遂に手を出してしまいました。
これ、パンドラの箱のような気がしてるので敬遠していました。
コーヒーの素人焙煎です。
コーヒーの焙煎には以前から興味があったのですが、どうしてもクリアに出来ない問題点がありました。
それは「中まで火が通らない」ということ。
これは素人焙煎に限った話では無くて自家焙煎のコーヒーショップでもある問題です。
芯まで火が通っていない生焼けコーヒー豆は焙煎直後はまだいいのですが、日が経つごとにマズくなります。
20年くらい前から自家焙煎のお店が増えてきましたがだいたい2週間以内にお飲みください。と言われていました。
実際1か月も経つとマズくなるのでその通りだと思ってたのですが、そもそも大手メーカーのコーヒー豆の賞味期限が2週間の訳は無く、ちゃんとしたロースターの豆は1か月でも3か月でも持ちます。
要は生焼けで日持ちしなかったってことですよね。
コーヒー豆の焙煎は焙煎容器の中に生豆を入れて熱風とか直火で熱します。
豆が温まるとハゼ(パチパチと音が出る)と言われる燃焼工程に入り、1ハゼで焙煎を止めれば浅煎り、2ハゼで止めれば深煎りといった感じで焙煎具合を調整しています。
この工程は豆の芯の温度とは関係なく起きてしまうので1ハゼ前にどうやって中まで熱を通すかが最大の問題だと思ってました。
そしたら簡単に問題解決できそうなものがありました。

キャンプブームで入手困難になってしまったメスティン。
最近ではダイソーからも発売されてますね。
これはトランギアの本家のやつですが、大差は無いです。
こいつを使って今回焙煎してみます。
焙煎すると渋皮(チャフ)が飛び散るので外でやります。
なので風に強い火力が必要。
ってことで前から欲しかったイワタニカセットコンロの
タフまるを購入!
これもキャンプブームで高い。6980円…
純正のカセットボンベは何故か3本598円と破格でした@コメリ

使う豆はグアテマラのSanVictorという豆。1kg2300円とちょっと高め。
最初なので安豆買って豆が悪いのか焙煎が悪いのか判断しかねるのは困るのでここは高めをチョイス。
欠損豆ほぼゼロ。高いだけあった。
今回2パターン焙煎しました。
ひとつは前日に豆を洗って乾燥させたものを2ハゼ直後まで焙煎。
もうひとつは洗わずに2ハゼ直後まで焙煎。
1合メスティンだと50g程度が良い感じなので今回どちらも50gです。
<予洗いあり>
<予洗い無し>

1日経過後は更に焼きムラが消えて違いが判らなくなりました。
初回ながらどちらも焼きムラ無く綺麗に焼きあがりました。
ただ、問題点も判りました。
メスティン焙煎は空気の入れ替えが出来ません。
これが利点で欠点だった…
密閉容器で焙煎をしたかった最大の理由は焙煎初期の温度を上げたかったからです。
一般的に売られている網タイプ焙煎器では火が直接当たったところ以外が冷めてしまいます。
密閉容器なら豆の水蒸気で容器内の温度を上げられるので芯まで温まる。
一度温まってしまえばハゼ以降も芯の温度も下がらないだろうという算段。
それは予定通り上手くいきました。
チャフ剥がれ開始は4-8分後、これは予定通り。
なのですが、1ハゼが15分経っても来ません。
予洗いありは16分で1ハゼが少し、2ハゼっぽいのが35分!後に来ました。
通常15分程度で2ハゼまで終わるはずなので遅すぎます。
蓋を開けるとハゼるので酸素が足りないんですね。
ハゼ=爆ぜ というように激しい燃焼のことですよね。爆発か。
メスティンだと容器内の酸素が足りず積極的にハゼませんでした。
予洗い無しは乾燥していた分早かったですがそれでも2ハゼは25分後。
煙で臭くなるのは嫌なので煙出たら蓋を開けていたのですが根本的に酸欠なんでしょう。
調べてみたら
低酸素焙煎という特許が出てました。
ハゼ≒焦げ でもあるのでハゼない分苦味が減ると。
はたしてメスティン焙煎はその通りになるのか?
いつものようにハンドドリップで飲んでみました。
グアテマラのシティロースト程度なので苦味を期待してたのですが甘い!
なるほど特許の資料通り低酸素焙煎の結果でしょうか苦味はありません。
でも深煎り特有のコクはあります。香りも深煎りの割にはあり。
これは新しい感覚です。
冷えてからも飲んでみましたが濁りも無くて何ならむしろ旨い。(=生焼け無し)
雑味の類も全然無くて初回から完成度が高い豆が出来てしまった…
とりあえずの結論
密閉焙煎だと時間は掛かるものの甘味のある香り良いコーヒーが出来る。
ただし、焙煎に時間が掛かり過ぎる。
次回は
ハゼ前まで密閉焙煎で温度を上げてハゼ前に酸素が入るように穴あき蓋に交換してハゼさせてみます。
両方混ぜたら究極にならんかな?
つづく
Posted at 2021/09/06 20:24:39 | |
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