販社

　今日は次男を水泳教室へ連れて行く以外に予定が入っていない。

　たまにはディーラーさんへでも行ってみるかと、メールマガジンを寄せてくれるアウディのお店へ、ゲレンデで出向いてきた。
　自宅からはクルマで30分ほどの場所にあり、ただ単に冷やかしに行くにはやや遠い。たまたまディーラーさんから歩いても行ける範囲に、近在で最も安い水準のガソリンスタンドと、次男の昼食リクエストに合致する回転寿司店があるので、これらに絡めた。


　
　次男のレッスン開始時間の制約もあって試乗までは至らなかったが、アウディのディーラー・ネットワークに共通する、軽金属の建材を多用した明るく清潔感のある店内に通され、色々と面白いお話を伺うことができた。


○Ａ3(S3)
　比較的コンパクトで手頃なクラス。メルセデスならB～Cクラスが相当か。
　実はこのA3に、車輌がwi-fiスポットとなる機能があると聴き及び興味を持った……というのが実際のところ。

　デヴァイス内に地図情報をストックするのではなく、必要な情報をネットワーク経由でダウンロードして機能させるカーナヴィが以前からリリースされているが、アウディA3はそのタイプを純正採用し、更に機能拡張してwi-fiスポットとしても使えるようにしたらしい。

　ただS3には標準装備だが、A3には税込30万円也のオプション装備となる。
　なおA3(S3)は、現時点ではワゴンしかラインナップされていない。セダンのリリースは来年以降になるとのこと。

　ワゴン即ち商用車だった昔からすれば、ワゴンが先行リリースされる高級輸入車が存在するなど、隔世の感甚だしき状況かも知れない。



○Q7
　このモデルは、残念ながらディーラーにはなかった。というか、現在のアウディのラインナップからも外れている。

　デザインの関係でエンジンとボンネット・フードとのクリアランスが取れず、コンパビリティ面での安全基準を満たさないとの理由から販売中止になってしまった。
　同じプラットフォーム・メカニズムを共用するVW・トゥアレグ／ポルシェ・カイエンは、マイナーチェンジに際してコンパビリティ面での安全性強化が図られたのだが、Q7だけが出遅れている。　

　とは言え人気モデルには変わりなく、新車で買えぬならと中古車での販売が好調で、入庫すると右から左へ直ぐに売れてしまうのだそうだ。


　しかしQ7が安全性の面で問題だというなら、もっと危険なゲレンデが相変わらず販売され続けているのは何なんだろう……と疑問を呈さずにはいられなかった。



○雑談
　Q7の話をしながら、｢あれはトゥアレグと兄弟車ですよね……｣と発言したら、｢むしろカイエンと一緒と言っていただいた方が……｣と、やんわり修正されてしまった。やはり人民車とは別格…という意識でブランドを背負っているようだ(笑)。

　アウディさんに限らず、ゲレンデのカブリオで出掛けると大概の営業マンが｢珍しいモデルにお乗りですねぇ｣と声を掛けてくる。
　オーナー自身ですら、同じモデルと擦れ違ったことが無いのだから当然なのだが、他者からそう言われると少々鼻が高い。


　アウディの営業の方も、話を進める中で｢これ(Gカブリオ)の乗換えですか｣と尋ねてきたが、私が言下に否定すると｢いやぁ、このモデルは希少なので、ずっとお持ちになられていた方がいい｣と仰ってくれた。
　また駐車場が極端に狭いので、入庫は鍵を挿しっぱなしでお任せだったのだが、その際車内に立ち入った感想として、｢メルセデスの革の匂いがしますね｣とも。

　この時はオープン走行して屋根が開けっ放しだったにも関わらず、それでも芳醇に香る皮革の匂い。
　ある意味最高の褒め言葉である。