
来年90歳を迎える祖父が、来年2月に更新期限を迎える自動車免許を更新しない事を決めました。
祖父曰く「今年になって、左足が極端に衰えてなぁ・・・。講習を受けたりするのも難儀だし、更新しない事にした。」との事。
本来は、もっと早く運転をやめさせるべきだったのかもしれません。
しかし田舎は車が無いと生活が成り立たないという現実に加え、祖父が何とか運転出来ている事に私を含む家族全員が甘んじていたのです。
しかし、そう弱音を吐かない祖父の言葉は重いです。
あまり運転は上手くない祖父ですが、子供の頃は色々連れて出てくれました。
これからは可能な限り、自分が祖父を連れて出るようにしなければと思いました。

ところで、祖父は大型自動二輪免許も持っています。
しかし、祖父は車は軽自動車・二輪は125ccまでしか実際には運転する事が出来ません。
子供の頃から「何でじいちゃん運転下手なのに、ナナハン乗れる免許持ってるんだ!?」
と思ってました。
今回改めて祖父に免許取得の経緯を聞くと、とんでもない事実が判明しましたw
祖父は昭和38年に「第二種原付免許(125cc以下)」を取得しました。
当時警察官で交番勤務だった事も、祖父がこの免許を取得した理由のようです。
ところが2年後の法改正で二輪は「原付免許」と「二輪免許」の二種類に分類されました。
法改正後に最初の免許更新を受けた祖父。
本来なら二輪免許の条件等に【125cc以下に限る】と記載される筈でした。
ところが免許を更新して数日後、条件の記載が無い事に気づき免許センターに連絡したそうです。
警察官だしw
すると免許センターの事務的なミスで、勝手に限定解除されていた事が発覚。
免許センターはにわかに大騒ぎになったそうです。
ミスとは言え、資格の無い人間に免許を交付するなど言語道断。
免許制度の信頼失墜すら招く事態は、事務方の始末書だけで済む話ではありません。
一方、警察官である祖父にとっても免許センターはいわば「身内」。
自分の事で騒ぎが大きくなるのは、極力避けたかったみたいです。
結果・・・
「免許はこのままだけど、125cc以上は絶対運転しない」
というグダグダな密約を交わし、落ち着いたそうですwww
コンピューター管理の現代では、絶対に考えられない事案です。
祖父は本当に運転する事が出来ないので密約を守り通しましたが、もしも私が同じ境遇だったら・・・

絶対大型二輪運転してる(・∀・)ニヤニヤ
ところで、この話を聞き終わって数日後に思い出した事があります。
私が19歳で運転免許試験場で免許を取得した時の事。
当時鳥取県の免許試験場は、県中部の東伯郡北栄町由良にありました。
※当時は「大栄町」
朝汽車で試験場に入って晴れて免許を取得したのですが、合格を喜んでいると試験場の方が
「F-INEさんですか?お爺様がお迎えにいらしてますよ。」
と言われ、試験場の事務室に行くと・・・
出されたお茶を飲んで、祖父が事務室の椅子でふんぞり返ってましたwww
そうか、弱みを握ってたから強気だったんだなw
そんな祖父の目下の悩み。
「免許は来年2月までなんだが、車の車検が11月末で切れるんだ。」
「だから免許の期限に関係なく11月いっぱいで車は終わりにしたいんだが、婆さんが車検を受けてでも最後まで車に乗れってうるさくてなぁ・・・」
「たった数カ月乗る為に、自賠責含めて8万円近く払うのは勿体ないし・・・お前、婆さんを説得してくれないか?」
祖母の最後まで祖父をアッシー
古っにしたいという願望は置いといて・・・
我が祖父ながら90歳を前にして、ここまで頭が回る事に驚きました。
自分が仮にこの年齢まで生きてたとして、果たして祖父のような判断力を持っているかと考えると大いに疑問です。
「じいちゃん、もう1回免許を更新して運転しないか?」
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無理かw
暴かれた世界 / THEE MICHELLE GUN ELEPHANT
Posted at 2013/09/24 01:13:57 | |
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