もはや必需品となった予防安全装置はどの車種が優秀か

2018年8月22日

事故車

クルマは生まれたその瞬間から事故をいかに防ぐか? 事故のダメージをいかに低減するか? と戦ってきました。はるか昔にさかのぼれば、衝突時の衝撃を緩和するためにバンパーが開発され、車外放出を防止するためにシートベルトが登場しました。ブレーキにはABSが付くのがあたり前になり、エアバッグも標準装備される安全装置となりました。そうしたなか、最新の安全装備として必需品となっているのが、被害軽減ブレーキや車線逸脱抑制機能などの予防安全です。今回は2018年5月末に発表された自動車アセスメントの予防安全アセスメントランキングを元に、予防安全装置について考えていきます。

1位は日産ノートとマツダCX-8がともに満点で獲得

予防安全アセスメントランキングで評価されるのは、対車両の被害軽減ブレーキ、対歩行者の被害軽減ブレーキ、車線逸脱制御、後方視界情報の4項目です。このテストで1位となったのは、日産ノートとマツダCX-8。ノートはeパワーX、CX-8はXDプロアクティブが試験車両でした。両車ともにすべての項目で満点を獲得しています。ノートeパワーXは単眼カメラをセンサーとするシステムです。構造は単純ですが高性能さを発揮しました。センサーと解析技術だけでなく、eパワーがエンジンで発電した電力を使い、駆動力はすべてモーターが担当するという電気自動車のシステムのためきめ細かい制御ができることも影響しているでしょう。

同率1位のマツダCX-8はミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせたシステムです。3位となったCX-5も同様のシステムを使っています。CX-5は3位と言っても対歩行者の被害軽減ブレーキで-0.5点となっているだけなので、さほど差はないと言えます。マツダは、安全装備などについては車種やグレードで差を付けるべきではないという思想で、あらゆる車種で同じ安全性を得られるように目指しています。

軽自動車ながら高い安全性を実現したホンダNボックス

今回の予防安全アセスメントランキングでは4位にホンダの軽自動車Nボックスが入りました。軽自動車というと価格を抑えるために装備を簡略化する傾向が目立ちますが、ホンダは安全装備に強いこだわりを持っていることもあり、Nボックスには可能な限りの安全装備が装備されているという印象があります。ホンダセンシングと呼ばれる装置は、単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせたもので、リヤには2つのソナーも備えています。対歩行者の制御ではステアリング操作による回避も行われます。

車の衝突安全装置

日本で被害軽減ブレーキを広めた立役者のスバル

スバルは「ぶつからないクルマ」というキャッチコピーを使って被害軽減ブレーキの普及を行いました。日本でこれだけ被害軽減ブレーキが注目されたのは、スバルの地道な活動があってのことだと言えます。今回の予防安全アセスメントランキングでスバルのレヴォーグは5位に入りました。スバルのシステムはステレオカメラというもので、2つのカメラを使って対象物との距離を計測したり、立体視したりして制御を行っています。

6位のトヨタCH-Rや7位の三菱アウトランダーPHEVは単眼カメラ+レーダー、8位のスズキワゴンRは単眼カメラと赤外線レーザーレーダーを使ったセンサーでの制御を行っています。


(諸星陽一)

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