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2025年07月31日 イイね!

割安な化学合成油リスト

割安な化学合成油リスト
化学合成油リストの中で安価な化学合成油をリスト化しました。
リッター1000円以下を対象としています。

化学合成油の定義はGr.III鉱物油(VHVI)を含む鉱物油含有量が50%未満としています。
巷で売られている100%化学合成油の大半はVHVIベースなのでここには掲載していません。






有名な○○は?△△は?◇◇オイルが載ってない??

それらはVHVIないしHIVIという鉱物油がベースオイルなので化学合成油ではありません。
比較的高性能な鉱物油を化学合成油と称しても不問となってしまったのでおかしな世界線に入っています。
自称100%化学合成油の殆どが中身99%鉱物油です。


ここに掲載されているものはそれらとは異なり純然たる化学合成油ですが、安いものほどベースオイルも添加剤もランクが落ちると思ってください。
比較対象はあくまでも同価格帯の鉱物油です。

例えばペンズオイルで例を挙げると、
ウルトラプラチナ、プラチナ、ゴールド(廃盤)とラインナップがありましたが、いずれもGTLをベースとした化学合成油でした。

3銘柄ともAPI SP規格に適合しているので一見差が無いのかな?と思ってしまいそうですが、実際にはベースオイルも添加剤も当然異なります。
ベースオイルも添加剤も松竹梅ありますからね。
価格差はちゃんと商品の品質に反映されています。





シェルヒリックス HX5 PLUS 0W -20(600円)

シェルのラインナップの中ではエントリークラスのため「部分合成油」の表記になっていますが、鉱油含有量は30%未満でれっきとした化学合成油です。
ベースオイルはシェルお得意のGTL(天然ガスベース)の低グレード品だと思います。
シェルヒリックスウルトラの半額以下なのでベースオイル、添加剤とも性能は落ちると思います。
ただ、同価格帯のVHVIベースの自称化学合成油と比べてどうか?
試す価値はあると思いますよ。
5W-30は鉱油含有率が60%でしたので非該当としました。
しかし安いですね…
最安の化学合成油ってことで買ってみようかな?(買いましたw)



クエーカーステート アドバンスト デュラビリティ 0W-20、5W-30(700円)

こちらも「部分合成油」表記ですが中身はシェル製GTLです。
HX5 PLUS同様に低グレード品GTLが使用されていると思います。
こちらの5W-30はHX5 PLUSと中身は異なるようです。



クエーカーステート エンハンスト デュラビリティ 0W-16、0W-20、5W-30(800円)

こちらは「合成油」表記なのでアドバンストデュラビリティよりは性能が上のようですね。
違いが判りにくい上にあまり売ってない。
0W-16があるのがポイントですね。



ペンズオイル プラチナム 0W-20、5W-30、5W-40(900円)

ペンズオイルのミドルクラスオイル。
こちらもベースオイルはGTLです。
5W-30、5W-40は欧州規格(ACEA A規格)にも適合しています。
ただし、C3規格非適合なので最新ディーゼルにはいずれも使用できません。
LSPIは対応しているので最新ガソリンターボ車もOK。

日本未発売の
ウルトラプラチナ=シェルヒリックスウルトラ
なのでウルトラプラチナが欲しい方はシェルヒリックスウルトラをどうぞ。
プラチナムはミドルクラス、ハイエンドがウルトラプラチナとヒリックスウルトラです。

アメリカ製ウルトラプラチナは私も入れてましたが、リッター4000円の価値なんてありません。
日本のAmazonでも5qt(4.73L)で8980円で売ってます。
「アメリカ製は中身が違う」は情弱狙いの殺し文句ですよ。お気を付けを!



日産ストロングセーブX SP 0W-20(800円)

ベースオイルはシェル製GTLで400RやRZ34もこのオイルが純正指定です。
ハイブリッドカーから最新ターボ車まで使える万能オイル。
粘度指数が高く(243)柔らかいオイルなのでターボ車でのサーキット走行は不向きです。
LSPIに対応しているのでGRヤリスやGRカローラも街乗りならOKです。
ディーゼル車は不可です。下のトヨタC5をどうぞ。



トヨタ C5 0W-20 for Diesel(800円)

エクソンモービル製GTLがベースオイル。
ランクルからハイエースまでトヨタの最新ディーゼル指定オイルです。
欧州規格のACEA C5適合なのでディーゼル用と言いながらガソリン車もOKなスペックを有しています。
日産より硬めなので0W-20指定でも少し硬めの方が安心な方向け。
長距離走る0W-20指定エンジンとかピッタリです。
エブリイバンとかベスト。軽NAに意外とマッチ。
残念ながらLSPI非対応なのでガソリン直噴ターボ車には使えません。

ディーゼルだと持ちが悪いという書き込みがチラホラあります。
3000kmくらいらしい。
そういや私もボルボで使ってないので検証してみますか。



スズキ エクスターF 0W-20(800円)

シェル製のみ化学合成油です。(鉱油含有量20%未満)
エネオス、出光製はGr.III鉱物油がベースです。
シェル製のみGTLがベースオイルです。

5W-30もシェル製はGTLベースでしたが、鉱物油にGr.II以下の鉱物油が入っていたということで回収騒ぎになっています。
シェル製5W-30の新配合品は今のところ200Lのみのようなので5W-30は非該当としました。
私もペール缶で持っているのですが交換対象がエネオスと出光なんですよね。
それならこのままシェル製を持っていた方がいいかな…



トヨタ DL-1 0W-30(900円)

エクソンモービル製GTLがベースオイル。
1GDや2GDの初期型やそれ以前の1KD、2KDが対象のエンジンオイル。
GTLがベースオイルの場合とにかく煤の量が減ります。
VHVIのベースオイルとDPF再生間隔を比較して欲しいです。
DL-1 5W-30はVHVIがベースオイルなので買うならこちらでしょうね。
0W-20が指定の1GDや2GDはC5 0W-20にしましょう。



エーゼット 0W-20 SN CEC-101/AET/CIRCUIT+(800円)

この価格帯でベースオイルがPAOです。驚異的。
AZ製の1万円前半のものはVHVIベースなので中身が違うので注意。
今だけ?在庫処分なのかペール缶が15900円です。
気になってる人は急いで!

これにアルキルナフタレンAN5とAN15を4%ずつ添加したらそれはそれは結構なハイスペック化学合成油になります。
惜しむらくはLSPI非対応なので直噴ターボ車に使えないこと。
SP適合したPAOベースのオイルが待たれます。




さすがに1000円/L以下となると少ないですね。
同価格帯のVHVIベースのオイルと是非比較してみてください。


この中でのおススメは?と聞かれたらトヨタC5とエーゼットのサーキット+ですね。
どちらも化学合成油らしく変化の少ないオイルです。
耐久性はトヨタC5の方があるので1万km乗りたいならトヨタC5。
この二つはLSPIには対応していませんが、LSPIを気にするようなハイパワーターボエンジンはもうちょっといいオイルを入れましょう(笑)


使ったことは無いけれどペンズオイルのプラチナムシリーズも悪く無さそうですね。
PurePlusテクノロジーと銘打っているので、ちゃんとしたGTLを使った化学合成油でこの価格帯。
私も購入してみたいのですがペール缶がこれ以上在庫が増えるのは避けたく…
(現在3缶)




【補足】
低グレード品のGTLと書きましたが、そういうオイルが販売されている訳では無いのでソースはありません。
GTLを合成して灯油や軽油を常圧蒸留した後に留分が出ます。
このうちFTワックス化した固体を異性化したものがGTLオイルですが、それ以外の留分(ドロドロしたやつ)を水素化処理なり、異性化処理したGTLオイルもあるのでは無いか?
純度は劣るけど収率も悪く無いでしょうし安いGTLオイルが作れるのでは?
シェルの安いGTLベースのエンジンオイルはこれなのでは?
と想像しています。

とは言え化学合成油の残油なのでVHVIくらいのパフォーマンスはあるのでは?と思っています。
これは裏が取れていないので私の想像ですが、使ってみた印象もそんな感じでした。

実際に使ったレビューはこちら
これは「鉱物油」表記なので「部分合成油」表記より更にランクは下の筈。
それでも同価格帯のVHVIよりはマシなのでご参考まで。



今回掲載した800円以上のクラスは「合成油」表記で中身も化学合成油なので後ろめたくない化学合成油を使いたい方は800円以上の製品をお試しください(笑)


続編
・最安の化学合成油を試す アルト編
・最安の化学合成油を試す ボルボV60編
Posted at 2025/07/31 08:53:03 | コメント(5) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年07月18日 イイね!

ベルハンマーディーゼル

ベルハンマーディーゼル夜中にXに広告が出ていて半額セールってことで買ってしまいました。
ガソリン用もカートに入れてたけど寝ぼけながらにさすがに買わなかったらしいw








ベルハンマーは潤滑スプレーは使ったことありますが、オイル添加剤は初めてです。
そもそも添加剤が嫌いなのであまり買うことは無いのですが…
モリグリーン買ったりあまり説得力は無いかw


SDSを見ると鉱油は80%だそう。(15項の総量でも75-80%)
MoDTCとあとはエステルかな?
ガソリン用より鉱油割合が少ない(ガソリン用80-90%)


スズキ機工の良いところはSDSやPDSの提示が判りやすく商品ページにあるところ。
商品ページにSDSがあるのはシェル、モービル、コメリ、スズキ機工くらい?
こういう姿勢は凄く良いですね。


面白いのは技術評価レポートという資料が添付されています。
ディーゼル用なので添加によって灰分がどう増えるか計算したらしい。


添加しても灰分は殆ど増えません。
DPFへの影響はありませんよ、ということですね。

しかし、「灰分基準(低 SAPS 規格の上限値) ≦ 0.8%」これは0.6%と書かないとじゃないとダメじゃないかな?
添加対象のオイルはACEA C3適合品なのでMID SAPSオイルなので≦0.8%で合っていますが、低SAPSと記載するなら0.6%(DL-1)ないし、0.5%(ACEA C4)ですよね。
あとSUTINAの0W-20はガソリン用なのでここに出す必要は…

DL-1適合品がSAPS0.6%ギリギリなので0.6%を超えることを嫌ってこんな表記なんでしょうけど「低」の表記取ってしまえば良かったのに。
0.03%程度なので無視していいレベルですし。
真面目なのにツメが甘いのが惜しい。


さっそくボルボに入れてました。
エンジン始動中に入れてみたかったのですが、圧でオイルミストが出てくるので無理でした。
ブローバイセパレータ?がカム上にあるので吹き出す訳じゃないですけど。


Before


After


はい、騒音の違いありません。

走行した感じだと若干滑らかになった感じです。
ドライスタートで体感出来るのでエステルかアルキルナフタレンか?

ディーゼルは添加剤の効果が体感し辛いので頑張ってる方かもしれません。
あとは経過観察してどうなるか?ですね。

135500km~
Posted at 2025/07/20 13:23:25 | コメント(0) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年07月16日 イイね!

0W-20 勝手にランキング



これまでGRカローラで使ってきた0W-20のエンジンオイルを勝手にランキングにしてみました。
一部0W-25と0W-30も入ってますが、0W-20からちょっと粘度上げたい人向けでターゲットは0W-20と似てると思うので入れてあります。

0W-20指定ターボ車向けランキングと思ってください。
とは言え0W-20なのでここで高得点なオイルはNAエンジンやハイブリッド車でも安心して使える指標にはなると思います。
随時更新します。

一般公開するべきか迷っております。。(一般公開しました)



評価項目は以下の5つ

価格…1000円/L未満で☆5つ、250円ごとに☆1減、2000円/L以上で☆1
油圧…新油から20kPa低下毎に☆1減、80kPa減で☆1
油温…110℃以下で☆5つ、5度上がるごとに☆1減、130℃で☆1
新油…新油時のフィール、個人の感想
耐力…表記距離はこの程度はサーキット走りつつ性能維持可能

ベースオイルは記載しましたが、評価には無関係です。

コスパも重要なので単純に高性能だから高評価とはしていません。
価格はペール缶基準ですが、ペール買い出来ないものはボトル単価です。
2000円/L超えると高得点が難しいです。

油温と油圧はリンクサーキット走行中の油温と走行後の油圧低下具合です。
連続周回5周程度です。
FSWの1ヒート連続走行だと+5~10℃と思ってください。

耐力の距離は油圧が高くても振動が増えたり高回転のザラツキが増えたりした場合は性能が維持されているとはしません。
ポリマーがせん断され油圧低下が起きた場合や、エステルの加水分解が進んで滑らかさが無くなってしまったところまでとしています。


ブン回してもヘタらないオイルで安いやつが高評価です。
完全に独断と偏見で評価してますので暇つぶし程度に見てください。

下に行くほど低評価となります。



ではランキングです。
★1個4点計算です。100点満点



80点
モービル1 0W-20 SP(シンガポール製 国内正規品、アメリカ製含む)

価格 ★★★☆☆ 1300円/L
油圧 ★★★★☆ 490→470kPa
油温 ★★★★☆ 115度
新油 ★★★★☆ 特別スムーズでもない
耐力 ★★★★★ 5000km
ベースオイル GTL

安定のMobil1、誰にでも勧められる。
使っても変化が少ない
そこらの0W-30より強靭。
アルキルナフタレン AN15を5%添加するとかなり幸せ。
アメリカ製も違いは判らず。どちらを買ってもOK
国内向けはACEA-C5(21)適合なので国内向けがむしろいい。


80点
モービル1 0W-30 SP(日本製)

価格 ★★★☆☆ 1300円/L
油圧 ★★★★☆ 490→470kPa
油温 ★★★★☆ 115度
新油 ★★★★☆ 特別スムーズでも無い
耐力 ★★★★★ 5000km
ベースオイル GTL

Mobil1同士で0W-20との比較だと最初は0W-30の方が硬い。
けど意外とポリマーの持ちが悪い。
今の0W-30はPAO配合じゃないのでmPAO添加されなくなったのかも?
Mobil1の0W-20と混ぜて使えるので0W-25相当で使うのが良いかな?



80点
シェル ヒリックスウルトラ 0W-20 SP(タイ製)

価格 ★★★☆☆ 6000円(4L)
油圧 ★★★★☆ 490→470kPa
油温 ★★★☆☆ 120度
新油 ★★★★★ モービル1よりちょっとスムーズ
耐力 ★★★★☆ 3000km以上
ベースオイル GTL

Mobil1より劣化は早いが、その分ちょっとスムーズ。
どちらを取るかはアナタ次第。
今は国内製のECT C6 0W-20が出たのでそちらの方がいいかも?
BMW LL-17FE+認証オイルです。(GR SupraもこれでOK)



76点
Speed Heart フォーミュラストイックシリアス 0W-30

価格 ★☆☆☆☆ 12029円(4.5L)
油圧 ★★★★★ 500→490kPa
油温 ★★★★☆ 115度(鈴鹿)
新油 ★★★★★ 滑らか 
耐力 ★★★★☆ 4000km
ベースオイル POE

ポリオールエステルをベースにする化学合成油。
API SPからACEAから各社アプルーバルを網羅するオイル。
高いだけあって性能もハイエンド。
街乗りだとちょっと硬いかも?
サーキット想定ならちょうどいい。

油圧は下がらないのですが、ベースオイルが「痩せる」感じがします。
ポリマーは生きてるけどPOEの持ちが悪いのか…
これはLOVCAプレミアムレーシングも同じ傾向です。
あちらよりはワンランク上ですけど。




72点
ペンズオイル ウルトラプラチナ 0W-20 SP(アメリカ製)

価格 ★★☆☆☆ 8980円(4.73L)
油圧 ★★★★☆ 490→470kPa
油温 ★★★☆☆ 120度
新油 ★★★★★ なぜかシェルよりちょっとスムーズ
耐力 ★★★★☆ 3000km以上
ベースオイル GTL

シェルヒリックスウルトラとほぼ同じ、シェルとの差は価格
ECT C6の方が総合性能は上なのでトヨタスープラ、シェルヒリックスウルトラ、ウルトラプラチナはシェルヒリックスウルトラ ECT C6で代替可ですね。
アメリカ製の方が…とか言ってる業者が居たらそれは罠です。
情弱を釣ってるだけなのでご注意を。



72点
LOVCA 0W-25 プレミアムレーシング SP

価格 ★★★☆☆ 1400円/L
油圧 ★★★★★ 490→490kPa
油温 ★★☆☆☆ 125度以上
新油 ★★★★☆ ほどほどにスムーズ
耐力 ★★★★☆ 3000km
ベースオイル エステル+PAO

ベースオイル粘度は柔らかい。
ポリマーで増粘している筈なのに恐ろしいせん断安定性。油圧落ちない。
ただ、高回転の滑らかさがちょっと弱い。

トライボフィルム(MoDTCかな?)で境界潤滑して油膜は薄目という今風オイル。
被膜が形成されると高回転スムーズになるが被膜有無でスムーズさに差が出る。
ターボ車だとこのトライボフィルムが安定しない場合があり、今回もあり。
一番保護して欲しいサーキット走行時に高回転でガサ付くのは減点。
トライボフィルムは全部剥がれているんでしょうね。
油温が高いのも気になりました。
G16E-GTSには合わない感じですが、ドンピシャはまるエンジンもありそうです。
GR86とかどうかな?



72点
トヨタ純正 GRモーターオイル エンデュランス 0W-20(エネオス)

価格 ★★☆☆☆ 1750円/L
油圧 ★★★★★ 490→480kPa
油温 ★★★☆☆ 120度以上
新油 ★★★★★ 新油時はウルトラスムーズ★6クラス
耐力 ★★☆☆☆ 美味しいのは1000km未満
ベースオイル VHVI+

新油時はエステルらしく素晴らしく滑らか。
300Vより滑らかかも?超気持ちよく回ります。
その分劣化も早いです。美味しいのは500km、2000kmでグズグズ。
油圧低下は非常に小さいのでベースオイルは非常に良い。
極性強いエステル入れ過ぎかな?
素人が作った感が凄くある。残念。



68点
日産純正 ストロングセーブX 0W-20(シェル)

価格 ★★★★★ 800円/L
油圧 ★★★☆☆ 490→450kPa
油温 ★★☆☆☆ 125度以上
新油 ★★★★☆ トヨタよりスムーズ
耐力 ★★★☆☆ 3000km以下
ベースオイル GTL

トヨタ純正より高レベル。純正にこだわる方にお勧め。
ポリマー添加量が多めのようで油圧低下はそれなりにあります。
せっかく耐久性に優れているベースオイルなのにポリマーの持ち悪い。
もっとポリマー少なかったら神オイルになれるのに…



52点
トヨタ純正 モーターオイル 0W-20 SN Plus(出光)

価格 ★★★★★ 700円/L
油圧 ★★☆☆☆ 490→440kPa
油温 ★★☆☆☆ 125度以上
新油 ★★☆☆☆ モービルの方が若干スムーズ
耐力 ★★☆☆☆ 2000km以下
ベースオイル VHVI or 鉱物油

いいとこなし、SN時代のモービル製GTLに戻して欲しい。
どうしてもディーラーで入れるならGRスープラ純正を入れましょう。(SP品)



44点
トヨタ純正 トムスモーターオイルプレミアム 0W-20(コスモ)

価格 ★★☆☆☆ 1600円/L (ディーラー専売品)
油圧 ★★☆☆☆ 490→440kPa
油温 ★★☆☆☆ 125度以上
新油 ★★★☆☆ 普通
耐力 ★★☆☆☆ 2000km以下
ベースオイル VHVI or 鉱物油

かなりポリマー、ターボ車には柔らか過ぎる
油温上昇も大きく油圧低下も大、ターボ車には勧められない。
トムスとは名ばかりでガッカリ。




トヨタ純正ならGRスープラ用が推奨、それ以外は非推奨。
モービルとシェルはどれを選んでもハズレ無し。


日産純正も悪くないです。
ベースオイルはシェル製GTLで純然たる化学合成油。
ポリマー添加が多いようでサーキット走行には向きませんが街乗りだけならターボ車もこのオイルでOKです。
ハイブリッド車とかNAにおすすめです。

日産ディーラーで入れてもらう場合はVシリーズじゃないことを確認してください。
ストロングセーブXと廉価版のVシリーズは中身が異なります。
Vシリーズはトヨタで言うキヤツスルオイルみたいな感じです。




【選び方】
○○はどう?□□はどう?とかこの他にもあると思いますが、ターボ車の場合は粘度指数が高過ぎないオイルを選ぶと良いと思います。

0W-20で粘度指数が200を超えるようなオイルはポリマーが結構入ってます。
増粘効果の高いPMAが大半だと思いますがPMAはせん断安定性が低いです。
簡単に言えば「持ちが悪い」。


【ポリマー】
ハイブリッド車などあまり高回転高負荷が無いエンジンはポリマー入りオイルでもいいのですが、ターボ車となるとそうも行きません。
特に増粘効果の高いポリマーは速攻せん断されます。
今のポリマーはせん断安定性が高いという話もありますが、せん断安定性が高いポリマーは粘度指数も低めです。
0W-20でポリマーが入っていても180は超えないでしょう。

粘度指数が200を超えるオイルは確認した限り日本と韓国しか販売していません。
欧米はロングライフなオイルが標準的なのでせん断安定性の低い高粘度指数ポリマーオイルは土俵にあがれないからでしょう。
3000km交換なんて日本独自の文化。
売り手に都合の良いオイル買ってませんか?


【エステル】
結構面倒なのがエステル
一般的にイメージするエステルはヌメヌメして超滑らかなアレですが、極性が強いエステルを使用するとこの滑らかさが出ます。(モノエステル、ジエステル)
金属に吸着するってやつです。
当然欠点もあって水やら添加剤にも吸着するので加水分解しやすく他の添加剤の効果を阻害する場合もあります。
エステル≒低寿命のイメージはここから。

ポリオールエステルやコンプレックスエステルは極性が強くないのでジエステルのような低寿命ではありません。
初期の滑らかさはそこそこに耐久性ある。
なのでジエステルと異なりベースオイルで使えます。
ポリオールエステルでも極性が強いものはジエステル同様に加水分解が早いです。

エステルは色々あるので一概にこれはいいとは断言出来ません。
一般的にコンプレックスエステル>ポリオールエステル>ジエステルですが、確実に言えるのは極性が強いエステルは寿命も短いということ。
なので最初滑らかであるほど寿命も短い。



【モリブデン】
必ず入っていますが酸化防止剤として添加されている場合は微量。
MoDTCのような摩擦被膜を形成する添加剤の場合は潤滑剤として配合。
摩擦被膜(トライボフィルム)の場合、条件によって被膜が生成されない場合があります、生成されても直ぐ剥がれてしまったり。
(剥がれる時に効果を出すので剥がれるのは正しいのだけど…)
個人的にターボ車での長期的な効果は懐疑的です。
剥がれたモリブデンはスラッジになります。
デロンデロンになった二硫化モリブデンの廃油を見るのが好きな方向け。


以上から0W-20をターボ車に使用するならばこれらは避けた方が無難です。
・高粘度指数(200以上)
・MoDTCやモリブデン高配合を謳うもの
・エステル配合品(ベースオイルがエステルはOK)


エンジンオイルはエンジンの気持ちになって選びましょう。
最初の500kmだけ気持ちよく回るけど残り2500kmは潤滑性が落ちてるオイルで回されるエンジンの気持ちになってみてください。
交換直前まで潤滑性能が安定している(体感で劣化が判らない)方がエンジンに優しいと思いませんか?
体感で振動が判るほど劣化しているオイルはエンジン内でどんな影響を受けているか?
考えてみると怖くなりませんか?




更新予定
モービル1 エクステンデッドパフォーマンス 0W-20 SP(アメリカ製)

価格 ★★☆☆☆ 7980円(4.73L)
油圧 ☆☆☆☆☆ 
油温 ☆☆☆☆☆
新油 ☆☆☆☆☆ 
耐力 ☆☆☆☆☆
ベースオイル VHVI


更新予定
トヨタ純正 GRモーターオイル スープラ C5 0W-20(シェル)

価格 ★☆☆☆☆ 2000円/L
油圧 ☆☆☆☆☆ 
油温 ☆☆☆☆☆
新油 ☆☆☆☆☆ 
耐力 ☆☆☆☆☆
ベースオイル GTL
Posted at 2025/07/16 16:10:50 | コメント(6) | オイル | 日記
2025年06月25日 イイね!

エネオス唯一の化学合成油

エネオス唯一の化学合成油
エネオスの化学合成油がここからラインナップされるとは…











GXディーゼル 0W-30というDH-2F適合オイルです。
DH-2Fなので商用大型ディーゼル向けですね。

X-Primeも鉱物油ベースの高性能オイルですが、本当の意味での合成油は現在はこれだけがラインナップです。


植物由来のベースオイルってことで出光やコスモでも似たようなオイルの発表はありましたが、売ってないので宣材商品だと思ってました。
やってますアピールだけのやつね。

ところがこのGXディーゼルはちゃんと販売されてます。
20Lペールで47300円と超高いですが販売しているのは良いですね。


「100%植物由来ベースオイルを採用」と書いてあったので、どうせ100%植物由来ベースオイルを「配合」だと思っていたのですが、SDS見てビックリ。
ちゃんと植物油由来ベースオイルがメインでした。
何と鉱油が5-7%しかないとは!

植物油由来の合成油だとするとNoackも相当低い筈なのでディーゼル用オイルとしてはベストな気がします。
残念ながらNoack情報がありませんが5%未満なら完璧。


これまでのエネオスのDH-2ハイエンドオイルはDXディーゼルグランドでした。


DXディーゼルグランドかつてはW-BASEがベースオイルに使われていた隠れ高性能オイル。
(今はX-Prime同様W-BASEの表記が消えたのでYubaseなのかも?)
ただ、エネオスの常で何故か0W-30のワイドレンジなんですよね。
粘度指数が200以上ですからポリマー入りです。
普通に10W-30で低ポリマーの方が商用ディーゼルにはマッチしていると思うのですが…

DXと比べて粘度指数が高いのはベースオイルの差でしょうね。
植物油とて合成油ですから粘度指数はちゃんと高い。
ここのやつとか137もあります。
Noackが他の合成油より低いのでオイルが蒸発しにくい→煤が出にくい特徴があります。
鉱物油より不純物が少ないので燃えた場合の煤もより少ない。
→DPF再生間隔が伸びるということになりますね。


大型トラックではありませんが、乗用ディーゼルでもGr.III鉱物油(VHVI)から天然ガスベースのGTLにオイルを変えるとDPF再生間隔は倍以上に伸びます。
ボルボV60だと300km間隔だったものが600km以上になりました。
再生中は燃料噴くので燃費も悪化しますから合成油と鉱物油の差は相当あります。



合成油という意味ではGTLベースのシェルリムラR6の5W-30が同じDH-2Fで20Lで2万円以下なのでGXディーゼルのコスパは悪いですが、ひとまずエネオスがバイオシンセティックオイルをリリースしたことに拍手。

この調子でX-Primeシリーズにもバイオシンセ使用したオイルがラインナップされて欲しいですね!
Posted at 2025/06/25 09:34:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2025年06月23日 イイね!

日産のディーゼルエンジンオイル

日産のディーゼルエンジンオイルルノーのエンジンオイルを調べていたら日産のディーゼルエンジンオイルが色々あったので先に書くことにします。

書くきっかけになったのはルノーのこの規格。
RN0720 Low-SAPS ACEA C4相当 5W-30 DPF付車








RN0720規格はM9Rエンジンなどが対象のオイルです。
M9Rエンジンはエクストレイルとか15年くらい前のディーゼルエンジン。
ルノー、日産、ダチアで使われていました。

このエンジンはDPF詰まり対策でLow-SAPS指定だったのですね。
硫黄(Sulfur)、灰分(Ash)、リン(Phosphorus)の含有量を低減したオイル。

なのでACEA規格はC3では無くC4という殆ど見ない規格。
ACEA C3とC4の違いはSPASだけです。
C3がMid-SAPSでC4がLow-SAPS。
エンジン保護性能はC3と同等性能を担保しつつLow-SAPSなのでC4の方が規格としては厳しい。


写真のユニオパール OPALPERF X-TRA 5W-40 ACEA C4は国内で販売されるRN0720 ACEA C4に適合する貴重なオイル。
PAO+エステルベースってことで化学合成油のようです。
(ユニオパールのSDS本国でも登録先行っても見つからない…)


そこで気になったのが日産純正オイル。
ルノーのM9RだとRN0720 ACEA C4指定なのに、エクストレイルディーゼル用のオイルはACEA C4適合品ですらありません。
何故かMid-SAPSのACEA C3が純正オイル。


純正がACEA C3オイル指定ですけどDPF大丈夫なんでしょうか?
Mid-SAPSは硫酸灰分が多いのでLow-SAPSオイルより先にDPF詰まらないのでしょうかね?
Low-SAPSエンジンにMid-SAPSオイルを使ってもDPFは20万km以上詰まらないだろうと私も普段から言ってますが、純正が自らそれをやるとは…

V37スカイラインの初期型でベンツ製の2Lターボエンジン搭載車がありましたが、あれは専用オイルでした。
日産純正エクストラセーブ・X Mスペシャル 0W-30(それ以外の場合MB229.5を指定)
リスクの高いディーゼルで何故専用オイルを設定しなかったのか…



この他、日産のディーゼルオイルがどうなっているか調べてみたら結構なカオスでした。
SAE30だけで5種類もあります。

・C3 5W-30
・DL-1 5W-30
・DH-2 5W-30
・E26スペシャル 0W-30
・DH-2 CF-4 10W-30


C3 5W-30 はエクストレイル専用かと思いきや2016年~2022年までのYD25DDTi搭載車はC3指定でした。
2012年~2016年までのYD25DDTiはDL-1とC3、C4が使用可。

アトラスなどZD30DDTi搭載車も2016年以降C3指定になってます。
2016年以前はDH-2が指定。

YD25DDTiとZD30DDTiがC3指定とは思わなかったです。
しかもYD25DDTiにC4も併記されているのとは意外。

日産純正のC4オイルなんて売ってなかったのにC4併記は謎ですね。


海外にはC4純正オイルがあったようです。




2022年以降のキャラバンの三菱製4N16搭載車は「E26スペシャル」というJASOでもACEAでも無い専用オイルです。
指定銘柄以外の場合は0W-30はDL-2で5W-30はC3というこれまた謎設定。



同じエンジンのトライトンは0W-30もDL-1という…



しかし、0W-30がDL-2で5W-30はC3という意図が判らないです。
どちらもMid-SAPSなので0W-30もC3指定でいいのに…
HTHS粘度がACEA C3(≧3.5)に届かない低粘度オイルなので0W-30だけDL-2にしたのでしょうか?
それならACEA C2(HTHS≧2.9)で良かった筈。

三菱はHTHS粘度が3.5以下でも良いので5W-30も0W-30もDL-1なのかな?
DL-1ならHTHS>2.9なので。


ACEA C2がマイナーだからDL-2にしたと言うならもっと意味不明です。
何しろJASO DL-2で登録されたオイルはまだありませんからね。
認証どころか適合品すらこの世に無い。
2021年に制定されたのに4年も出てこないということは今後も出ないでしょう。
各メーカー既にJASO規格は見放してACEAに移行済みですし。



それにしても、日産がディーゼルオイルに振り回されている感じが良く判ります。
ルノーはC4指定なのに同じエンジンの日産はC3指定。
三菱はDL-1指定なのに同じエンジンの日産はDL-2だったりC3だったり。


DL-1(Low-SAPS)でC3(Mid-SAPS)もOKなら、DL-2(Mid-SAPS)も可と言うのは一見理解出来ますが、DL-2はDL-1並みにエンジン保護性能がショボい割にMid-SAPSという3種の中ではオイル性能がもっとも低い規格です。

JASOがDL-2を新たに設定した意味も判りませんが、日産がDL-2とC3併記する意図はもっと判らない。
日産がホントにエンジンオイルの規格を理解しているのか不安になるレベル…
日産の中の人がDL-2の草案を作ったから何としても日の目を見たいと記載したか?



これだけ色々併記されると普通の人はどれを選ぶのが良いのか判りませんよね。
ディーラーとて対応出来ているとは思えません。


まとめ
エンジン保護性能
ACEA C3 ≒ ACEA C4 >> JASO DL-1≒ JASO DL-2

DPF保護性能
ACEA C4 ≒ JASO DL-1 > ACEA C3 ≒ JASO DL-2

エンジン保護性能とDPF保護性能を両立するのはACEA C4のみ。



どのオイルを選んだら判らない!
そんなアナタには最初に貼ったユニオパールのOPALPERF X-TRA 5W-40 ACEA C4をどうぞ。
DL-1とDL-2の記載はありませんがC4適合なので全てカバーしています。

ホンモノの化学合成油ですからDPF再生間隔も長くなるし保護性能はC3並みと考えうる完全体のオイルですね。
価格は高そうですけど。

ACEA C3でもいいかな?と思ったのですが、キャラバンにせよアトラスにせよ商用利用がメインなので30万km以上の想定が必要ですよね。
そうなるとC3使うとさすがにDPF詰まりの問題が無視出来なさそうで…



Posted at 2025/06/23 17:49:48 | コメント(0) | トラックバック(0) | オイル | 日記

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