先月の終わりに耳にしたニュースですが、AMラジオ局がFM化を検討しているそうで
具体的には文化放送、TBSラジオ、ニッポン放送などの名前が上がっています
AMラジオ送信設備全体で老朽化による更新時期が迫っているようなんで
FM化を検討するAMラジオ局は増える可能性が高いです
高層建築物の増加でAMラジオの受信環境が悪くなっているのも一因だそうです
AMラジオは周波数が526.5kHz~1606.5kHzの中波と呼ばれる比較的遠距離にも届く電波ですが、
(高速道路の路側放送-1620kHz、1629kHz-もAMの一部です)
FMラジオは76~90MHzのVHF帯(超短波)を使用していて遠くまで電波が届きません
(遠距離受信はできなくはないけど大掛かりな設備が必要)
大体が都道府県単位から市域レベルのラジオ放送です
関東は大きな平野だしスカイツリーがあるから結構遠くでも受信できそうですけどね
しかしFM化が実現すると関西で遠方のラジオ電波を捉えて聴くなんてことはできなくなりますね
小学高学年から中学生の頃は東京のAM深夜放送を聴いたりしてましたが…
そういえば90年代に始まったAMステレオ放送ってどうなったんでしょう?
FM化によるメリットは音声がクリアになること
AMラジオが20Hz~7.5kHzという周波数の音域なのに対し、FMラジオでは20Hz~15kHzです
こもったように聞こえるAMラジオの音声が、FM化で高音まですっきり聞こえるようになります
放送方式の違いからAMラジオよりノイズにも強くもなるんで
通常時だけでなく非常時の緊急放送などでもメリットがありそうです
ちなみにT型簡易アンテナを引っ張り出してきてチューナー(受信機)に繋いでみたら
FM COCOLO、
FM802、
FM OSAKA、
NHK-FM(大阪局)はそこそこの強度で受信できました
CATV再配信の電波に比べるとノイズが多いし音質で劣るけど、
電波は拾いやすく、受信状態が少々悪くても音声はAMラジオよりも聞き取りやすいです
越境となる
KISS-FM(神戸)や
α-Station(エフエム京都)はやっぱり入らないですね
ご近所ですが、コミュニティFMの
たっきー816(みのおエフエム)も無理でした
FMラジオは19kHzにパイロット信号と呼ばれる基準信号があるため
周波数が15kHz以上の高音域音声をカットしていますが、
かつてはレコードを超えるHi-Fi音声としてテープ録音とともにオーディオの中核を成した時期があり、
性能の良いチューナーで受信すれば音質良く音楽を聴くことができます
FMラジオというとたいして音が良くない印象があるかもしれませんが、
生放送などは空気感がリアルに伝わってきます
電波入力強度がしっかりあり、オーディオクラスの機器で聴く場合ですが
デメリットは深夜の遠距離受信ができなくなること
こればかりはどうしようもないですね
そもそもAMラジオでもFMラジオでもコンクリートの壁の中では受信しにくいです
FMラジオだとAMよりもマシかな、ここはどう対処するんでしょうね?
使用する電波周波数帯はテレビ放送の地デジ化で空いたVHF-Lowだそうです
現在のFMラジオ電波より上の周波数帯のため
残念ながら今使っているチューナーやカーオーディオでは受信できないですね
放送局はグループで設備を持っていたりするし
地デジ化で使われなくなった送信設備が転用できるのかもしれません
コストを掛けずに放送を継続する方法としては自然ですね
自宅にまだVHFアンテナを残しているお宅ではそれも使えそうですね、ブースターも
ラジオ放送はテレビ、新聞、電話網やインターネットなどに接することのない、
または接することができなくなった情報弱者と言われる人たちの情報入手の砦と言われています
2年前の大震災でもその役割に注目が集まったラジオ放送ですが
FM化が決まると、もしかしたらラジオ機やチューナーも再び脚光を浴びることになるんでしょうか?
地上デジタルラジオも2000年代中頃に試験放送が始まりましたが、実用化されずに終了
その発展形が、docomoが昨年始めたスマホ向けサービス「NOTTV」のようです
設備更新時期は2020年頃のようなんで今後の動向に注目です
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Posted at
2013/03/10 17:59:26