また、本日もオイル交換です。
今回の被験車はプジョーさん。
検体オイルはこれ

最近おなじみのトヨタ純正C5 0W-20です。
これACEA C5なのでプジョーに入れるには少し柔らかいはずですが、ミニキャブバンに入れた感じどうにも硬い。
どう考えてもMB229.52純正の5W-30より硬い。
0W-20のくせにペール缶から出すとタポンタポン音します。(普通の0W-20は水)
だったらプジョーいけるんじゃね?という安易な発想でトライw
GRヤリスもGRスープラも0W-20指定だしね!(根拠になってない)
さっそく交換(お店)でしてみました。
まだ、街乗りだけですが、
「過去最高に良い」
ですw
Mobil1 ESP超えた?w
リッター700円しないのに。。
まずMB229.52が予想外にク〇オイルだったのでそれからの交換で体感が良いということもありますが、低回転域のトルクも良いし高回転も良い。
スポーツモード押したか?って位レスポンスが軽い。
サーキット走った後でどうなるかが注目ですが、これで済むなら相当リーズナブルです。
ESPと混ぜるかスープラ用C5と混ぜるか迷ったのですが、純度100%試してみて正解でした。
何ならMobil1 ESP X2 0W-20よりいいのではないだろうか…
自分で
書類審査で1位に選んでおいてなんですが、予想以上に良かったです。
今日からMobil1信者を止めてGTL信者になりそう…
さて、本日の本題はここから
上でも書いた0W-20とか5W-30とか粘度の規格はSAE(アメリカ自動車技術会)の粘度規格です。
一覧表は以下の通り

右端にACEAのHTHS粘度も入れました。
ACEAはC3やC5といった規格だけですが、C3が0W-30や5W-30、5W-40、C5が0W-20のオイルが多いので便宜的に20~40に合わせて入れました。
よくある質問で
「5W-30指定のエンジンに0W-30や5W-20を入れても問題ないでしょうか?」
ってのがありますよね?
模範解答だと
「0W-30はいいけど5W-20はダメ」
となります。
まず低温側の0Wと5Wの違いはクランキング粘度(エンジンの掛かる温度)とポンピング粘度(オイルを圧送出来る粘度)の違いです。
表のとおり-40度とか-35度なので日本国内でこの差が判るところはほぼ無いです。
加えて言えば合成油(本物ね)なら常温で硬くても低温時に硬くなりにくく、高温時に柔らかくなりにくい特性(粘度指数が高い)を持っているので0Wの合成油の方が5Wの鉱物油より常温では硬い、という逆転現象もありえます。
なので0Wも5Wも変わらない(表記で判断できない)ということになります。
次に高温側ですが、SAEの表だと
20は100度動粘度が9.3未満、30は12.6未満と常用域で明確に差があるので30指定のエンジンに20のオイルを入れると油膜切れの可能性があるので使えないことが判ります。
HTHS粘度も2.6と2.9なので150度せん断粘度でも同様。
以上から0W-30は使えても5W-20は使えないという結果になります。
なので上で私がやってることはダメな例(笑)
次に
「0W-20と5W-40はどちらがエンジン保護性能が高い?」
という設問を考えてみます。
SAEないしAPIの規格だけで考えれば
HTHS粘度が2.6と2.9なので5W-40の方が保護性能が高いことは判ります。
が、ACEA C5の0W-20との比較だとC5はHTHS<2.9なので、限りなく2.9に近い硬めの0W-20だと、限りなく2.9に近い柔らかい5W-40の差がほぼ無くなります。
(SAEの40のHTHSは0W、5W、10WはHTHS2.9以上。15W以上が3.5以上)
なので5W-40の方が保護性能が高いとは言い切れない状況が生まれる可能性はあります。
シビアコンディションとかサーキット後とか。合成油と鉱物油の差とか。
ACEA C3の5W-30ならHTHS3.5以上、APIの5W-40はHTHS2.9以上なので完全に逆転現象もあります。
もはや100度の動粘度を基準に粘度表記を決めること自体に無理があるような気がします。
最近のターボ車は0W-20指定が増えてますが、0W-20だからって柔らかいとは限らないのを痛感した1日でした。
GRヤリスの純正指定は0W-20のSP規格なので普通の柔らかい0W-20ですけどね。
Posted at 2022/11/26 21:46:19 | |
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