雪道で4WDがいいのはなぜ? 2WDはダメ?

2019年2月4日

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よく雪道では4WD車がいいと言われます。そして雪国では4WD車の比率が高いと言われます。なぜ雪道では4WDがいいのでしょうか? そしてそんなに4WD車が優れているなら全部のクルマが4WDになってしまえばいいのではないでしょうか? 4WD車の特徴、メリット、デメリット、運転のコツなどを考えていきましょう。

そもそも4WDって何?

そんなこと知っているよ! という人には失礼な話題ですが、ちょっとだけおつきあい下さい。4WDというのはクルマの4つの車輪全部にエンジンの力(駆動力)が伝わる方式です。多くのクルマは前輪にのみ駆動力が伝わる前輪駆動(FF)か、後輪にのみ伝わる後輪駆動(FRもしくはRRもしくはミッドシップなど)で、4WDに対して2WDと呼ばれます。

4WDが雪道で有利と言われるのは、タイヤの持っている力に由来します。雪道ではタイヤが滑りやすくなります。これはタイヤの持っている力が少なくなるからなのです。弱くなったタイヤの力で駆動して前に進まなければなりません。そのときに2本より4本のほうがタイヤの力を路面に伝えやすい……これが4WDが雪道で有利な理由の全てと言っていいでしょう。

かつての4WDは2WDと4WDを手動で切り替えるタイプが多かったのですが、今の乗用車やスポーツカーの4WDは自動的に2WDと4WDを切り替えているものが多くなっています。またつねに4WDである場合も、主駆動輪が滑るともう一方の側のタイヤに駆動力を伝えるというものも増えてきています。

4WDのデメリットは?

4WDの最大のデメリットはコストが高いということでしょう。2WDにくらべて部品点数も増えますので明らかにコストが高くなります。また、駆動系の部品が増えるということはそれだけ走行抵抗が増えます。さらに重量も増しますので、燃費が悪くなる傾向にあります。そうしたことから、とくに4WDの性能が必要とされない場合は2WDがいいとされるのです。

4WDの運転方法と気をつけること

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前述のように4WDは駆動に関して有利な性能を持っています。つまり、滑りやすい道でもしっかり駆動して前に進んでくれるということです。しかし、コーナリングやブレーキングについての性能は4WDだからといって増すわけではありません。ですのでもっとも気をつけないといけないのは速度の出し過ぎです。雪国の人たちは「都会の4WDが一番たちが悪い」といいます。雪の滑りやすさを知らずにどんどん加速してしまい、コーナーを曲がりきれなかったり、一時停止で止まれなかったりするからです。

タイヤの持っている力そのものは4WDでも2WDでも変わりません。4WDは駆動のときにそのタイヤの力を上手に使うことができるだけなのです。スポーツドライビングでは、4WDの特性を生かした走り方が語られることがありますが、そうしたことが可能になるのは高いドライビングスキルと特殊なドライビングフィールドがある場合のみなのです。


(諸星陽一)

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