しんげん神奈川のブログ一覧

　　永い眠りから覚めた後、当然の様に私の腹は

　≪珍走団の如き唸り声≫を上げていた！

　　しかし今はスグに其の腹を宥めようとは思わなかった。

　　それよりも私が欲していた事、それは・・・

　　“陽の光” を全身に浴びる事！！！


　実はここ2週間程、直接太陽の光を身体に浴びていなかった。殆どが夜の行動である事もあった

が、、昼間も建物の外に出る事は無かったからだ。

　と言う訳で、まずは気分転換＆“坊(仮名)”の散歩がてら体調を整える為に、御天道様の下で身体

を動かす事を最優先とした・・・。


　とは言え、あまり遠くへ行く事も出来ない為、近場で散歩出来る所へと向かったのだが、やはり2日

程ロクなモノを食べていなかった、というより、ドクターペッパーを少し飲んだだけで全く食事をしてい

なかった事も有り、終始腹からのシュプレヒコールは続いていた。一瞬、先に何か食べに行こうかと

思ったが、助手席でコチラも久しぶりに昼間に散歩に行けると嬉しそうにしている“坊(仮名)”の顔を

見ると、やはりこの“新”愚弟の望みを優先すべきだとと思い、フィットのアクセルを踏んだ・・・。



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　程無くして、或る大きな公園に到着した。車内では今か今かとドアが開かれるのを待って居る

“坊(仮名)”の姿が有った。

　「あ～よしよし！　ちょっと待てって！　落ち着けって！」

はやる“坊(仮名)”にリードを付けると、一目散に飛び出し園内へと突っ走る　“新”愚弟に引っ張ら

れる様に、“春の妖精”を探しに、園内へと出発した・・・。



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　既に春休みという事も有り、公園内は家族連れで賑わっていた。また中高生の姿もかなり見られ

た。卒業式も終わり、クラスの仲の良いメンバーで遊びに来ているのであろう。それら男子も女子も

目一杯の御洒落をしていたから、彼等の気持ちは痛い程分かった。何せ人生でも数少ない“悩みの

無い”時であり、また希望に満ちた、“春がとても心地良い”数日間であるからだ。ワタクシも人生で

一番心地良い日々を挙げるとするならば、やはり地獄の高校受験が終わり、中学を卒業した後の

数日間を挙げるだろうから・・・。


　と、そんな想いに耽けながら黙々と歩いていると、アチラコチラから嬌声が挙がった。

　「わ～！　かわいい～～！！　これ何というワンちゃんですか～？」

それら声の主の全てが、３歳～１６歳位の若いオナゴだった。“坊(仮名)”はその性格とは裏腹に、

見た目は結構良いので、ここぞとばかりにそれら若いオナゴ達に愛嬌を振り撒いている。なかなか

どうして営業部長、若しくは広報部長としての資質を開花させた様である。こんな事、“初代”愚弟で

は殆ど無かった事である。

まあ見た目がホンのチョット“ゴツイ兄弟”だったので、仕方が無いと言えばそれまでだが・・・。



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　ふと園内にある樹木を見ると、桜の花の蕾が散見された。まだまだ満開には時間がかかるだろう

が、それでも日一日と新たな命が育まれる活力と希望に満ちた薫りを堪能せずにはいられない。

私と“坊(仮名)”は、暫しの春の香りに身を委ねた・・・。



　「さて、陽の光も浴びた事だし、飯喰いに行くべえか♪」

私は春の香りと“坊(仮名)”をフィットに放り込むと、無性に食べたかったモノを胃の腑へ叩き込む

べく、フィットのハンドルを切った・・・。

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　コレコレ！　うまそ～～！！

私が世界で二番目に好きなラーメンである某店ネギチャーシュー中盛りである。ココは某球団であ

るジャイアンツの選手もよく食べにくる店なのだが、私も昔は毎日の様に食べに来ていた店である。

約二日ぶりの食事という事で、今回は少し奮発して、煮卵なんかを追加トッピングした。



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　数分後、爪楊枝を口に咥えたまま店を後にした私は、有意義な一日だったと満足気に帰宅の途

に着いた・・・。


　それから数時間後、私の姿はトイレの中に在った。そこでは未だ≪珍走団の如き唸り声≫が終わ

る事無く雄叫びを挙げていた。

　恐らく、あの卵が原因であろう、猛烈な下痢に襲われていたのだった。

　ホント最近、急激に身体が弱くなったものだと、額に汗しながらトイレで踏ん張る、アラフィフの

オッサンの日がな一日である・・・。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　でわでわ！