みんカラでの初めての日記となります。
どうか読んでやって下さいまし。
時は昭和60年。
まだバブル景気もやって来ていない時代でした。
当時、私は20歳の大学生。
憧れのマイカーを目指し、夏休みを利用して前半1ヶ月を教習費用捻出の為のバイトに
残り1ヶ月を教習に充てるべく、頑張っておりました。
そして晴れて免許取得。
貯金は教習費用に全部使ってしまって、スッカラカン。
親に泣きついて、催促なしローンで車を買う事となりました。
とはいえ、当時はまだ車に関する細かな知識も持ち合わせておらず
中古車の良し悪しを見抜く能力もまだありませんでした。
そこで、思い切って新車を買おうと思い、ディーラー巡りを始めたのであります。
学生の身分で普通車など、贅沢の極み!
当時、まだ車庫証明の要らなかった軽自動車で選ぶ事にしました。
1軒目…スズキ
ここには2代目アルト(4ナンバー)とフロンテ(5ナンバー)が売られていて
丁度、小林麻美をモチーフにした“アルト 麻美スペシャル”というのが出たとの事で
やたらとそれをプッシュされました。
しかし、麻美スペシャルとはいえ、元はアルトの廉価グレードに毛の生えた程度。
シートも汚れやすそうな白基調のもので、何よりデザインが…(;´ω`A
そんな訳で、営業さんは好感の持てる方でしたが、カタログだけ貰って退店。
2軒目…ホンダ
丁度、初代トゥデイが発売されたばかりの時で、店先に真っ赤なトゥデイが展示されてました。
他の軽と比べても、随分背の低いデザインでしたが、ラジオはデジタルチューナー付き。
興味津々に店員に近づき、色々聞こうとしたのですが
「ハイハイ!邪魔邪魔!」と、まるで子供扱いのような対応。
二度とホンダ車なんぞ買うかヴォケェ~!と思って、即座に退店。
3軒目…ミツビシ
ここはミニカ(5ナンバー)とミニカエコノ(4ナンバー)が売られていました。
営業さんは出払っており、見習いのお兄さんが一人で店番していました。
たどたどしくも一所懸命にセールストークを始めるお兄さん。
ミニカも収納スペースが多く、なかなか出来のいい車で
思わず食指が動いたのですが、まだダイハツが残っています。
「候補に入れておきます」とだけ言って、ひとまず退店。
4軒目…ダイハツ
(本当はスバルも行こうかと思ってましたが、レックスがあまりに好みでなかったので除外)
ひときわ明るく広い店内には、発売されたばかりの新型ミラが展示されていました。
これがもうカッコイイというか、カワイイ(´∀`人)
内装も私好みのワイン色基調で、とにかく目についたのが
セーフティモニター(だったと思う)という、半ドア・ハンドル舵角・前進後退ギアがひと目で分かる
とても良く出来た初心者向けのモニターでした。
(スバルレオーネやレガシィにもついてました)
発売されたばかりで、値引きなどもほとんどない状況ではありましたが
とにかく全てに於いて一目ぼれしてしまった、このミラ(4ナンバー)。
即決してしまいました。
そして晴れて愛車となって以降は、ミラにとっても私にとっても苦難の連続でした。
・浮浪者にコンクリートブロックを投げつけられ、リアガラス大破&リアシート裂損。
・正月三が日に3日連続で10円パンチ…安物のアディダスみたいな白い三本線が入りました。
・そして極めつけが、本体丸ごと盗難…1週間後に無残な姿で発見されました。修理代17万。
それ以外にも10万キロ走破するまでに、数々の故障に見舞われ
まさに踏んだり蹴ったりの我が愛車でありました。
真っ暗な山中でダイナモがぶっ壊れて、ライトすら点かない状態で立ち往生した経験もあります。
それでも、その度に修理を重ね、かれこれ13万キロ近くを共にしました。
洗車が好きなので、ヒマがあれば磨き上げて可愛がっていたので
最後のお別れの日(1993年4月10日)まで極上の輝きを保っていました。
本当にここまで弱音を吐く事もなく、お互いよく頑張ったと思います。
これが最初の愛車との出会いからお別れまでのショート・ストーリーでした。