30年ぶりのタイプライター

先日、タイプライターから国際的なシステム企業になったイタリアの会社が創業時の母体であったシステム会社のパーティで挨拶をする機会がありました。

そこで話をしているうちに、自分が大学1年生の時に探して買ったタイプライターを思い出した。

実家の昔自分が使っていた部屋にまだあった。
大学卒業後、数年　弟が使っていたと聞いたが、昔しまっていたところにそのまま安置されていた。

ここに何年おいていたんだろう。30年はくだらない。
積もった埃をを取り除いて、カハ゛ーを取って開ける。
鼻につく機械油の匂い。　いきなり当時の姿が目に入る。



さらにタイプキーのカバーを外す。



第二外国語がドイツ語だったのでウムラウト（A、U、Oなどの上の二つの点点）が打てるタイプライターをあちこち探して、ようやく御茶ノ水で手にしたのを覚えている。



中を覗くと、これぞ精密機械（機構）と呼びたくなる造形。
（機械系の方スミマセン。素人にはこれで十分精密なんです）
機能美というんだろうか。　一つ一つのキーがどうしてこれほど美しいのか。
どうしてこれほど繊細な機構なのだろうか。



ウムラウトの印字がある。



購入時に、親父に「それほど使うわけないので買うのをやめた方がよい」と言われたのに、むきになって買ったが、やはり多くは使わなかった。
人生経験は馬鹿になりません。

すべてのキーがまだ新品同様にきれいです。


ほこりまみれで、油が固まっている。
レストアしたい気になるけど、かなりかかるだろうなぁ。
それほどアンティークという外観でもないので、 レストアしても高く売れるわけでもないでしょう。

少し目に見えるところの埃を掃って
30年ぶりに、力を込めて打ってみる。　キーが重い。油の関係もあるけど。
30年間の時間の流れはインクを乾かしてしまった。
写りはとても薄い。でも当時がよみがえる。


今どきのPCのキーボードとは違い、かなりの力がいる。
でも、PCが出たころはタイプのようなキータッチが好まれ、特にIBMーPCのキーは押し込んだ感がとても良いと評判だった。

まずは、子供たちに見せてやることにしよう。

タイプライターと聞いて、次女も、長男も「なにそれ？」だった。
ボストンポップスオーケストラのタイプライターっていう曲、知らないようだ。

いいかい、お父さんは、これで大学の実験とか、卒業論文を書いたりしたんだよ。

ボストン　ポップス　オーケストラのルロイ・アンダーソン　「タイプライター」