クルマもバイクも大好きだけど、オカルトも大好き。
・・・・、てっ、まあ、オカルトって訳では無いのだが。
昨日の大雨が嘘のように晴れ渡った・・・・、いや、スイマセン、少しドンヨリとした雲の掛かった本日の湖山池。
今日は今年最後の「おははく」の日。
昔は白兎の道の駅で毎月開催されていた「おはよう白兎」略して「おははく」なんだけど、数年前から大山で開催されるようになったと聞いた。
大山は中国地方でも大きな山なので冬季はクルマでは立ち入る事が出来ないのだ。
・・・・・なので4月から10月までが「おははく」の開催期間である。
久し振りで今年初のおははく参加。
昨夜「飲むの会・10月定例会」にご参加の皆様もほぼ全員が参加される。
鳥取から一緒に行くのは「ぬこぱんち」さんと私の2人だけ、後の皆様は現地集合。
何度も行っているのに未だに道が覚えられない私・・・・。
本日も少し道を間違えて何とか到着・・・・・・・・・・・・・・・・。
いや、実はホントに「なんとか到着」・・・・・、と言うか「奇跡的に到着」したのだ(笑)
大山の登りで少し違和感はあった。
低速のギアで走り過ぎたかも知れない・・・・。
それが集合場所の駐車場に入った瞬間、違和感から現実の異常に気が付いた。
皆様もご存じの様にアルファロメオ 4Cのシフトはツインクラッチのオートマチックトランスミッションである。
シフトレバーなんてモノは存在しない。
いや、それ以前にこの車種には、マニュアルミッションの設定すら無い。
4種類のボタンを押してシフトを決める。
有るのはNニュートラルボタン、Rリバースボタン、1ローギアボタン、そしてAオートとMマニュアルの切り替えの4つのボタンのみだ。
普通のDドライブとかPパーキングのボタンは無い。
マニュアルモードではハンドル横のパドルシフトでギアを切り替える。
エンジンパワーを伝えるのはトルクコンバーターでは無く2枚のクラッチ板である。
・・・・・とうぜん、私なんかには理解不能の全てが電気仕掛け。
車道から集合場所の駐車場に着いた時、パドルシフトで2速へとギアを落とそうとしたのだが、切り替えが出来なかった。
アレ?
と思いながらも、車速を保つためアクセルを踏み込むとニュートラル時の空ぶかし状態になる。
えぇ~~! 何で?
インジケーターは3速を表示しているのにエンジンのパワーは入力されない、空ぶかしだけ・・・・。
取り敢えず皆様の邪魔にならない様に駐車場の奥まで惰性でクルマを進める。
駐車場にバックで入れたくてもRリバースギアにシフトしない。
初めて見るミッショントラブルの警告灯が点いている。
にっちもさっちもクルマがその場からピクリとも動かず、マサに「ヤカラ停め」状態で恥ずかしい(笑)
30台以上居る参加者の方の半分くらいは顔見知りだ。
「因幡屋、何やってるの?」って、顔でこちらにぞろぞろと集まって来る。
まさか私の4Cのシフトが壊れてるなんて誰も知らない。
「このバカ、何でこんな駐車場の真ん中でヤカラ停めしてやがるんだ。」・・・・そんな表情。
・・・・・、恥ずかしい(笑)
もうね、こんな時は皆様に助けて貰うと云う選択肢しかありえない。
基本、私はクルマに詳しくないので、どうして良いのか皆目見当が付かない。
イタリア人のバカ野郎!
素直に「シフトが入らなくなって壊れたみたい。 誰か何とかして下さい。」とっ、声を掛ける。
すでに気持ちは他力本願(笑)
こんな処で変に見栄を張って自分で何とかしようなんてキャラでは無い。
ここは「みんカラのオフ会会場」私なんかより随分とクルマに詳しい方々がお集まりの素敵な集いの場。
普段仕事でクルマの整備をしている人も何人か居られる。
期待出来る。
このメンバーなら何とかしてくれると思う。
ところがねぇ・・・・・・皆様がた「こう云うコンピューター関係のトラブルはちょっと・・・・・。」とか「外車は詳しくないんで・・・・・。」とか「これを機会にクルマの買い替えたら?」などと仰り、意外と頼りにならない。
・・・・・・、この役立たずのボンクラども!!
そんな中、S2000乗りのYF-19さんが、みんカラの整備手帳でアルファのトラブルページを見つけて「これで何とかなるかも知れませんよ。」とっ、マサに神の声。
何々「バッテリー端子を外して10分間放置、その後、イグニッションをオンにして1分間放置、イグニッションをオフにして更に1分間放置・・・、ソレを2~3回繰り返すと、直る事が有ります。」・・・・・・・・・。
何じゃそりゃ! おばあちゃんの生活の知恵とか、家庭の豆知識的な感じの修理方法。
しかも「直る事があります・・・・。」とっ、ちょっと自信なさげな整備手帳。
こんな事でクルマが直るなら整備士の仕事は上がったりである・・・・。
更によくよく見れば4Cでは無く、アルファGTに関する整備手帳・・・・良いのかヲイ。
・・・・・まぁ、他に出来る事も無く、こんな「おまじない。」の様な対応策を試みる。
この「おまじない」で直るのかどうかは半信半疑・・・・。
頭の中で「コレ、保険利かないよなぁ・・・・、何とか下りの車線まで押して行って、谷底に落としたら全損で保険下りるよなぁ・・・・。」とか、悪い考えが浮かんでくる(笑)
まずはバッテリーの端子を外さなければ成らないのだが、私は工具の一つも持ってはいない。
そこで雨男伝説を持つ神様の様なカズさんが登場。
プロらしい工具箱を持って、カズさんが狭いエンジンルームに顔を突っ込みバッテリーのマイナス端子を外してくれている姿を見ながら、悪い笑顔で見守る私、クルマの事は詳しくは無いけど、人生経験は豊富なダークサイドに落ちそうな因幡屋57歳。
さすがプロのかずさん、工具一式がクルマに積んである。
取り敢えずバッテリーを切ってから腕時計を見ながら10分間待つ。
そして、例の儀式と言うか、1分待っての繰り返しの「おまじない」を行ない、セルモーターを回す。
案の定エンジンは普通に掛かる。
問題はシフトインジケーターが切り替わるかどうかだ。
もちろん、インジケーターが変わるだけでは意味が無い、ちゃんとギアがシフトするかどうかが問題なのだ。
恐る恐るボタンスイッチを押してみる。
「あっ、Rの表示に変わった。」
「おぉっ、ちゃんとバックギアに入ってバック出来る。」
ミッショントラブルの警告灯も消えていた。
恥ずかしいヤカラ停めから解放されて、私らしい紳士停めにクルマを直す。
・・・・・・おばあちゃんの知恵袋的な「おまじない」は確かに効果抜群であった。
いや~、良かった。
YF-19さん、カズさん、心配してくれた皆様、ホントにあ~りがと~うぅ!
楽しそうにニヤニヤしながら見守ってくれてた、その他の皆様にも棒読みで「ありがとう。」・・・・・・(笑)
おまじないに力を与えてくれた大山の山の神様にも、大地と精霊たちにも心の底から ありがとうと叫びたい。
全ての生きとし生けるものの愛を感じる・・・・・、ホント~にありがと~(笑)
みんカラの整備手帳に「おまじない」を上げていてくれた、名も知らぬ人にも感謝!
・・・・・とっ、まあ、そんな訳で、運転しながら谷底まで落ちると云う恐怖を体験しなくて済んだ。
たぶん全損するには多少のケガは覚悟していたのに・・・・(笑)
・・・・・・嘘です・・・・、当たり前では無いか、こう云う事は保険金詐欺と呼ばれるのだ(笑)
しかし、これがねぇ、途中の大山の山の中だったり、帰りの道中だったらドウシヨウモナイ・・・・シャレになんない。
よくぞ、おははく会場まで止まらずに走ってくれた、しかも、参加者皆様の目前で故障すると云う幸運。
これもひとえに日頃の私の信心の深さとでも申しましょうか、徳の高さとでも言いましょうか・・・・・、たぶん人柄の良さが愛車にも伝わるのではないかと・・・・(笑)
一瞬、いや、もう少し普通に買い替えも考えた。
そんな楽しい今年最後の「おははく」・・・・その模様は下記の画像をご覧下さい。
ガラの悪い日本車にアメ車、イタ車と3台が並ぶ。
カズさんのジムニーは大人気。
皆が順番待ちで試乗会・・・・・、面白いけどホントに寒いらしい(笑)
・・・・・、とっ、まあ、今年最後の「おははく」楽しいトラブルを抱えつつ無事、終了!