の常套句。逃げられなかったら防御に徹しなさい”
 ”武器を持った相手と対峙するのは無理”

相手は酔っているのに、この力は一体どこから湧き出てくるのだろう。
逃げると後がめんどくさそうだ。車のエンジンはかけたままだし、荷物も助手席に放り出したままだし。でも武器が出てきたら逃げよう。それに酔っ払いなので全力での動きは1分やそこらで止まるだろう。
そんなことを考えなら頭部を守っていたのだが、痛みに耐え兼ねてうめき声や痛いといった声が自ずと絞り出てくる。

「痛いだぁ?それならこれはどうだ!」

と更に力を込めて笑いながら殴ってくる。実に楽しそうだ。
さすがにそろそろまずいだろうと、隙を見て背後に回り込み、抱きかかえるようにして動けなくする。もちろん、この男を傷つけないようにするためだ。それと自分が加害者にならないためにも。

しかし相手は懲りない。今度は逃走を図ろうとしてきた。

 ”相手にけがをさせないように”

講師の言葉が頭に浮かぶ。これ以上はコンタクトを続けるのは危険だろう。
そこでその男が斜めがけしている鞄の肩掛けベルトを掴んで、遠くに行かないように引っ張った。後程目撃者の発言によると、この時の風景は「最初は会社の先輩と電車ごっこをしているように見えた」そうだ…なんとも滑稽に映っていたのだろう。

その辺をグルグルと電車ごっこをしていると、やはり疲れてきたようだ。
自分からパン屋の前に向かって、ドカッと座り込む。やはり息が上がっている。

警察はまだ来ない。
催促の110番をしていると、自転車に乗った警察官が二名近づいてくるのが見えた。その後も続々と警察官が集まってくる。結局総勢12名の警察官の集合となった。

警察官に簡単に状況を説明すると、警察官はその男の方に向かい、同じ様に状況を聞いている。その男は大声だが、驚いたことにきちんと会話をこなしている。その内容が著しく不道徳なことを除けば。

ほどなくして、その男はパトカーの後席に収容された。
今度はこちらの実況検分が始まる。
現場での説明を簡単に行い、警察官の勧めもあって病院に向かう。
救急外来に届けられ、MRIやらあれやこれやの検査を行って出てきた結果は「打撲箇所が二十数カ所と、優に数週間を超える治癒期間が示された診断書だった。

もう太陽が昇ってくる頃だ。
すると警察から電話がかかってきて、警察署に来いという。
そこからタクシーで警察に向かい、診断書を提出した後、その場で現場のシミュレーションを行うなどして調書を作成した。そして今後の流れについて簡単なレクチャーを受ける。

警察署を出たのは翌日の昼にほどなく近い時間だった。
本当に疲れた…しかし、本当の苦しみはここから始まるのだった。

(不定期更新)




Posted at 2023/05/18 14:38:24 | コメント(4) | トラックバック(0) | 車全般 | 日記

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「@Tetsu@ さん、ありがとうございます。しっかり映っていますね(風景に見入ってしまいました)。」
何シテル?   04/07 13:32
“When you arise in the morning, give thanks for the light, for your life and str...
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