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nino8446のブログ一覧

2024年11月08日 イイね!

LSPI再考

LSPI再考以前にもLSPIについてブログで書きましたが、もう一度書いてみます。
前回のブログはこちら
また、長いです。需要あるかな…





まず、LSPIとはLow Speed Pre-Ignitionの略で直噴ターボ車の低回転高負荷域で発生する現象です。
トヨタの論文(リンクが切れて探せない)によれば発火の原因はエンジンオイルに含まれるCaスルホネート。
炭酸カルシウム(CaCO3)が熱分解によりCaOとCO2に分解する際の温度(730℃?)が発火源になるらしくCaを半減させることでLSPIの抑制が出来るそう。


いわゆる低速ノック(1000回転4速とか)のガクガクするのはLSPIではありません。
たまに添加剤でLSPIが減りました!ってレビューの人が居たりします。
それはLSPIじゃないです…


また、LSPIが普通のノッキングと違うのはピストンの2ndランド付近で発生すること。

2ndランドはトップリングと2ndリングの間の空間です。
トップランドでは無いので燃焼室側ではありません。


モービルの画像を貼りますが、トップランドは残っていて2ndランドが無くなってます。

普通はこんな綺麗にブローしないでしょうからブローしたピストン見てもLSPIが原因か判断は出来ないと思います。
鍛造ピストンならこんな感じでキレイに壊れるんでしょうか?

燃焼室で起きていないことから圧縮とは関係ない爆発が2ndランドで発生→燃焼室のノッキングのように力が逃げる方向が無いからピストン破損→ブロー
となるのだと思います。

一般的にピストンリングは3組セットで、一番上のトップリングがコンプレッションリング、一番下はオイルリング、真ん中の2ndリングはコンプレッションリングのサブとオイル油膜を整える役割があると思います。



LSPIが発生しそうなスズキの1.4Lターボも何も対応してませんし、トヨタの1.2Lターボエンジン(8NR-FTS)もLSPI非対応オイルが使えます。
どちらもSN規格のオイルが使える謎。
これはトヨタに確認したので取れてます。
論文で小排気量直噴ターボでLSPIが発生するって言ってなかった?


トヨタのLSPI関連の記事が検索で引っ掛からなくなってしまったのでソースが出せなくなってしまいました。
LSPIに対応した最初のトヨタ純正オイル ECO TURBO 0W-20関連の記事も消えました。
エクソンモービルとの共同論文だったのですが画像すらgoogleで出ない。
オーリスの1.2L直噴ターボ用にこのオイル開発したって言ってたのに…
何らかの「都合」で消した模様。

とは言えLSPIでエンジンブローするという話は進化型GRヤリスの動画でトヨタのチーフエンジニアが話をしていたのでG16E-GTSでLSPIが発生するのは間違いなさそう。


GRヤリスのG16E-GTSはBMEP(正味有効圧力)が凄く高い(28.7bar)のでそこが関係あるのか?
とも考えましたが、AMG A45の2LターボはG16E-GTSより高いBMEP(30Bar以上)ですがLSPIの対応について聞いたことが無い。
G16E-GTSは3気筒なので気筒毎排気量はむしろ大きいので小排気量でBMEP大だとするとA45のエンジンの方が余程条件悪い。


APIのSP規格のLSPI試験(シーケンスIX)のエンジンはフォードのエコブーストエンジンで2L直噴ターボです。
トヨタの言う小排気量直噴ターボという訳でも無いし、A45のM133もFL5のK20Cも同じ2Lターボなのに対応オイルはSN規格かMB229.5(ACEA A3/B4)のままでLSPI非対応。
プジョーも1.6LターボでしたがLSPI非対応オイルでした。(ACEA C1)
ノウハウのあるメーカーは他の方法でLSPI対策が出来ているとしか思えない。



モーターファンの記事によるとピストンリングは回転域によってトップリングと2ndリングの役割が変わるようです。

モーターファン記事より引用

記事通りならAの低回転域ではトップリングと2ndリング両方でシールしているようですが、トップリングが開いたり閉じたりすると未燃焼ガスが2ndランドに入り込んで密閉されて爆発→LSPI発生となるのですかね?
トップリングの設計思想によってLSPIの発生有無があるような気がします。
トヨタとフォードはフリクション低減を狙ってトップリングが弱めだったりするのでしょうか?


何となくのイメージですけど、低回転低負荷域ではピストンリングは前後左右均等に潰れていて、高負荷になった瞬間にピストンリングが片方に寄る。
これによってトップリングと2ndリングの隙間にCaとカーボンと未燃焼ガスが入り込んで密閉される瞬間にLSPIが発生する場合がある。
中回転以降はピストンリングの動きが変わるので上記のような動きはせず、トップリングと2ndリング間で燃焼室っぽい空間が出来る状況が無いからLSPIは発生しない。
想像ですけど。


LSPIは燃焼室でも発生するようでそれはプラグの熱起因で発生するようです。
プラグの熱でカーボンが発火→点火という感じ。ソース
この場合は燃焼室内なので2ndランドで発生するLSPIよりはダメージは少なそうです。


CaがLSPIの原因になると言うのは他の物質より反応温度が高いからです。
他の物質は500℃以下で燃えるので大事には至らないけどCaの反応温度が700℃以上なのでこれが発火源になってカーボンと爆発する。

だとするとタングステンのようにCaより反応温度が高い物質はよりLSPIのリスクは増えそうな気がしますが、生憎とLSPIの文献でタングステンが出てくるものが見当たらない…


と思っていたらアフトンケミカルのパテントを発見!
180項でチタン化合物を入れるとLSPIの減少確認、182項でタングステン化合物でも同様にLSPIの減少を確認とのこと。

パテントには反応温度の高いタングステン酸カルシウム(CaWO4)の記載もあるのでタングステン化合物の影響は無いようですね。
300ppm入れると効果ありとのことですが、LSPIが半減するだけなので根本対策にはやはりCaを減らす必要がありそう。
チタン化合物もタングステン化合物もLSPIに悪影響は無いと言えますね。


138項以降にはモリブデンやポリマーについても記載あります。
参考文献もあるしこれは添加剤マニア垂涎のパテントですねw

そしてこのパテントのLSPIのエンジンベンチはGM製2Lターボエンジンでした。
フォード製じゃないのか…


ひとまずGM、フォード、トヨタの三社はLSPIが出るエンジンを作っているということですが、トヨタの直噴ターボはG16E-GTS以外はSN規格品(LSPI非対応)が使えます。

8AR-FTS(2.0L)   新車充填はLSPI対応品だけどSN品使用可
8NR-FTS(1.2L)   新車充填はLSPI対応品だけどSN品使用可
T24A-FTS(2.4L) 新車充填はSP品だけどSN品使用可
G16E-GTS(1.6L) 新車充填はSP品でSN Plus品まで使用可、SN不可

G16E-GTSだけはSN PlusとSP規格使用可とマニュアルに書いてあります。

GRヤリス取説から引用 G16E-GTS(1.6L)
「API規格SP/RC、SN PLUS/RCか、ILSAC規格GF-6Aに合致したオイルをご使用ください。」


クラウン(クロスオーバー)取説から引用 T24A-FTS(2.4L)
「API規格SP/RC、SN PLUS/RC、SN/RCか、ILSAC規格に合致したオイルをご使用ください。」


エンジンの製造時期に関係あるかと思いましたが、最新のT24A-FTSはSN品が使えます。


G16E-GTSでもうひとつ気になるのは0W-20以外の粘度の記載がありません。
「0W-20 が入手困難な場合は、5W-30 もご使用いただけます。」
普通この記載があるはずですが、G16E-GTSではこれが書いてない。
あくまでもLSPIに対応している0W-20しか認めないスタンス。
ヤマハが設計していればこんなに面倒なエンジンにはなって無かった気がするけど…


LSPIは騒いだ割に全然気にしていないメーカー多数なのが気になりますね。
「ピストンリングの設計がショボいからLSPIが起きるんだよ!」とか中の人の意見が聞きたいなぁ。

Posted at 2024/11/08 12:47:18 | コメント(6) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2024年10月04日 イイね!

ミッションオイルの粘度

ミッションオイルの粘度週末の青森スピードパークの走行に向けてオイル交換をしました。
エンジンオイル、ミッションオイル、デフオイル交換。
全部Mobil1のUS品にしてみました。
トランスファーオイルだけビリオンのTF-GR/FOURを継続。




Mobil1 Advanced Fuel Economy 0W-20 SN Plus
Mobil1 Syn Gear Lube LS 75W-90





エンジンオイルはGTLベースのお馴染みのやつです。
日本でも0W-20は売ってるのでこれはだいたい一緒。
SDS見ると日本仕様はやはりちょっと違いますが…


ギアオイルの75W-90は国内未発売です。
モービルでギアオイルが売ってるは私も知りませんでした。
そしてこのMobil1はPAOがベースオイルの珍しい逸品。


久々のMobil1なので楽しみにしていたのですが、第一印象は


「硬い」


でしたw
うん、やはり硬いです。
これが嫌でMobil1買わない人の気持ちが良く分かる。

特にミッションオイルが硬いです。ギア全然入らない。
75W-90なんて普通でしょ?と思うかもしれませんが、GRカローラの純正指定は75Wです。
W(ウィンター)側が同じ数字なので粘度が似てそうに見えますが実は全然違います。
燃費も悪くなった…


ギアオイルの粘度規格はエンジンオイルと同じく低温(W)側と高温側の粘度で決まります。

低温(W)側は
150,000mPa・s(これも粘度)に達する最高温度[℃]が

-55℃以下だと70W (かつ100℃動粘度3.8以上)
-40℃以下だと75W (かつ100℃動粘度3.8以上)
-25℃以下だと80W (かつ100℃動粘度8.5以上)
-12℃以下だと85W (かつ100℃動粘度11.0以上)

100℃動粘度が最高粘度別に
80 11.0未満(7.0以上)
85 13.5未満(11.0以上)
90 18.5未満(13.5以上)
140 32.5未満(24.0以上)

となっています。
100℃動粘度のカッコ内の数値は100℃せん断試験後に確保される最低粘度を表しています。


ウィンター側の100℃動粘度は最低粘度です。
100℃でせん断試験後の粘度がいくつ以上と規定されているので3.8以上とかほぼ意味が無い。

ほぼ意味がないけど高温側未表記の製品に関しては意味があります。
75W-80は100℃せん断試験後の粘度が7.0以上と規格があります。
高温側は80以下の規格が無いので7.0未満のオイルは高温側は未表記になります。


100℃動粘度(せん断試験後)
75W   3.8~7.0未満
75W-80  7.0~11.0未満
75W-85  11.0~13.5未満
75W-90  13.5~18.5未満
75W-140 24.0~32.5未満

GRカローラ純正の75Wは7.0未満、それに対して今回入れた75W-90は13.5以上。
100℃動粘度が倍です。そりゃギアも入りません。


ちなみにエンジンオイルのMobil1 0W-20の100℃動粘度は8.7です。
せん断試験後とは言え75Wのミッションオイルの方が柔らかいという…

GRカローラのトランスファーとリアデフは75W-85(GL-5)指定なのでこちらには75W-90を使っても問題ないレベルですがミッションオイルには硬すぎでした。
0W-20指定のエンジンに10W-50のオイル入れてる感じですからねw


相当硬いとは思ってましたが一度試してみたくて実験的に入れてみました。
エンジンオイルでこの粘度差を試す気になりませんが、ギアだしデフ付いてるしと思いましたが…
冬はこれ全然ダメでしょうね。

デフオイルはこれで確定、ミッションオイル探しの旅は続きます。
Posted at 2024/10/04 09:34:23 | コメント(2) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2024年09月29日 イイね!

軽油の価格差

軽油の価格差ディーゼル車に乗るようになって気になってきたのが軽油の価格。

軽油がレギュラーガソリンより安いのは税率の差ですが、それにしてもレギュラーガソリンとの差が地域によって違い過ぎる気がします。






現在の揮発油(ガソリン)税は本則24.3円、地方揮発油税本則4.4円
2008年以降暫定税率で48.6円、地方揮発油税5.2円になってます。

この暫定税率はレギュラーガソリン小売価格が130円を切ると発動し、160円を超えると解除するということになっていますが、160円を超える現在でもトリガー条項は発動されていません。
まあ、一旦財源化してしまうと倹約しない能無し財務省では無理な話でしょうね。
財務省改革を訴えた総裁候補は結局1人も居ませんでした。
青山さん降りちゃったし。

ガソリン税、軽油引取税、重量税、自動車取得税の道路特定財源の一般財源化がそもそもおかしな話です。
一時的に他省に貸すならともかく財務省の金管理がザルになることはやる前から明らかだったのに…

年間1000kmしか走らないR32GT-Rと5万km走るプリウスとどちらが環境負荷が高いかは明らか。
だから燃料に課税するのは理に適ってます。
余計な地方税を廃止して国が一括で回収して地方交付した方がコストも下がります。


最初から脱線しまくりました。
ガソリンの揮発油税は上記の通り53.8円と石油税2.8円
これに対して軽油引取り税は32.1円(地方税無し)で石油税2.8円
軽油引取り税に消費税が課税されないのもポイント。

ガソリンは税金だけで62.26円
軽油は35.18円
その差は27.08円

仮にレギュラーガソリンと軽油の原価が同じなら販売価格差は27円になります。
恐らく軽油の方が少しだけ原価が安いので30円位が本来の差。
が、実際に27円も開いているエリアはかなり少ない印象です。


先日富山に行きましたが、R8沿いを黒部から金沢まで走ったところレギュラーと軽油の差は15円位でした。
栃木県北のR4沿いだとこの差は20~25円くらいあります。
レギュラーの価格はどちらも160円台だったので軽油がやたら高い印象でした。
これ、栃木県が安い訳でも無くて宇都宮近郊だとやはり15円差だったりします。
他県では30円以上開くところもあるとか?


軽油の価格って何で決まってるんでしょうか?
エリアごとに価格統制があるのも知ってますが軽油はその限りでは無い?
高い分には何でもいいのか。



関係ないですが、室内清掃しました。

アルカリ系洗浄剤を使ってリンサークリーナーで吸い取り。
アルカリ系洗浄剤は内装には良く効きますが凄い問題点がありました。
革シートの水性塗料は汚れと一緒に溶けます。
ご注意ください。

あと、水垢にも効果ありますが薄くなるだけで完全除去は出来ません。
屋根以外ボディ試してみましたが全然取れない面もあり。
これ不思議と左右で落ち具合違うんですよね。
右の方が良く落ちたような?左側通行関係あったして?

結局磨くことになりそうですが…
Posted at 2024/09/29 20:54:58 | コメント(4) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2024年09月08日 イイね!

VHVIの耐久性

VHVIの耐久性トヨタ純正モーターオイル 0W-20 SN PlusをGRカローラに入れて3000km走行しました。

このオイルは恐らく出光製なのですが、新油時からあまり良い印象では無かったのでアルキルナフタレン(AN15)を5%添加して3000kmが経過しました。








アルキルナフタレンの効果は素晴らしくて、イマイチだったオイルの印象はワンランク以上アップしました。
それでもベースオイルが劣化するのかサーキット走行無しでも3000km手前から油圧低下など諸症状が出てきています。(510kPa→460kPa)
アルキルナフタレンのスムーズな感じは残っているのですが、ベースオイルがせん断されてしまったような感じ。
もしかするとポリマーがせん断されただけかもしれませんが。


イメージはこんな感じ

ベースオイルとポリマーが中抜けした感じ
打音などは増えてないので添加剤はまだまだ生きてる模様。
アルキルナフタレンも同様でまだ生きてます。

油圧が下がってきているので体感の粘度も落ちた印象です。
いわゆる「ヘタる」感じ。

VHVIをベースとしたエンジンオイルの大半がこの傾向があります。
簡単に言えば「持ちが悪い」
なのでVHVIが合成油と言う程の性能が無いと個人的に思うところ。

今のトヨタ純正0W-20 SPのSDSを見ると溶剤精製パラフィン油が入ってます。
CAS#入ってませんが水素化処理していないので恐らくGr.I鉱物油です。
このオイルでは5%くらいですが、添加剤溶剤にしては少ない。嵩増し?


ただ、VHVI+だとこの傾向が無い場合もあります。
酷評したGRエンデュランスはこんな感じでした。

GRオイルはエステルたっぷり配合のようで新油時はウルトラスムーズですが200km位から劣化が始まり2000km時には完全に終了してました。
特徴的だったのは油圧が全く落ちなかったこと。

エステルのスムーズさは1000km時には既に無くなり2000km時には振動やら打音やら…
こちらはベースオイルは生きていたけど添加剤とエステルが終わってしまったような感じでした。
ベースオイルはVHVI+を使っていると記事で書いてありましたので一般的なVHVIより良いものだったのだと思いますがエステル含め添加剤が残念でした。

GRエンデュランスのSDSによると鉱油の割合が60-70%なのでVHVI+が60%と添加剤の鉱油が10%位で残り3割が合成油っぽいのですが、もしかしてエステルだけで3割なのでしょうか?
mPAO入っていればPAO配合と書くだろうし…

エステル3割だとするとPOE(ポリオールエステル)やコンプレックスエステルが3割ってことは無さそうなので安物のジエステルを大量に入れた?
それなら加水分解が早いのも納得だし。
mPAOが1割、ジエステル2割くらいかなぁ?
以前に素人が作った感があると言ったのもそういうところ。


で、本題のVHVIの話ですが、一般的に流通しているVHVIの耐久性はせいぜい5000kmだと思っています。
逆に言えばベースオイルが5000kmしか持たないから添加剤もポリマーも大したものを入れなくてもいい、とも言えます。
耐久性の低いポリマー(PMA)を入れるのも「どうせ持たない」のを知っているから。


あるいは私たちが普段VHVIと思って使っているオイルが実際はGr.IIやGr.Iも混ざっているただの鉱物油だったとしたら?
VHVIが半分以上入っていれば合成油表記でOKとか独自の定義を勝手に作ってオイルを売っているとしたら、残り半分がGr.II以下の鉱物油の可能性もありえます。
SDSではどれも鉱油なのでCas#なければ判別不能ですし。
そもそもSDSすら出てないところが大半なのでやりたい放題。


ここで気になるのが欧州メーカーのアプルーバル適合品オイル。
最近はSP規格とACEA規格、メーカーアプルーバル共通の添加剤も発売されています。
比率の細かいところは判りませんが、SPなら8%添加、メーカーアプルーバルなら12%添加とか添加量が異なっていると思います。
ロングドレインだとそれだけ清浄分散剤も入れなくてはいけないですし。

この場合添加剤はロングドレインに対応出来ていますがベースオイルはどうでしょう?
上でも書きましたが5000kmしか持たないベースオイルに15000km耐えられる添加剤を入れても意味があるでしょうか?

認証品は自動車メーカーがテストしているので15000km保証、対して適合品はアプルーバルが取れる添加剤を入れているだけ。
ベースオイル含めての検証はしていない。

アルキルナフタレンの件も同じですが、添加剤が生きていてもベースオイルが劣化していたらエンジンオイルとしての機能はありません。
5000km交換推奨と書くのは作っている側もベースオイルが持たないことを理解しているからでしょう。



Mobil1のESP 5W-30は昨年からベースオイルがGTLからVHVIに変更になりましたが、このオイルは各社認証品です。

BMW Longlife 04
MB-Approval 229.31
MB-Approval 229.51
MB-Approval 229.52
OV 040 1547 – D30
OV 040 1547 – G30
PORSCHEC30
VW504 00
VW507 00
適合じゃないですよ。認証です。
これだけテストして合格してる。
これだけ認証を取るには億単位のお金が必要です。

なのでVHVIベースとは言えVHVI+以上のベースオイルを使用していると想像します。
2023年からMobil1 Extended High Performance(日本未発売)の一部もVHVIベースに変わっていたりするのでもしかしてGTL以上の凄い耐久性のあるVHVIが開発されたりしたのでしょうか?
Extended High Performanceは2万マイル保証です。
普通のMobil1 はGTLベースで1万マイル保証。

ユニオパールはVHVIでもVW 504.00/507.00取得してるのでVHVIでもロングライフ化出来る術はあるみたいなのでVHVI+とは限りませんが。
(ユニオパールはVHVI+を使用している場合は表記あり)


話を戻して、
ベースオイルの出発点がVHVI以下だから、添加剤もポリマーも安物。
先にも書いたGr.II以下の可能性もありえるので尚のこと安物でもいい。

最近じゃ商用車のオイルもVHVI以上の採用が増えてますし、国産Gr.II鉱物油は余っている筈なので3000km文化の乗用車で鉱物油を消費したいはず。
直噴ターボエンジンがお国柄少ないのもこれ幸い。
NAエンジンなら煤もそこまでじゃないのでGr.II使ってもどうせバレない。
どこかのHIVI100%化学合成油はホントにGr.IIなのかも…

先日アップしたEXLINEのブログでもVHVIでは5000km使えないって話になっていました。
私のような素人が理想論で好き勝手言ってるだけなら説得力に欠けますがサプライヤーからそういう話が聞こえてるのはいいことですね。(ロシアだけど)
彼らは更に過激でGTLすら合成油と認めない感じです。。


結局、VHVIを合成油なんて言うからこんなややこしい世界線に入ってしまった訳ですよね。
カストロールの罪は重い。
元の世界線に戻して欲しい。

合成油≒VHVI
かつ
VHVI≒鉱物油
ならば
合成油≒鉱物油
も真なり
そんなワケあるかい…
前提条件が間違ってる。


合成油表記が使えなくなったら100%化学分解油とか言うのかなw

Posted at 2024/09/08 09:47:08 | コメント(0) | トラックバック(0) | オイル | 日記
2024年09月03日 イイね!

EXLINE VRS トリシンセ

EXLINE VRS トリシンセEXLINEというエンジンオイルがあります。
ロシアの会社ですが、製造はドイツの VENOL MOTOR OIL GmbHらしい。
今生産どうなっているのか…










VENOLという会社ももちろんエンジンオイルを販売していますが、中身を見る限りEXLINEほど豪華ではありません。


EXLINEの何が凄いかと言うと、中身が全部書いてありますw

エクソンモービルのPAO70%、エステル7%、アルキルナフタレン7%とかつてのMobil1のトリシンセ全部入り。
文句なしの化学合成油です。
PAOの表記が(±)70%ってのが気になるけど。
しかも添加剤がインフィニアムのP6800と添加剤の銘柄まで書いてあります。

ポリマーもスターポリマー使用と書いてありますね。
パッケージ添加剤が12%とするとポリマーが4%で合計100%かな?
やはり高いオイルは耐力のあるスターポリマー、安物オイルはPMAですね。
このオイルのように欧州メーカーアプルーバルを取れるオイルはロングドレインを想定しているのでPMAは使わないでしょう。

VRSシリーズのベースオイルはトリシンセで、0W-20だと適合違い(添加剤違い)でGTZ(P6800)、GTF(P6003)、GTW(P6088)とあるようです。
添加材の適合がこのオイルで判るの便利ですね。
意外と配合が異なるのでどれが良いか迷います。


RavenolとかAMSOILとかも同じような配合の商品があると思いますが、ここまで書いてしまうメーカーも珍しい。

分析結果の中身もハイエンド品ですね。
Mgが1000ppm近く入っているので明らかに安い添加剤とは違います。
そしてMo(モリブデン)は少な目。酸化防止剤ですかね?
B(ホウ素)もW(タングステン)、Ti(チタン)も入ってない。
モービル、シェルと似たような配合ですね。
まあ、インフィニアムだからそうなるか。
固体潤滑材を嫌うこの配合はとても良き。

赤外吸収分光法の結果が11分あたりで出てきますが、この見方を何とかマスターしたい。
エステルなどの芳香族は比較的判りやすいのですがPAOが判別出来ない…
鉱物油と同じ炭化水素なので質量分析しないとダメかな?


ロシアの会社というのが残念ですが、この位フルオープンな商法もありだと思います。
買ってみたいけどRavenolと価格差無いのでそれならRavenolを買うかな…


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粘度指数向上剤
Posted at 2024/09/03 20:18:40 | コメント(1) | トラックバック(0) | オイル | 日記

プロフィール

「11/16(土)GSS鈴鹿本コースあります。10/13のリベンジしたい方は是非w」
何シテル?   08/27 14:15
GRカローラでサーキットを走ってます。 オイルの検証も色々してます。 焙煎小屋を建ててコーヒー豆の焙煎もしてます。
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