彼岸花ボケ事件

ネットには秋になると彼岸花の「撮り方」などの季節コンテンツが登場する。ところが、私は、突如「彼岸花」だけ撮影できなくなる彼岸花ボケ事件に遭遇した。

というのも、公園で何枚かの彼岸花を撮影し、家で見ると、彼岸花だけ汚くボケボケに写っている。周りの木の葉などは綺麗にピントがあっている。勿論、ちゃんと撮れる時もあるが。カメラはミラーレス一眼と最近入手した標準ズームレンズ（SEL1650:2010年から1年前まで売られていた）。問題が起きるのは広角端（焦点距離16mm)。




<写真：問題の彼岸花ぼけ（拡大してます）>

後日、このレンズの望遠端、別の広角レンズ、望遠レンズでも撮って比較した。
このレンズの望遠端はOK,　

<写真：レンズの望遠端（拡大してます）＞


別の（ほんの少し性能の劣る）固定焦点の広角レンズ(sel16f28)ではそこまで悪くはない。

<写真：広角レンズ（拡大してます）＞


望遠レンズ(efs 55-250 is stm)ではとても綺麗。ということでレンズの問題っぽい。

　　
<写真：望遠レンズ（拡大してます）＞
どうやら、レンズの中心部の解像はそこそこだが、広角側の収差で滲みと二重ボケが発生しているようだ。彼岸花は、萼や雌蕊が細く長く、密集しているので、この滲みと二重ボケがより汚くなっているようだ。このレンズは超薄型で非球面レンズを5枚使うなど凝った構成なので、収差も複雑で、彼岸花がそれを強調してしまったかもしれない。


レンズの弱点がここまで可視化できる彼岸花は、ほとんど「落とし穴」のよう！！