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nino8446のブログ一覧

2025年05月28日 イイね!

本日もまたポリマー

本日もまたポリマー本日もポリマーです。
エンジンオイルでポリマーと言ったら粘度指数向上剤のポリマーです。








ポリマーとは高分子化合物の総称です。
対義語はモノマー(小分子)です。


エンジンオイルの粘度指数向上剤には色々ありますが、ポリマーの場合、材料は樹脂です。
つまり固体。


粘度指数向上剤のポリマーは低温では縮んでいます。
黄色がオイルで黒のグルグルがポリマーだと思ってください。
40℃のこの状態だと分子の物理的な大きさはどちらも大差ない。



次は100℃の状態です。
ポリマーは線状に伸びてオイルが運動する際の「抵抗」になります。
抵抗=増粘ですので見かけ上のオイルの粘度が上がります。
実際にこんなに綺麗に線状に広がるか微妙ですがイメージです。


例えば、黄色のオイルだけで作ったノンポリマーオイルが0W-20相当とすると、ポリマーを入れたオイルは低温の粘度は同じでも高温域での粘度が上がるので0W-30相当のオイルになります。
温度による粘度変化の少ない高粘度指数オイルが出来ます。
(硬いオイルは黄色自体が大きいです)

ただ、上のポリマーのように直線状(直鎖)に伸びるポリマーは増粘効果は高いですが、せん断安定性が低いです。
見ての通り金属の隙間に入り込んだら直ぐ切れそうですよね?


このポリマーにも色々種類があります。
上のポリマーは直鎖状でせん断安定性は低いですが、立体や円形状のポリマーは増粘効果は低いですがせん断安定性は高いです。

増粘効果とせん断安定性は反比例すると思っていいです。


ロングドレインオイルは耐久性の低い直鎖状のポリマーは性能が維持できないので採用しないようです。
ポリマー以外で増粘したり分子量の小さいポリマーを採用したり。
そのため粘度指数は全般低めです。高くても180程度。

高粘度指数オイルが大好きなエネオスだって欧州やアメリカ向けオイルは粘度指数は高くないです。
X-PrimeもACEA適合品の5W-40だけは粘度指数低い(180)です。


ポリマーの説明はざっくりこんな感じ。



ここで気になるのがポリマー自体の潤滑性です。
テフロンのような樹脂は確かにスベスベですがエンジンオイルのヌメヌメと比べて滑ります?
固体潤滑って意味での機能はありますがオイル程の潤滑性ってあるのでしょうか?
大して入っていないから影響は無い?


高粘度指数オイルはベースオイルは柔らかいので吹け上がりは軽いですが、イマイチ滑らかさを感じないです。
オイル自体が作れる油膜が薄い&固体が入りこむことからなのでは?とずっと思っていまして。


シリンダーとピストンリングの間にこの固体が挟まってるイメージ。
挟まっては切れ、挟まっては切れみたいな。
オイル自体の持つ油膜も薄いのでどうしても滑らかさが出ない。

ピストンクリアランスがミクロンオーダーでオイル分子量がナノオーダーなので大きさが違うだろ、というツッコミは判りますがオイルと金属が接するレベルまで拡大すれば最終的には分子同士の話です。

ポリマーはオイルに溶けているとは言え分子量はデカいです。
金属 VS 固体樹脂の対決にならないのか?


オイルに溶ける位なので私が思ってる以上に液体なのかもしれませんが、猫だって液体になる時代ですからね。
解釈によってはポリマーも液体になるのかもしれません。



加えてこれは誰も言ってませんが、樹脂は絶縁体ですが帯電はしますよね?
オイル自体も絶縁体ですけど帯電したポリマーはエンジン内でどういった振る舞いをするのでしょうか?

帯電しないと聞きますが周りが絶縁体だらけで放電出来ないだけで帯電してるのでは?
帯電していれば余計に抵抗になりそうですけどどうなんでしょう?

導電性の樹脂を用いれば解決しそうですがこれをやると油圧センサや油温センサーがオイル漏れした時にショートします。
流石にそんな樹脂は使わないと思いますが…



この辺りの知見お持ちの方是非コメントください。
この個人の感想文を知的で学術的なブログに昇華させてくださいw



粘度指数向上剤
Posted at 2025/05/28 12:03:38 | コメント(1) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年05月24日 イイね!

SpeedHeart オイル比較表

SpeedHeart オイル比較表
全日本ラリーJN-1クラスに出場するチームアイセロのGRヤリスRally2。
ヘイキコバライネンがドライバーなのでご存じの方も多いでしょう。
この車のエンジンオイルはスピードハートと言うオイルです。
ラリーでも市販オイルを使用しているそう。

やはりスポンサー活動って重要ですね。
全日本ラリーを見て無かったらスピードハート知らなかったと思います。





どのオイルを購入したら良いのか判りづらかったので問合せしたところ回答いただけましたので比較表を作ってみました。
フォーミュラーストイックシリーズをメインで載せています。
間違いなどありましたらコメントをお願いします。



フォーミュラーストイックシリーズはベースオイル別でラインナップあります。
上から順にベースオイル、添加剤が優れているようです。
Rシリーズは競技用なので別枠で考えてください。価格もぶっ飛びプライス。

・セカンドがハイエンドでコンプレックスエステルがベースオイル。
・エボリューションはコンプレックスエステルとPOEのミックス。
・フォーミュラーストイック(無印)はPOEベース。
・プロミネンスはPAOベース。

フォーミュラーストイックシリアスは(無印)の容量違いだそうです。
フォーミュラーストイックとプロミネンスの一部の粘度品はACEA非適合。


・シンフォニーはAPI適合品でPOEベース。
・アルテーロはACEA適合品でPOEベース。


フォーミュラーミックスがスピードハート標準の添加剤。
何系か判りませんがエステル添加の模様。
フリムが新開発摩擦係数軽減剤で一部不使用。

アルテーロはフリムが添加されていないのでロングドレイン対応なのかな?
となるとフリムは個体潤滑とか摩擦被膜系の添加剤なのかもしれません。
アルテーロは添加剤ごとにメーカーアプルーバル適合になるので結構種類があります。


その他のシリーズは目的が比較的明確なので掲載していません。
割とディーゼル用オイルが多いのが特徴ですね。
オイル屋さんもハイエース使うでしょうからむしろ一番テスト出来る(笑)
「合成油」と書かれているものはVHVIベースのようです。

ギアオイルも75Wや75W-80など今風な粘度もラインナップされています。


全体的に高額なオイルメーカーですが、メール回答も明確で丁寧でした。
サイトに記載されている日本語もおかしくないし。(重要)

あと、これも重要なのですが、この手のハイエンドオイルとしては珍しくAPIやACEAの最新規格に適合しています。
何故かハイエンド品ほどAPI適合外とかSM規格とか多い界隈ですが、LSPIが気になる最新直噴ターボオーターとしてはこれは非常にありがたいです。



早く使ってみたいのですが、今年もオイルの在庫が沢山。
年内に使えるかどうか…
Posted at 2025/05/24 12:21:52 | コメント(1) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年05月01日 イイね!

ヤマルーブ

ヤマルーブ
オイル関連の検索をしているとちょいちょい検索で見つかるのがヤマルーブ
ヤマハの純正オイルですね。
その中でもプレミアムシンセティックの評判が良いみたい。
なので調べてみました。







ヤマルーブのラインナップでハイエンドオイルはRS4GP(左)でこれが実売2500円/Lくらい。
プレミアムシンセティック(右)は実売1500円/Lチョイ。



ヤマハもSDSが簡単に見られるので比較してみます。

RS4GP(エネオス)




プレミアムシンセティック(シェル)
シェルは第15項を抜粋



エネオス製のRS4GPの方が単価は高いですが、ベースオイルは鉱油が80-90%ですね。
これはGRオイルなどと同様にVHVI+でしょう。
残りはmPAOかエステル添加ですかね。

ヤマハの2スト用は同じエネオス製ですが、鉱油割合がかなり低いです。
ひまし油とかポリブテンでしょうか?


シェル製のプレミアムシンセティックは鉱油が10-20%なので添加剤溶剤が鉱油で残りはそれ以外。
以前のSDSでは合成炭化水素とキチンと記載がありましたが2025年版からフォーマットが変わって合成炭化水素の記載は消えましたが鉱油割合は変わってないようです。
シェルの合成炭化水素ってことでGTLでしょうね。


製造元、価格から考えるとRS4GPが一発用オイルでプレミアムシンセティックが普段乗りハイエンドオイルって感じでしょうか?

4輪と違ってミッションオイル兼用なのでさすがにエネオスでもポリマー増粘はしてないと思ったのですが、10W-40で粘度指数200超えるらしい。
GRオイルと同じ結果が見えてきます…


万人に勧めるならプレミアムシンセティックですし、ディーラーで買える純正オイルでまっとうな合成油がラインナップされているのは良心的という印象を受けました。


プレミアムシンセティックがシェル製ということで同じシェル製のシェルアドバンス4Tウルトラとの違いが気になります。
同じシェル製でGTLの割合同じ。
ヤマハ純正の方が安いので中身は同じでは無いと思います。

シェルアドバンス4Tウルトラは並行品がかなり流通しているので3種の違いがあったら面白いですね。

流石にバイク買って検証出来ないのでどなたか感想教えてくださいw

Posted at 2025/05/01 09:19:22 | コメント(1) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年04月25日 イイね!

0W-20と0W-40は同じ??

0W-20と0W-40は同じ??
またExxonMobilのフォーミュレーションシートを見つけました。
前回見つけたやつよりちょっと古そう。










今、GRカローラとボルボでMobil1の0W-20と0W-30の違いを検証中ですが、思っていた以上に0W-20と0W-30の差が無いというのが感想です。
以前の0W-30と違ってmPAO配合じゃないのでそこが原因っぽいですが、他社の0W-30や0W-40でもこの傾向はあるかもしれません。


これは先ほどのリンクの中のエンジンオイルのフォーミュレーションです。
0W-30から5W-40まで並べてみました。

SpectraSynがモービル製のPAOです。
4,6,8がそれぞれ順に硬くなるベースオイル。
Synessticは同じくモービル製のアルキルナフタレンです。

どうでしょう?
0W-30と0W-40って結構似てますよね。

0W-30はSyn4が53%でSyn6が16%
0W-40はSyn4が44%でSyn6が23%

対して0W-30と5W-30は全然違う配合。
5W-30だとSyn4は17%しかない。


以前粘度指数向上剤(VM)のブログで出した配合はもっと極端でした。

これは粘度指数向上剤(VM)のカタログから引用したので極端な例ですが、SpectraSyn4の割合が0W-40の方が0W-20より多いです。
つまりはベースオイルは0W-40の方が柔らかい。
粘度指数向上剤で高温側を40まで上げてる。

二つの表を見比べるとどうでしょう?
0W-20と0W-40は殆ど同じ粘度から作られる可能性がありそうですよね。
0W-30に至ってはむしろ0W-20より柔らかいかもしれない。


仮に0W-20から0W-40までベースオイルの割合が全く同じでVMの添加量だけで高温側を担保しているとしたら?
VMがせん断されたら最終的に同じ粘度になりそうです。

もちろん新油時にはそれぞれちゃんと高温時の粘度特性に違いはあります。
0W-20は柔らかく0W-40は硬い。
でも、それがいつまで続くか?
流石に0W-40が0W-20相当まで粘度低下はしないと思いますが、Mobil1の0W-30ですら0W-20程度になってしまったので…


これは0W-12と0W-20でも同じような関係が考えられます。
0W-12程度のオイルにVM添加して0W-20まで粘度を上げている国産オイルは結構ありますが、これらは粘度指数が200を超えます。

0W-20と0W-30に差が無いように0W-12と0W-20にも差が無いかもしれませんよ?
0W-16の方が硬かったりして?

0W-20でやたらと高粘度指数なオイルは注意が必要です。

0W-20指定のターボ車でオイルが柔らかいと思ったらまずは今入れているオイルが硬めの0W-20なのかを確認する。
40度動粘度が高く、粘度指数が低いものなら硬めです。

調べるの面倒な方はMobil1の0W-20なら硬めなのでMobil1をどうぞ。
硬めの0W-20でもダメなら0W-30では無く5W-30を選ぶ。


mPAOという高粘度で高粘度指数なPAOを配合すると全体的に硬いオイルを作ることが出来ます。
化学合成油なので0Wを担保しつつ全体粘度を上げられます。
0W-30や0W-40でPAO配合と書かれているものはmPAO配合でしょう。
mPAO配合ならせん断安定性も高いので0W-20≒0W-40とはなりにくいので0W-30や0W-40を選ぶ際はmPAO配合を選ぶ方が良いと思います。


私は0W-20にこだわりたいので沼に嵌り続けるつもりですw
0W-20へのmPAOの追加検証はしますよ。
Posted at 2025/04/25 09:20:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年04月23日 イイね!

API SQ規格

API SQ規格当面先だと思っていたのですが、APIのSQ規格品のオイルが発売されています。
みん友さんに教えていただいて気づきました。


国内一番乗りは中国興業です。





二番目は「ジャパン Chemical イノベーションズ Corporation K.K」
ドコソレ??

google先生に聞いてみたら

Тут делают вид, что производят японское масло
(ここで彼らは日本のオイルを生産しているふりをしています)

日本の会社でEOLCSに登録してどこかで製造しているってことですね。
さすがロシアの情報収集能力w



中国興業はシーホースやデイトナブランドでオイルをリリースしているまっとうな会社です。


シーホースシリーズはひとまず売れセンからラインナップされたようです。

SP規格と同様に0W-30だけPAO配合になってました。
恐らくmPAOで粘度指数を上げているのだと思います。

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最初から思いっきり脱線しました。
API SQ規格ですが、SP規格との違いはあまりありません。
LSPIやチェーン摩耗試験に使用油が追加されたことがトピックスでしょうか。
あとはGPF対策でSAPSが≦0.90%になりました。(SPは1.0%)
ILSACもILSAC-6からILSAC-7に更新されましたが、こちらは燃費関連なので割愛。

使用油にはカーボンを始めとするスラッジが含まれています。
これらはLSPIの発生源にもなりますし、チェーン摩耗の摩擦材にもなります。
カーボンは硬いから金属摩耗の原因になるんだそう。


一見良さそうな試験かも?と思ったのですが、添加剤の試験をするのは添加剤メーカーです。
添加剤メーカーの試験と同じベースオイルを使用すれば使用油テストはパス出来ますが、ベースオイルに同じものを使うとは限りません。

もちろん添加剤以外のベースオイルの割合の指定などあると思いますが、これらは性善説に委ねられているので…

Gr.Iの鉱物油とかHIVIが混ざっているとカーボンの発生量も増えますから果たして思惑通りのスペックのオイルになっているかどうか?
ポリマーを添加すればスラッジの発生量も変わってくるので添加剤がSQ規格適合品だからと言ってそのオイルがSQ規格の試験にパスする性能とは限らない。

API認証は試験ありませんからね。
抜き打ちはあるみたいですが。
APIの抜き打ちテストはアジア圏が多いみたいですが、日本でもやって欲しいですね。


SQ規格品にこだわるならベースオイルがはっきりしているオイルを選んだ方が幸せになりそうですね。
積極的に選ぶ必要性は当面なさそうです。
在庫処分で安くなったSN品やSP品を買うのもありかもしれません。

Posted at 2025/04/24 11:47:58 | コメント(1) | トラックバック(0) | オイル | 日記

プロフィール

「@syan ホントだ!後泊しようかな…」
何シテル?   08/26 08:28
GRカローラでサーキットを走ってます。 オイルの検証も色々してます。 焙煎小屋を建ててコーヒー豆の焙煎もしてます。
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