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2015年08月31日 イイね!

笹子

笹子 全国紙・朝日新聞が運営するニュースサイト「朝日新聞DIGITAL」の配信記事から『大破のワゴン車は伝える 笹子事故、中日本高速が啓発室』に黙想す。


 交通分野での重大事故と言えば、1985(昭和60)年の日航機墜落事故、そして2005(平成17)年のJR福知山線脱線事故が目に浮かぶ。

 何れも桁違いの犠牲者を出し、公衆の安全を脅かす深刻な欠陥が露呈した事故だった。
 それからすると、死亡者9名・負傷者2名の笹子トンネル崩落事故は小さく見えてしまうかもしれない。

 しかし、私のようなインフラ整備に関わる立場の人間にとって、インパクトは飛行機墜落・列車脱線に比肩する、極めて重大なものだった。



 日航機事故も福知山線の脱線も、前者は修理ミス/後者は速度超過とヒューマンエラーが主要な原因とされる。逆に言えばヒューマンエラーを排除し、万が一事故が発生しても人命が損なわれる事態に至らぬようバックアップ機能を強化すれば、防ぐことが可能だ。

 一方で笹子トンネルの事故は、誰かの行為が引き金になったわけでもなく、何の前兆も無いまま突然に数百トンもの天井板が道路上に落下、偶然に通りかかった無辜の道路利用者が圧し潰されされた。


 以前の記事で紹介した通り「構造や施工に欠陥があった」という見方をすれば、ヒューマンエラーが原因と言えなくもない。だが1975(昭和50)年の開通以来、37年間も特段問題なく機能し続けたことを考え合わせると、人間の力では抗えないトンネル構造物の劣化が主たる原因として浮かび上がってくる。



 或る特定の飛行機便や、鉄道路線だけが問題なのではない。
 日頃利用している道路が、橋が、そしてトンネルが一斉に老朽化し、市民へいきなり断末魔の牙を剥く。そんな恐怖を覚えたのが「笹子トンネル崩落事故」だった。

 

 この事故以降、国土交通省は本格的なインフラ老朽化対策を打ち出し、政策に反映している。
 物理的に劣化してしまった構造物の修繕・更新だけでなく、信頼性が高く効率的な点検・診断手法の開発や、アセットマネジメント思想を採用し積極的な予防保全に取り組むなど、技術面だけでなく制度面でも充実が図られた。

 ただ、そんな中にあっても先日、笹子トンネルを管理するNEXCO中日本管内のトンネルで設備落下事故が発生してしまった。




 日本航空もJR西日本も、多大な犠牲を生んだ事故を教訓とし、その悲惨さを後世に伝えるべく、資料を保存する施設(日本航空安全啓発センター/鉄道安全考動館)を設けている。

 両社とも、遺族や従業員にとって当然に大切な施設と位置付けられるが、NEXCO中日本の施設は遺族・従業員に留まらず、全てのインフラ整備に従事する者、そして彼ら・彼女らに原資を提供し便益を受ける納税者が教訓を得るべきだと考えれば、その重要さが格段に大きいように思う。


 一般公開が赦されたなら、是非私も手を合わせるのと併せ、安全を学び、自らに課せられた責任を再認識する貴重な機会を得たい。





Posted at 2015/08/31 22:56:54 | コメント(1) | トラックバック(0) | 自動車 | 日記
2015年08月30日 イイね!

水素

水素 全国紙・産経新聞のニュースサイト「産経ニュース」配信記事から『【スゴ技ニッポン】まるでデロリアン!? 下水汚泥から水素燃料を精製へ 福岡市と九大が実証実験』に注目。

 下水汚泥の資源化については、弊ブログでも2度ばかり触れたことがある。
 汚泥に含まれる窒素・リンなど肥料成分および貴金属・希土類の回収や、発酵させてガスを回収し精製の上でエンジンを駆動→発電機を回す方法で電力を得る方法を紹介した。

 この度の記事ではガス(=消化ガス)から水素を取り出し、「デロリアン」よろしく市有の燃料電池車へ供給するという。



 しかしこの技術、自動車燃料としての利用だけでなく、もっと広汎な活用策が確実に存在する。

 例えば最新の天然ガス火力発電所においては、天然ガスと水素を混合して燃焼させることで発電効率の向上・環境負荷の低減を行っている。

 また石炭をガス化して燃焼させるタイプの火力発電所では、ガス化の過程で発生した水素ガスを用いて燃料電池を駆動させ、反応し残した水素を火力発電所で燃焼するシステムの実用化を検討している。


 福岡市のプロジェクトは現時点での水素の生産見込み量と、市有燃料電池車での消費量がバランスしそうなので、主に自動車向け供給を想定しているのだろう。だが、より水素生産を増やせるようであれば近隣の発電プラントへの供給や、福岡市自らマイクロガスタービンもしくは燃料電池を設置して、水素を消費する方法も考えられる。

 水素が余るような「需給ギャップ」は短期的にはともかく、長期的には間違いなく解消されるものと考える。



 福岡市および九州大学のチャレンジを称賛し、その成果を期待することと併せ、相変わらず執筆記事の内容が稚拙な惨軽新聞の記者へ、毎度のことながら苦言を呈す。

 「まるでデロリアン!?」とキャッチ―な見出しを考えたまでは良かったが、より大きな可能性を秘めた技術開発を、デロリアンに絡めて燃料電池車での消費だけに矮小化してしている。

 見出しで誤字をやらかすのも愚か(ちなみに現在はコッソリと「過熱」に修正されている)だが、逆に「面白い見出し」に縛られ、取材対象の本当の姿・真の価値が歪められてしまうのは、報道機関として救い難いほど愚劣な事態である。


 このような将来性の大きい、重要な技術開発を紙面で紹介するなら、正確な日本語を使えるのは当然のこと、もっと科学分野に明るい記者を育成・動員してほしいものだ。



Posted at 2015/08/30 21:47:19 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記
2015年08月29日 イイね!

見送

見送 長旅に赴く友を見送れり
     黄色き駿馬に幸多かれと


 V8のアイドル音に満たされて
      幸を招くはクルマか友か





Posted at 2015/08/29 22:55:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | イベント | 日記
2015年08月28日 イイね!

稚児

稚児 全国紙「産経新聞」の関西版ニュースサイト「産経WEST」の配信記事から『武藤氏「身の潔白示したい」 文芸春秋社への提訴を検討』を嗤う。

 
 京都・祇園祭のハイライト山鉾巡行は、神の使いである「稚児」が、手にした太刀で注連縄を切り、結界を解放することで始まる。
 数々の伝統的かつ著名なお祭りで、行列の先頭に立ったりシンボル的な地位を占める「稚児」だが、歴史的には裏の役割も担わされてきたという。

 女人禁制の寺院で修行に明け暮れる僧侶たちを手伝い、補佐する役割のほか、穢れを知らぬ少年の肉体は、交わることを禁じられた女体に代わり性的欲求を満足させるための対象、だったのだ。

 このように男色および少年愛は、性的に大らかだった近世以前の歴史と伝統に根差した文化、と言えなくもない。



 日本国憲法だけでなく、文明化した人類にとって普遍的な権利であるはずの基本的人権を否定してまで、「日本精神」なる伝統的(と自称する)価値観への回帰を求める武藤議員のことだ。きっと未成年男子を買春することも、そのご立派な主張に沿った行為なのだろう。

  
 如何わしい方法で金を集め、国民の税金で整備された議員会館で、未成年者を相手に性行為に耽るなど、政治的な面だけでなく人倫にも悖り言語道断である。しかし今後心を入れ替え、武藤議員自らも属するであろう性的マイノリティの権利向上に尽力するなら、活路が拓けぬでもない。

 記事となった地元会合では、将来的に自民党への復党を口にしたようだが、ここはかつて同性愛者・東郷健氏が創設し、アナーキーな政権放送がカルト的な人気を誇った「雑民党」を復活させ、後継者として党首に就かれたらどうか。

 「雑民党」再建のみならず、一挙に国政政党化すれば、東郷健氏も草葉の陰で喜ばれるだろう。





Posted at 2015/08/29 01:39:34 | コメント(0) | トラックバック(0) | | 日記
2015年08月27日 イイね!

反証

反証 全国紙・産経新聞のニュースサイト「産経ニュース」の配信記事から『「感情論で捕鯨に圧力」と日本人女性監督 米アカデミー賞反証映画、モントリオール映画祭に正式出品』に注目。

 佳き制作活動である。
 出品を受け付けたモントリオール映画祭の主催者側も、至極当然ながら公平な判断を下したことを評価したい。



 弊ブログでも折に触れ主張している通り、捕鯨は文化であると同時に、安全保障の一環でもあると考える。
 あらゆる部位を無駄なく使い尽くす日本の捕鯨文化の紹介と併せ、継続的な漁業振興の為にも捕鯨を通じて適切な資源管理が必要であること、また貴重な蛋白源として人類を救うかもしれない点を平易かつ明快に映像化し、世界に発信することができれば素晴らしい。


 海上では捕鯨船を強靭化・重武装化、地上では法廷闘争で口角泡を飛ばし、狂信的「自称」環境保護団体と直接的に対峙することも、日本の捕鯨を護る策として短期的には必要である。しかし、これまでの経緯を見ての通りそれだけで問題は解決しないどころか、好転の兆しすら見出せずにいる。

 ドキュメンタリー映画の制作・出品などを通じ穏やかかつ冷静に、ぶれることなく日本の主張を浸透させていくソフト面での長期的対策も、積極的に打ち出していく必要がある。



 先に私は「捕鯨は安全保障である」と述べたが、外交・防衛政策の面でも、同じことが言えるだろう。
 今後は狂信的「自称」環境保護団体以上に粗暴かつ悪辣な、宗教原理主義組織への対処や、経済破綻・政権崩壊に伴う難民への支援が重要かつ喫緊の課題となってくる。

 強き者と徒党を組み、正面切って対峙することが唯一絶対の解決策ではないのだ。
 


Posted at 2015/08/27 12:43:41 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記

プロフィール

「育児 http://cvw.jp/b/1043160/47663127/
何シテル?   04/18 19:29
 建設業界で禄を食む文系出身(経済学専攻)のプロフェッショナル・エンジニアが、愛車整備・政治経済・文化学術・スポーツそして土木施工の現場で日々記した野帳を公開し...
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