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　令和4年（2022年）7月、16代目クラウンは発表された。
　セダンだけではなく、クロスオーバーもラインナップに加えられ、少しばかりの驚きをもって私は見入った。
　ボディタイプのバリエーションが多いのは、カローラ。
　クラウンは、カローラ化（大衆化）したのだろうか。
　いや、そもそも多くの日本人が求めているのは、「乗り降りしやすいクルマ」ではないのか？
　そのため、滑りこむように乗り込まなければならないロー＆ワイドなセダンでも、よじ登る高さのSUVでもなく、アルファードやヴェルファイヤと言った適度に背の高いやや高級なミニバンを日本の政治家やセレブが使い始めたのがこの10年だったのではないのか？
　しかし、私は、あれらを”高級車”と断定することに、違和感がある。
　例えば、ラゲッジと同じ空間に人間がいること自体、高級な空間ではないではないか。ラウンジと倉庫が同じ空間であることと同義なのだから。
　違和感があるのは、私だけではないはず。
　だからではないのか？
　高級車クラウンが、乗り降りしやすいクロスオーバーなるボディタイプをラインナップに加えた。政治家やセレブリティに使ってもらうために。
　この私の推論が的を射ているのか、まったく外れているのかは、早晩明らかになるだろう。
　さて、如何に。