現在の同行号の足回りは
・ショックアブソーバー(ダンパー) ビルシュタイン B6
・スプリング 純正
となっていますが,B6を装着してすでに6万km弱を走行し,ダンパーのへたり(ブレーキ時や乗降時の車体の揺れの発生,走行中のフラット感の減少,コーナーでのステアリングへの応答の遅れ,乗降時や段差での異音の発生など)が生じてきました。
B6はフィエスタSTにも適合するスポーティダンパーなので,スプリングもST用(ノーマル比45%バネレートがアップ)に交換することを考えたことがありましたが,予算その他の都合でノーマル純正のままでした。
B6がへたる前はノーマル純正のスプリングとの相性の悪さを感じる場面は少なかったですが,やはりSTのスプリングと組み合わせる方が相性がよさそうです。ダンパーがへたり始めると,段差でのコツコツとした突き上げや衝撃が収まる時のふわふわ感が気になります。ダンパーがしっかり突っ張ってくれなくなったせいで,ダンパーの設定に比べて柔らかめのスプリングが先に縮んでしまうせいではないかと思っています。

昨年末に
take☆さんにSTの純正スプリング(上)をいただいたのですが,現在のダンパーのままスプリングのみ交換するには時期が遅かったので,ダンパーごとリフレッシュしてみることにしました。B6を新しくもう一組買うか,違う足を試してみるかで迷い,コストにはほとんど差がないことから後者でパーツを揃えてみました。
まず,ダンパーはノーマル純正相当の
ビルシュタイン B4。フィエスタとシャシーを共有するMazda2(DYデミオ)にも適合します。B6と形状は同じですが,フィエスタSTには非対応となっています(STの純正スプリングに合わせて設計されていないものと思われます)。

B4の実勢販売価格は意外と安く,フォード純正のダンパーよりも安いだけでなく,B6の定価の半値以下です。海外から取り寄せて送料と関税が発生したとしても,国内のフォードディーラーの部品価格とほぼ同等かやや安くあがります(為替相場によって変動しますが)。B4は内容的に純正相当とはいえ,ビルシュタインの仕事ですから純正+αの性能やフィーリングを期待しています。
なお,オートエグゼからDYデミオやベリーサ用の強化ダンパーが販売されています。形状的にはフィエスタにも装着可能なはずですが,国内仕様のデミオと欧州仕様のデミオ(Mazda2)との足回りのセッティングの違い,同じく欧州でのフィエスタとMazda2の足回りのセッティングの違いを詳しく知ることができなかったので,候補から除外しました。
STを除くフィエスタの全てのモデルで,足回りは後述するフロントのアンチロールバー(スタビライザー)の径以外は共通のようです。日本仕様のGHIAはノーマルモデルの中でエンジンが最も大きく,装備も上乗せされていることから実質的な車重も最も大きいものと思われます。同行号ではさらにデッドニングやパーツ類の追加をしているためか,タイトなコーナーが続く山坂道の下りや高速道路のカーブでは足回りの負担が増すのかボディロールが気になります。
ちなみに,タイヤがCPC2のときはタイヤがダンパーに負けている,現在のPS3ではスプリングがタイヤに負けているという印象を持っています。
実用車として車高を下げず,スプリングも堅くせず(STのスプリングを用いず)にロールを抑えるには,スタビライザーを強化あるいは追加するという方法が考えられます。フィエスタは純正状態ではリアにはスタビライザーがなく,フロントには直径が19mmのスタビライザーが入っています(欧州では17mm~18mmを装着しているモデルもあるようです。1.6LとSTはいずれも19mmのはずです)。欧州フォード車の多くはロールによる荷重移動によって優れたハンドリングを実現しますが,フィエスタやフォーカスのノーマルモデル(STやRS以外)では最も大きなエンジンを積んだモデルでリアのロールがやや大きくなりすぎる場面があることが一部の雑誌等で指摘されてきています。
FF車ではそもそもリアのグリップが不足しがちなため,上述したような状況でロールを抑えるにはリアにスタビライザーを追加することが有効かもしれません。調べてみると,オーストラリアの
ホワイトラインがリア用のスタビライザーを販売していることが分かりました。

直径が22mmと24mmの二種類があり,専用のブッシュ,ボルトおよび取付用のアームが付属しています。フィエスタSTにも対応し,取付時にマウントの位置を変えることでねじれ剛性を2段階に調整できます。アウトバーンやサーキットをガンガン走るわけではないので,今回は22mmを選択してみました。
最後に,フロントのスタビライザーを強化タイプに交換することにしました。リア22mmに対してフロント19mm(純正)のままではバランスが心配だったためです。
フロントの強化にあたっては,フィエスタ用は
H&R(ドイツ)の直径22mmのスタビライザーしか選択肢がありませんでした。

こちらは専用のブッシュのみが付属しています。リア用と同じく取付時にスタビライザーリンクへの接続位置を変えることで剛性を2段階に調整できます。ちなみに,こちらもフィエスタSTやMazda2にも適合するとあります。
なお,ダンパーと同様に,オートエグゼからDYデミオ/ベリーサ用の強化スタビライザーが販売されていますが,日本仕様のデミオのスタビライザー(フロント)はノーマルで直径16mm,スポルトで19mmのようで,強化タイプでも20mmしか設定がありません(追記: 21mmのものがクスコから販売されています)。リアに関してはスタビライザーではなく,補強パーツのトーションビームブレースが用意されています。
H&Rではフロントのスタビライザーしか用意しておらず,後発のホワイトラインではリアのスタビライザーは2種類用意しているのにフロントは製造・販売していないことから,フィエスタにはフロントのスタビライザーを強化する必要性はないと経験的に判断されているのかもしれません。それを確かめるべく,装着後に感触を得てみて同行号にベストな組み合わせを考えていきたいと思います。
B4とスタビライザーの前後セットを合わせても,コスト的にはB6をセットで購入したときよりやや安く上がりました。スプリングは純正装着品を3代目のダンパーまで使ってみます(現在のダンパーは2代目で,延べ17万km弱を走行中)。今まで使っていたB6は分解可能なら
エナペタルでオーバーホールしてもらい,B4がへたったらST用のスプリングと組み合わせて再利用しようかと考えています。これで目指す30万kmまでダンパーとスプリングは万端?
装着は予算の関係でもうしばらく先の予定です・・・
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Posted at
2011/02/17 19:50:46