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nino8446のブログ一覧

2024年02月07日 イイね!

オクタン価

北米のGRカローラのHPを見てたら気になる記載が。

Premium fuel octane rating が91+となっています。
アメリカはオクタン価低いから91+でこのエンジンパワー出るのかと思ったら違いました。
以下は例によって学習記録。

関係ないけどGRカローラのエンジン重量240lbs≒108kgなんですね。
あと、オイル容量が5.4qt≒5.1Lは誤記っぽいですね。4.5qtなら4.3Lだし。


閑話休題
日本や欧州のオクタン価表記はRON(Reserch Octan Number)です。
JIS規格だとレギュラーがRON89以上、ハイオクがRON96以上。
欧州だとレギュラーが91、Superが95、Super+が98って感じで実質95以上。
欧州車を日本で使うとハイオク指定になってしまうのはRON95指定だから。

厳密に言うと欧州ではRONの他にMON(Motor Octan Number)も評価していて、Superの場合だと、RON95以上、MON85以上となります。
MONとRONの違いは評価方法の違いでMONの方が条件が厳しい(ノッキング出易い)

対して、アメリカはAKI(Anti Knocking Index)と計算方法が異なります。
AKI=(MON+RON)/2

アメリカのレギュラーはAKI87でオクタン価87ですが、RON換算するとRON91
ハイオクがAKI93オクタン価93ですが、RON換算すると97
GRカローラのAKI91+って日本のRON96を想定しているような値。
オクタン価という同じ言葉で表現するとアメリカのオクタン価が低いと思ってしまいますが、実際にはアメリカのレギュラーガソリンの方がオクタン価は高い…

何となく勝手なイメージでアメリカのガソリンは質が悪くて、欧州が良い。
と思ってましたが実際は日本が一番質が悪かった…
(JIS自動車ガソリン規格が緩い)

そういや前車プジョーは1.6Lで250psなのにRON95でした。
270ps版が実はRON98だったりして?

ちなみにキャンプとかで使うホワイトガソリンはRON55程度なのでガソリンとは別物です。

そもそもオクタン価は何で決まるのかと言うと、
含有する炭化水素によりオクタン価に差があり、それらの割合でオクタン価が決まります。
以下の二つを混ぜてテスト用のガソリンを作成、測定したいガソリンが同じタイミングでノッキングが出たらテスト用ガソリンと同じオクタン価と。

イソオクタン(2,2,4-トリメチルペンタン)がオクタン価100
ノルマルヘプタンがオクタン価0

イソオクタン90%でノルマルヘプタン10%でテストガソリンを作ればRON90テストガソリンの出来上がり。

上の二つはパラフィン系炭化水素ですが、それ以外にもナフテン系、オレフィン系、芳香族系炭化水素の物性の違いによってオクタン価は変わってきます。
産油地によって上記も割合も違いますし。
芳香族系炭化水素はRON100を超えていて、いわゆるオクタン価向上剤として使用されます。

MTBE(メチルターシャリブチルエーテル)はRON118なのでオクタン価向上剤としてハイオクに添加されていましたが、MTBEは環境問題にもなっていて日本のガソリンでは現在は使っていない模様。
JIS上は7%までは添加可能ですが自主規制ってやつですね。
MTBEは昔ブログで書いたような記憶が…

ただ、テストガソリンって言ってみれば「化学合成ガソリン」です。
不純物が入ってないオクタン価0と100のガソリン混合油。
対して通常のガソリンは不純物込みのオクタン価なので実際には燃えない物質も含まれている筈でテストガソリンと同じオクタン価だからと言って同じ燃え方はしないような気がします。


以下Yahoo知恵袋から拾ってきました。配合全然違うじゃん。。
レギュラーのライトナフサって粗製ガソリンです。
不純物入った状態のガソリンのイメージですがそのまま使ってOK?
鉱物油のイメージと重なるなぁ…(日本の精油業に不信感しかない)
カッコ内の数値がオクタン価

●ハイオクの成分 (例)
ヘビーリフォーメート 50% (105)
ライトFCCガソリン 30% (95)
ライトリフォーメート 5% (80)
ブタン 5% (98)
アルキレート 10% (96)

●レギュラーの成分 (例)
ヘビーリフォーメート 15% (105)
FCCガソリン 50% (92)
ライトリフォーメート 20% (80)
ブタン 5% (98)
ライトナフサ 10% (69)
Posted at 2024/02/07 22:18:45 | コメント(2) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2024年02月03日 イイね!

硬いオイルはエラいのか?

硬いオイルはエラいのか?度々議論に挙がるオイル粘度のおはなし。

一般的に言われている
「オイル粘度が高いの方が油膜も厚くなるので保護性能が高い。」
これは正しいですよね。

だが、しかし…




まずはこの動画から
TMスクエアの田中ミノル氏


ZC33Sのスイスポで富士ショートを走ると10W-40だとオイルの偏りが解消されず油圧が0になる瞬間があるという衝撃データ。
油圧ゼロ≒油膜ゼロですからこれは非常にマズい状態です。
エアも噛むでしょうから一度空吸いすると暫く復帰しなさそう。


ZC33Sの指定粘度は5W-30ですが、スズキ純正の5W-30は柔らかいです。
下記はスズキエクスターF(出光製)の5W-30のSDSから引用しました。



40度動粘度41.60mm2/sってどの程度かと言うと、0W-20の真ん中よりちょい硬めくらいです。
硬い0W-20だと45mm2/s程度。柔らかいのは30未満。

とは言え40度の動粘度はあまり意味があるものではありません。
ここで言えるのは5W-30からワンランク硬いオイルにしただけでこんなリスクが出ると言うこと。

指定粘度より柔らかいオイルを入れるとラッシュアジャスターからオイルが抜けてしまい始動時にタペット音が出るのですが、逆に硬いと油穴にオイルが入ってこない可能性とかもありそうですね。

結局どれだけ油圧(油膜)が確保出来るか?が重要です。
GRカローラは0W-20指定ですが、新油時の油圧はだいたい500kPa位出ます。
5W-30指定のエンジンも油圧は同じ位ですよね?
低粘度オイル指定のエンジンは流路も狭いので硬いオイルだとむしろ適正油圧が出ない可能性があります。
メタルクリアランスとか狭いところに硬いオイルが入ってこれないとか。


じゃあ、オイルの粘度を上げる必要がある場合はどんな時があるかと言うと、油温が高い場合。
RB26DETTの指定粘度は7.5W-30でしたが、指定粘度では油温130度以上はザラでした。
130度も超えるとオイル自体がせん断されやすくなりボロボロになります。

こういったエンジンの場合は粘度を上げて油温上昇を抑える必要があるでしょう。
あるいは硬いオイルで防御力を上げておいて劣化スピードを抑える。
(多少せん断されても分子量の大きいオイルがまだ残ってる)
15W-50が定番だったのもそういうところが要因。それでも厳しかったですが。
今なら10W-40とか0W-40の高性能オイルもありだと思います。
化学合成油だと分子量もそろっていて柔らかくてもせん断耐久性も強いです。
やたら硬いオイルは逆に抵抗になって油温水温が上がるリスクがあるのでホントに適切な粘度なのか?は考える必要があります。


逆に言えば油温が110度以上上がらないのなら指定粘度の中で良いオイルを探すべきです。
5W-30がダメだったから5W-40→10W-50のルートは上のリスクが出ます。
硬すぎるオイルは水温も上がりますからね。
5W-30がダメでもそのオイルが110度以下なら他の5W-30を探す旅に出るべきです。
5W-30と言っても実際には0.1W-39Wまでは5W-30です。
そう考えると5W-30も案外レンジが広い。

5W-30とか案外いいオイル多いですよ。
逆に5W-40はいいオイル少ないです。
シェルヒリックスウルトラはおススメ出来る5W-40ですが、1500円/L程度でいい5W-40って意外と少ないです。


なので私はGRカローラ用は指定粘度の0W-20でオイルを探しています。
今回入れているシェルヒリックスウルトラSPは結構良いですが、これも5000kmは無理っぽい。
次サーキット走ったら終わりそう。
日産純正ストロングセーブXもそうでしたがシェル製GTL意外と耐久性悪い?

今のところ考えている理想のオイルの条件
「ターボ車でミニサーキット3回+走行距離5000㎞」
です。
この後Mobil1とペンズオイルウルトラプラチナ(本国版)が控えていますが、果たして条件を満たすオイルが現れるのか?
0W-20だと流石に厳しいのかなぁ?
0W-29程度の硬めを探してはいるのですが。

Posted at 2024/02/03 22:12:14 | コメント(2) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2023年12月21日 イイね!

そういうことだったのかMobil1…

先日のブログでトヨタ純正オイルがエクソンモービルからエネオスにシフトするってことを書きましたが、国内製造が終わるんですね。

【訂正】
旧東燃ゼネラルの和歌山製油所が閉鎖されるので別の油槽所に移るみたいです。
ソースはこちら
なので以下の文章も修正しました。
国内油槽所って書いてあるから韓国の油槽所じゃないってことでいいのかな?
でも「国内充填製品については」とも書いてあるから「海外充填製品」もあるのかな?
(結局シンガポール製らしい)



記念に東燃製を買っておこうとMobil1 0W-20 ペール缶を購入!(アホ)


デザイン変わって注油口にノズルが付いて入れやすくなった!
これは既に別の製造拠点の生産品らしいです。
このペール缶、韓国のとあるメーカーと同じに見える…

恐らく生産規模も縮小されるのでコストアップとなるんでしょうね。
トヨタはディーゼル用オイルは拠点変更でもエクソンモービル製を継続するようです。
やはり、トヨタは確信犯。
どうにもならないクルマにミシュランタイヤを装着するように、どうにもならないエンジンオイルはEM製と。

トヨタの純正オイルはエネオスと出光製にシフトしていますが、どちらもVHVIは韓国製を使っています。
トヨタに限らず国内で流通している大半のオイルは韓国製のVHVIをベースオイルに使い、添加剤も海外製。
日本製ベースオイルはほぼ鉱物油しかないので日本製の方がむしろダメ。


シェルは国内のプラントがまだあるので日本産高性能オイルの唯一の希望。
国産ペ〇ズオイル一部でで叩かれてますが、EM撤退の今がチャンス。
と思っていましたが、昭和四日市石油って既に出光傘下なんですね。
GTLプラントもここにあると思いますが、GTLの生産はどうなっているのでしょう?
シェル用を製造委託してるんでしょうか?となると先行きは不安…


しかし、国産オイルって半導体の凋落を見ているようで悲しいですね。
最新国産車で必須の筈のVHVIが自国でほぼ作れないってなんなんだろう…
VHVIも作れないから当然それ以上の技術革新も無し。
要素開発出来ても量産技術が無いのは出来てないのと一緒ですからね。
エネオス和歌山石油精製株式会社ではVHVI(W-BASE?)作っているようですが、生産量はどの程度なんでしょうか。


ちなみに、今使ってるのはタイ製のシェルヒリックスウルトラ0W-20 SP。
ちょっと硬いですが今のところGRカローラ用オイル暫定1位。
Posted at 2024/01/17 20:29:40 | コメント(3) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2023年12月05日 イイね!

GRモーターオイル 0W-20エンデュランス

このブログでも度々登場するGRオイル。


GRモーターオイルは主に3種類あって
・GRモーターオイル(白缶)
・GRモーターオイル(黒缶) 0W-20
・GRスープラ用 C5 0W-20

白缶のサーキットがNA用、白缶のツーリングが割と古いエンジン用、黒缶エンデュランスはGRヤリスやGR86など最新の0W-20指定車全般、GRスープラ用はGRスープラ他8AR-FTS、8NR-FTSなど最新ターボ車に使えます。

エネオス製の白缶と黒缶


シェル製のGRスープラ用(BMW純正)


GRオイル適合表

8AR-FTSは2Lターボエンジン(クラウンとかレクサス)で、8NR-FTSは1.2Lターボエンジンでこちらは現行カローラ(前期)とかC-HRに搭載されています。

この表で気になったのは8NR-FTSエンジン。
このエンジンを開発したことでトヨタはLSPIの問題提起をしていたはずなのですが、このエンジンはLSPI非対応のGRスープラ用オイルが使えます。

また、その時に開発したオイル(ECO TURBO 0W-20)の記事が自動車技術会のホームページにあったのですが、いつの間にか見られなくなってしまいました。
LSPI自体検索してもあまり情報が出ません。
私のブログが前の方で出てくるほど少ない…

スープラ用オイルはACEA C5とAPI SN規格に適合しているオイルです。
SN規格品はLSPI非対応なので清浄分散材のCa成分が多いです。(1800ppm程度)
LSPIはCaとカーボンが反応して発生するということでSP規格品はCaは概ね1000ppm以下になっています。
SP品はCaを半減させる代わりにMgやMoで代替しています。

LSPIに非対応なのにLSPIを警鐘した8NR-FTSエンジンがSN規格のこのオイル対応とはどういうこと?
気になったのでトヨタに聞いてみました。

Q:
貴社製GRオイルでGRカローラ用オイルは0W-20エンデュランスのみ対応となっていますが、GRスープラ用SN 0W-20 C5が対応しない理由はLSPI非対応だからでしょうか?8NR-FTSは小排気量にも関わらずSN 0W-20 C5が対応となっています。LSPIは小排気量ターボで対応が必要とのことでしたが、8NR-FTSがG16E-GTSと対応が異なるのはどういう理由からでしょうか?

A:
GRスープラのエンジンオイルは、製造元からの指定がございます。
GRカローラにGRスープラ用SN 0W-20 C5が対応しない理由は、GRカローラ、GRスープラのどちらもハイチューンエンジンであり、製造元双方の開発オイルを入れ合う推奨はしていないことが、意図となります。
また、8NRのようにダウンサイジングターボに関しては、そこまでの制約をするものでもないとの考えはございます。
ただし、8NRエンジンを搭載している車両においても、取扱書に記載の指定油脂を使用いただくようお願いしております


製造元双方の開発オイルを入れ合う推奨はしていないことが、意図となります。
^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
↑現代文の成績は割と良かった私でもこれは読解力を要します。
紳士協定で入れ合うことを勧めない→入れられるけど入れないでね!ってこと?

とりあえず8NR-FTSはGRオイルのツーリングの0W-30も5W-40も対応してるので何でもいいと。
石油学会の資料だとダウンサイジングエンジンでLSPI発生って書いてあるけど?
8AR-FTSは2Lターボだからそこそこ出力ありますけどね。LSPIどこ行った…

LSPIという現象は実際に起きるのは間違いないけど、エンジンオイルに起因しない可能性でも見えてきたんでしょうか?
最初に騒いだ割にトーンダウンしているように見えます。

ACEAがLSPI対応をちっとも早めないのも実際には原因が違うことを知っていた?
ACEA C6はLSPI対応していますが、欧州車は相変わらずC3とC5のままですし。
今年の後半に出てきたSP品はCaが1300ppm程度入っているものが増えてきたような印象あります。
添加剤メーカーの調合も変わってきた?

【余談】
進化型GRヤリスの海外動画でトヨタの開発者がLSPIでピストン壊したって言ってました。
G16E-GTSの開発段階ではLSPIの現象は判ってたはずだから、トヨタがLSPI非対応のオイルを入れる訳が無いのでLSPIに別の原因があるってことですよね。
8NR-FTSよりG16E-GTSの方が開発が先だったら別ですが。


閑話休題
思いっきり本題からズレました。
GRモーターオイル エンデュランス 0W-20のレビューです。
GRヤリスやGRカローラのG16E-GTSに最適化されたLSPIに対応したエンジンオイルです。

エネオスとトヨタが考えた最高峰のオイル。
このオイルはVHVI+をベースオイルに、エステル添加、ノンポリマー処方になってます。

エネオス製、エステル添加ってことであまり期待していなかったのですが、実際に使ってみた感想も想像の通りとなりました。
このオイルを自動車メーカーと石油元売りがドヤ顔で売ってしまう現状こそ日本がオイル後進国である証左になってしまっています。


まず、新油時ですが、エステル添加らしく滑らかな回転フィールです。
高回転がとても滑らか。MOTULを思い出します。
これが最新オイルか!と思ったのも束の間、200km位でエステル感が減ります。
先日リンクサーキットを17周(約20km)走行したところエステル感は完全に消えました。
この時の走行距離はまだ500km。油温も120度以上程度でこれ。

エステル感は消えたもののVHVI+でも最高峰の鉱物油を使っているらしく、4000回転位までは変な感じもありませんが、高回転まで回すと変な音がします。
直接手で触れても潤滑性が残ってる感じがしません。
(そもそも今のオイルは新油からあまりヌルヌルしないけど)
ベースオイルは生きてるけど潤滑剤とか添加剤が良くないのかもしれません。

その後、リンクサーキット2回目走って累計走行距離は2000km弱で完全に終わってしまいました。
リンク2回走行と言ってもトータルで24周しかしてません。(36km、しかも半分はクーリングラップ)
FSWで換算したら1回の走行会の半分以下です。

サーキット走行36km
高速利用 700km位(リッター14~16km/Lエコ運転)
残り1000kmが街乗り。
耐久力無さすぎです。エンデュランスとは名ばかり…

ノンポリマーのエンデュランス(黒缶ターボ用)でこれじゃポリマーたっぷりのサーキット(白缶NA用)なんてどうなっちゃうんでしょうか?
白缶サーキットは粘度指数310、黒缶エンデュランスは粘度指数168。
ノンポリマーの黒缶でこの耐久性だとポリマー入り白缶の耐久性は…
ツーリングの0W-30とか5W-40の方がマトモかもしれません。

こういうオイルの存在自体は別に悪いことじゃないです。
エステル使った一発勝負の滑らかオイル、別にあってもいいと思います。
新油時はスムーズだし、パワーも出てます。

でも、これは自動車メーカーが販売している最高峰オイルです。
メーカー指定の1万km走れない低寿命オイル。
アメリカでは長寿命オイルを高性能オイルと定義するのでこれは低性能オイル。
これ海外で販売して欲しいですね。どういう評価が下るのか気になります。
日本みたいに3000km文化が定着していない世界でこれが通用するとは思えないけど。

3か月3000kmという交換サイクルも日本独自の文化ですよね。
シビアコンディションという殺し文句でクルマ好きを洗脳してきました。
実際は鉱物油しか手持ちが無いから3000kmで交換せざるを得ないオイルを何とか売ろうとここまで文化を作ってしまった。
まあ、実際3000km持たないですし。言ってることは合ってます。
長寿命のオイルを作ろうとしない文化。

自動車メーカーもターボ車1万km、NA車1.5万kmと交換サイクルを車体に記載しているにもかかわらずディーラーでは3000~5000kmで交換させる矛盾。

BMWは20年以上前から2.5万km交換、VWやAUDIも1.5万km交換で実際その通りに交換サイクルになっています。
その分メーカー純正のオイルも高性能なものになっています。
鉱物油なんて使ってませんよ。MBは使ってるか。


まとめ
トヨタが誇る最高性能オイルはそこら辺で売ってる(言い過ぎ)エステル配合低寿命オイル。
ダメなオイルとは言いませんが、耐久性も無いのでサーキット走る人にはおススメしません。
街乗り3000kmで交換できるセレブ向け。(16000円)

GRエンデュランスはGR86ならいいと思いますが、それより安いGRスープラ純正オイルをお勧めします。


【追記】
GRスープラ純正オイルがSP規格に適合しました。
LSPIに対応したのでGRヤリス、GRカローラに使用できます。
ディーラーで交換するならこちらの方がお勧めです。



パーツレビューも書きました。
Posted at 2023/12/05 20:55:35 | コメント(3) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2023年11月13日 イイね!

ディーゼルエンジンのオイル

ディーゼルエンジンのオイル自分でディーゼル車に乗っていないので書くか迷ったのですが、身近なところでトラブルも出てるので書くことにします。

知人がランクル300のディーゼルを購入したのですが、エ〇オスでオイル交換をしたらDPF再生間隔が50kmになってしまったそうです。
正常なら300kmくらいですから明らかに異常です。
今年購入のド新車ですからね。






ランクル300のディーゼルエンジン(F33A-FTV)は0W-20のACEA C5規格が指定エンジンオイルになっています。(写真のやつ)
エ〇オスのACEA適合オイルは5W-40のC3しかありませんので、恐らく5W-30のDL-1を入れたと想像しています。



ランクル300のユーザーマニュアルを確認するとトヨタ純正0W-20 C5が推奨ですが、ハイエースなど1GD用のトヨタ純正0W-30と5W-30のDL-1も適合となっています。
入手困難な場合はDL-1規格ならご使用いただけますとも。

店員さんは間違った作業はしていなかったのですが、そこがディーゼルエンジンオイルの怖いところです。
DL-1だから大丈夫と思わない、これ大事。
エ〇オスでダメなんだからDL-1殆どダメと思ってた方がいいですよ。
(エ〇オスがダメなんだよ!って言われそう…)


JASO DL-1規格はDPFの詰まりを防止するためにSAPSの規制値が厳しいです。
硫酸灰分(SA)が0.6mass%以下となっていて、ACEA C3やC5規格の0.8mass%に比べてワンランク厳しく、その他リン(P)、硫黄(S)、塩素も制限があります。
この規格が厳しいことからDL-1はオイル規格が厳しい!と勘違いしてしまいそうですが、実際はSAPS以外の規制が緩いオイルです。

DPF詰まりのPMの発生源はシェルのサイトに記載がある通りで潤滑油起因のカーボンと、燃料起因のカーボンで66%を占めています。
DL-1規制値の灰分による影響は13%だけ。

灰分(金属)が詰まればDPF再生では復活しないのでそこの規制値を厳しくするのは理論的に正しいですが、大半の要因を占めるカーボンの規制は何もしてません。
DPF再生で復活するのでカーボンは焼けばいい、という発想で始まったのでしょうが、実際に乗用ディーゼルで問題になっているのは灰分よりカーボン詰まり。


ポスト新長期規制で国内乗用ディーゼルの排ガス規制はEURO5程度になっているのですが、DL-1がEURO4時代のままなので発生したカーボンはDPFやEGRに残留しているはずです。
EURO4のPM規制値は0.025g/kmに対してポスト新長期規制(≒EURO5)は0.005g/kmです。(EURO6dは0.0045g/km)

排ガスのPM量は1/5なのにエンジンオイルがそのままなのは厳しくないです?
残りの4/5がエンジンとDPF内で還流し続けることにならないのでしょうか。
DPFで焼くにしても限界があるし、実際焼けずにDPFやEGRやらインマニに残る。
DL-1の規格もポスト新長期規制に合わせてアップグレードしないとダメなのでは?
(超長距離走る商用ディーゼルはまた別の話)


なので規格を悪用してポンコツなDL-1オイルが多く流通しています。
表現が悪いですね。DL-1規格がポンコツなせいで粗悪品が流通する。同じかw
殆どがGr.II以下の鉱物油ベースなんじゃないでしょうか?(自動車メーカーのも怪しい)
GrIII(VHVI)以上を使ってないオイルが大半と想像しています。


純度の低い鉱物油は蒸発量(Noack)が多く排気やEGR側にオイルの蒸発分が還流するのでその分煤が増えますが、SAPS規制値さえ下回っていればDL-1適合してしまいます。


ACEA規格品はせん断性能などがAPI規格品より厳しいので自ずと高品質なベースオイルを選ばざるを得ません。そこに更にSAPS規制が入っている。
こちらは逆に大半がVHVI以上と想像しています。(一部怪しいのもある)


ミカドオイルのブログでも触れていますが、オイル性能が担保されているACEA C3を使った方がDL-1規格のオイルを使うよりリスクが少なそうです。(乗用ね)
SAPSの差で将来的に灰分による詰まりが発生するのはACEA C3の方が早そうですが、DL-1規格の低品質品はその前に煤でDPFが終わってるかと。

ACEA C3を使ったら灰分起因で何万kmでDPF詰まるんでしょうね?
恐らく10万とか20万kmより先だと想像しますが。
じゃないと欧州車みんなDPF詰まって騒いでるはず。
トヨタもマツダも最新乗用ディーゼルはACEA規格にシフトしているのも証左になると思います。



商用車は走行距離が全然違うので灰分自体の詰まりも無視できないと思います。
カーボン発生量も乗用よりは少ないでしょうからDH-2は規格通り入れないとダメでしょう。
(もしくはDPF付車用ACEA E規格品)
乗用ディーゼルとて、SAPS規制の無いガソリンエンジン用のAPI規格品は入れてはダメですよ。


国内メーカーがDL-1規格やDH-2をアピールするのはGr.II以下の鉱物油の消費先が無くて困ってると想像します。
国内の製油所の殆どがGr.II以下の鉱物油しか精製出来ないので、余ってる鉱物油を何とかしたい。
という下心が垣間見えます。(Gr.III VHVI の大半が輸入品)


トヨタの純正オイルは先の0W-20 C5もDL-1 0W-30も天然ガスから合成するGTLがベースオイルなのでVHVIより更に煤の問題はクリアになります。(より不純物が少ない)
ランクルやグランエース、ハイラックス後期やハイエース7型以降はトヨタ純正0W-20 C5一択、マツダなど他メーカー含めDL-1規格の車両はトヨタ純正の0W-30とかミカドオイルのようにVHVI以上を謳う製品が良いでしょう。


トヨタ純正オイルは燃料希釈と商用車利用を想定しているのか表記のイメージより硬めです。
最初硬いけど5000km持つかどうかで評価した方が良いです。
ハイエースのオイルで難民になっている方、トヨタ純正に一度戻ってみることをお勧めします。


トヨタの純正オイルはエクソンモービルから切り替わりが始まりましたが、ディーゼルオイルはエクソンモービルのままGTLベースを継続しています。
わざわざ単価の高いエクソンモービルでしかもGTLベースを継続している。この辺が答えですよね。


また、ディーゼルオイルの良否で一番判りやすいのはDPF再生間隔が長くなるかどうかでしょう。
再生間隔長ければ煤が少ない良いオイルです。
300kmと言わず500kmとかなら良いオイルかと。
新油になってスムーズになったとかで騙されないでくださいね。
新油に交換して良くなるのは当たり前、良いオイルは新油になっても変化がないオイル!


どうしてもDL-1相当のLow SAPSオイルじゃないとダメ!と言う方はACEA C4オイルがLow SAPSでDL-1の規格を上回る性能なので代替出来ます。
ACEA C4はNoackも11%以下、塩基価6以上とDL-1規格以上の性能があります。
ユニオパールのOPALJET X-TREME 5W-30はPAO+エステルベースみたいなので考えうるDL-1相当オイルで最強の性能だと思います。
エクストレイルディーゼルにもピッタリ。



まとめ
・DL-1規格品はベースオイルを疑う。鉱物油ベースは避ける。
 (VHVIとかGTLベースオイルのものを選ぶ。化学合成油表記は信用しない)
・ACEA C5規格ならトヨタ純正C5 0W-20を
・DPF再生間隔が長いものは良いオイル。



関連ブログ
DH-2とアッシュフリーオイル
塩基価



【追記】
自分でディーゼルオイルの検証がしたくてボルボV60を購入しました。
VHVIとGTLで煤量の検証中ですが、GTLの方がやはりDPF再生間隔が伸びる傾向です。
VHVIベースだと100~300km間隔、GTLだと500~600km(もっと行けるけどボルボは600kmで強制再生)

VHVIでもやはりGTLより煤の発生量は多いです。
となると鉱物油ベースのDL-1だとどうなるかは想像できますね。


Posted at 2023/11/13 19:59:15 | コメント(9) | トラックバック(0) | オイル | 日記

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