1980年代にバイクにはまり、クルマに興味を持った青春時代。
ハイソシエリティがステータスとされ、ソアラやBMWの3シリーズが憧れのステータスとされた頃に、若者でも手が届くクルマが登場しました。
トールボーイと呼ばれたホンダのCITYです。
当時は流麗なスマートなクルマが流行していたのに対して、背の高いハイトスタイルに挑んだことで、小さくても大人4人が楽に乗車出来る空間を作り上げました。
また、その背高スタイルに丸目のライトが可愛さを演出。
小物入れを多くし、簡素ながら当時としては遊び心満載のコンパクトーを造り上げました。
CITYは家族としてのクルマだけではなく、趣味のクルマ、そしてスポーツとあらゆるニーズにも応えた最初のコンパクトカーです。
安価なボディにターボを装着することで出力を向上させ、モワパワーを解消するだけでなく、スタイリングまで本格的に拘ったターボⅡに進化させます。
私は当時引っ越しにCITY-Rをよく利用しました。
レンタカーで一番料金が安く、搭載量が確保出来たからです。
S-MXやモビリオスパイクに乗り出したのは、CITYのコンセプトがこのクルマには生きていたからです。
クルマがステータスや趣味の時代から、人や物を運ぶという生活にシフトしていく道具の中で、私の中では唯一の選択肢になったわけです。
CITYはホンダのイメージを大きく変えた一台です。
それはその後に続くワンダーシビック、アコードのCMで、洋楽をBGMにして洒落た感じ、ユーモアな感じに仕立てています。
CITYは英国のマッドネスを起用し子供に大人気となりました。
インテグラはマイケル・J・フォックス、オデッセイはアダムスファミリーで滑稽なCMになっていました。
この頃のホンダのCMは秀作が多いので是非動画で検索して欲しいと思います。
最後にCITYカブリオレ。
これは欧州車にも引けを取らないデザインです。
この時代だからこそ出来たのでしょうが、これだけのバリエーションを展開した車種は少ないと思います。
CITYはクルマの持つ楽しさを最大限教えてくれたクルマです。
そしてなにより安いクルマだったこと。
多くの人に楽しんで貰いたいというメーカーの意思が強く表れたクルマでもありました。
国産車の多くは海外戦略ということで、こういうクルマ造りというのはもう出来ないのかもむ知れません。
ある意味、軽自動車がその路線を謳歌している気もします。
こういう楽しいクルマが再び現れると、若者が手軽にクルマに乗れるかも知れません。
近所に廃車されているCITYがありますが復活するのかいつも気になっています。
Posted at 2018/05/20 11:01:40 | |
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