
ご存知の方も居るかもしれませんが、以前にペダルストロークが深すぎて使い物にならなかったブレーキパッドの対応のその後です。
この手のクレームって面倒なのでいつもなら放置なのですが、
場所が場所なので今回初クレームです。
これはその時の検査報告書です。
私があれこれ言うよりもこの報告書を読んでもらえれば
このメーカーのレベルが察せると思います。
この程度の報告書なら私が今日入社しても書けますよ。
基礎知識からしておかしい。
パッドが減るとブレーキストローク増えるんだって!
0.8mm減っただけで床までペダル届いちゃうブレーキシステムなんてありえませんから~
しかも減るごとにペダルストロークは改善したんですけど!
それと、仮に私や作業者に100%の不備があったとしても一度トラブルの出たパッドを
「曲がった部分直しましたから使ってくださいね♪」
という対応は重要保安部品を作っているメーカーとしてありえません。
以下詳細
・以前にブログアップした際のパッドと金具の隙間は今回の現象とは関係ない
・純正パッドと比較して板ばねの固定位置がズレている(写真下)
・このパッドを取り付けるとキャリパには放射方向にテンションが掛かる
(純正は掛からない、固定の際にはかなりキャリパを押し込みながらネジ止めする必要あり)
・ローターが磨耗している場合、最外周のローター厚が違うためパッドは斜め方向から入力が掛かる
(これ自体は通常のフローティングキャリパとパッドの組み合わせならば問題にはならない)
・先の放射方向のテンションと合わせるとローターの磨耗状態によっては
キャリパはピストン動作によって振れる場合がある
・この状態で走行するとピストンは徐々に押し戻されることがあるため、
ブレーキのペダルストロークは増加する可能性がある
(増加なんて優しく書いてますが、10分程度巡航後だと床までペダルいきます)
・ローターは磨耗していましたが、車検取得出来るレベルです。要交換レベルではないです。
・完全にローター面との当たりが付くとローター面との遊びが無くなるのでこの症状は軽減する
(ブレーキタッチは悪い)
メーカーは純正パッドと板ばねの位置ズレの理由には触れてきません。
純正の板ばねは鳴き防止のためについてるので制動には関係ない云々…
そして、これまで数百セット出荷して同様の問題は聞いたことがない
→取り付け時の作業ミスが問題、当社は関係ない。
との結論にされました。
作業ミスが悪いということでこのメーカーが指定する別の工場で
新品パッドを取り付けてもらったのですが、やはりキャリパーが振れる傾向は確認できました。
ただ、取り付けの際にそこの社長さんがローター磨耗しているので気を利かせてパッドの最外周側を面取りしてくれたため、最初に取り付けたような症状はホントの初期のみで殆ど出ませんでした。
ま、取り付け時には相当力入れてないとパッド取り付けできませんでしたけど。
社長も「なんだこりゃ、かてーな!」と言っとりました。
そりゃこんだけ硬けりゃ場合によっちゃあ板バネ曲がるって。
あ、初回も今回も取り付けはプロにお願いしてますよ。
面取りしたのは外周側です、一般的に面取りする回転方向ではないです。
数あるメーカーの中にはフローティングキャリパでも今回のように放射方向にテンションが掛かるキャリパがあるのかもしれませんが、純正はテンションが掛かっていないものをわざわざテンション掛けますか?
このメーカー確か自社生産ですが、BMWやテーベスやテクスターよりも優れた技術力を持ってるんでしょうか?
たったの数百セットで自慢されても説得力がありません。
ってか自動車メーカーの人に失礼だよ。
なんか設計ミスを適当に誤魔化してるようにも聞こえます。
報告書がこのレベルですから。
面倒くさくって途中で投げ出したかったのですが、
あんまりにも酷かったので最後まで食い下がってみました。
この報告書が届いたのは私がパッドを送付してから1ヵ月後。
しかも送った3週間後に私から連絡を入れて初めて送ってきました。
【今回の教訓】
・三流メーカーにクレームを出す場合は必ず販売店を通すこと
(個人はまともに相手されない)
・トラブルが出たら直ぐに送ること
(今回色々試しちゃったからね、そこは私が悪いです。)
このメーカーのパッドって最近凄く良かっただけに非常に残念です。
久々疲れました・・・