ベースオイルの粘度にはいくつか種類があります。
それらを混ぜて任意の粘度を作るのですが、特定の粘度であれば単品で粘度が出せます。
PAO4(超柔らかい)とPAO8(柔らかい)を混ぜてPAO6相当粘度を作った場合とPAO6単品でどのような違いがあるのか?
基本的に
柔らかいオイル=分子量が小さい
です。
PAO4の分子量が400としてPAO8が800としたらPAO6は600(値は適当)
平均分子量はPAO4とPAO8の混合オイルは600ですが、実際は400と800の混在。対してPAO6は600の分子のみ存在。
AIに聞いてみました。
Q:
このサイトにあるPAO4とPAO8混合オイルとPAO6単体オイルでは分子量が揃っているPAO6の方が温間時の振動は少なくなりますか?
これはGPT4o(有料版)の回答
A:
良い質問です!PAO4とPAO8を混合したオイルと、分子量が均一なPAO6単体オイルを比較した場合、温間時(エンジンが十分に温まった状態)の振動特性に違いが出る可能性はあります。ただし、その差は使用条件やエンジン設計の精度によって異なります。
以下に、分子量の揃ったPAO6単体オイルの特性と、PAO4とPAO8を混合したオイルの特性が振動にどのように影響するかを詳しく説明します。
1. 混合オイル(PAO4+PAO8)と単体オイル(PAO6)の特性の違い
(1) 分子量の均一性
PAO6単体:
分子量が均一で、分子構造も揃っているため、粘度特性が非常に安定しています。
高温環境でも粘度のばらつきが少なく、部品間の潤滑が均一に行われる可能性が高いです。
この安定性が、エンジン部品の動作バランスを保ち、振動を抑える効果に寄与する可能性があります。
PAO4+PAO8混合オイル:
分子量が異なる2種類のPAOを混合しているため、分子構造が完全に均一ではありません。
高温環境では、分子量の異なる成分が異なる挙動を示す場合があり、粘度がわずかに不均一になる可能性があります。
これがエンジン内部の部品動作に影響を与え、わずかな振動を引き起こす可能性があります。
(2) 粘度安定性
PAO6単体:
粘度が温度変化に対して非常に安定しており、特に高温時の性能が最適化されています。
粘度の安定性は、エンジン内部の潤滑油圧や油膜形成に直接影響し、振動抑制に寄与します。
PAO4+PAO8混合オイル:
混合比率や使用条件によって粘度特性が設計されていますが、分子量のばらつきがあるため、粘度の挙動にわずかな不均一性が生じる性があります。
これは高負荷条件や高温時に、潤滑性能のわずかな不均一を引き起こす可能性があります。
(3) 油膜強度
PAO6単体:
分子量が均一でため、油膜強度が安定しており、高温時でも潤滑性能が維持されやすいです。
安定した油膜は、エンジン部品間の摩擦を減らし、振動を抑えるのに役立ちます。
PAO4+PAO8混合オイル:
高粘度のPAO8が油膜強度を補強する一方、低粘度のPAO4が流動性を向上させます。
ただし、分子量のばらつきにより、油膜の形成が完全に均一でない場合、エンジン部品間の動作がわずかに不安定になる可能性があります。
2. 振動への影響
エンジンの振動は、潤滑性能のばらつきやエンジン部品間の摩擦が不均一に生じることで発生します。以下に、PAO6単体とPAO4+PAO8混合オイルが振動にどのように影響するかを示します。
(1) 温間時の振動に寄与する要因
温間時(エンジンが十分に温まった状態)では、以下の特性が振に影響します:
粘度の安定性:高温時に粘度が安定しているほど、潤滑が均一に行われ、振動が抑えられます。
油膜形成の均一性:油膜が均一に形成されることで、部品間の動作がスムーズになり、振動が減少します。
分子構造の均一性:分子量のばらつきが少ないほど、温度変化に伴う粘度変化が予測可能で安定します。
(2) PAO6単体の影響
PAO6単体は分子量が揃っているため、粘度が非常に安定しており、潤滑性能にばらつきが生じにくいです。
これにより、エンジン部品間の摩擦や動作が均一になり、振動の発生が最小限に抑えられる可能性があります。
(3) PAO4+PAO8混合オイルの影響
PAO4とPAO8の分子量が異なるため、温間時に各成分が異なる挙動を示す可能性があります。
高温環境では、分子量の軽いPAO4が蒸発しやすい一方、分子量の重いPAO8が高温安定性を補いますが、これにより粘度特性がわずかに不均一になる可能性があります。
この不均一性が、エンジン部品間の摩擦や動作に影響を与え、振動が増加する要因となる可能性があります。
3. 実際のエンジン条件による影響の程度
高精度なエンジン:
高精度に設計されたエンジンでは、潤滑性能のわずかな不均一が振動に影響を与える可能性があるため、PAO6単体のような分子量が揃ったオイルが有利です。
一般的なエンジン:
一般的なエンジンでは、PAO4+PAO8混合オイルでも十分な性能を発揮し、振動への影響はほとんど感じられない場合が多いです。
4. まとめ
結論
高温時の振動抑制という観点では、分子量が均一なPAO6単体オイルの方が安定性が高く、エンジン振動をより効果的に抑制する可能性があります。
ただし、PAO4+PAO8混合オイルも適切な混合比率で設計されていれば、実用上は十分な性能を発揮し、多くのンジンで振動を問題なく抑えることが可能です。
もしエンジンが高精度な設計であり、最大限の安定性を追求する場合は、PAO6単体オイルが推奨されます。一方で、柔軟な性能設計やコストを考慮する場合には、PAO4+PAO8混合オイルも実用的な選択肢です。
GPT4だとこれ
全然違う…
質問は一字一句同じです。
Q:
ポリα-オレフィン(PAO)オイルの分子量と温間時の振動(振動減衰特性)には関連性があります。一般的に、分子量が均一なオイルは、温度変化による粘度の変動が少なく、安定した性能を発揮します。したがって、分子量が揃っているPAO6単体オイルは、PAO4とPAO8の混合オイルと比較して、温間時の振動が少なくなる可能性があります。ただし、実際の振動特性は、オイルの粘度指数、添加剤の種類、使用条件など、他の要因にも影響を受けます。そのため、特定の用途や条件下での振動特性を正確に評価するためには、専門的な試験や分析が必要です。
業者だって気にしないような質問をしてみましたが、GPT4oの回答はちょっと長ったらしいけど的確でした。
ただ、高温安定性はPAO8の方が上なのでPAO6単体より強そうだけど?
それに比べるとGPT4の回答はいつもの安っぽい回答。
GPT4oクラスのAIに会社のデータベース全部覚えさせたら古株みんなリストラされそう…
【オマケ】
Microsoft Copilotにも聞いてみました。
🔬 基本的な違い:分子構造と分布
PAO4・PAO8混合オイル:
PAO4は主にデセンの3量体、PAO8は6〜8量体で構成されており、分子量分布が広くなります。
混合により粘度特性の調整はしやすいですが、分子量のばらつきがあるため、分子間の運動にムラが生じやすくなります。
PAO6単体オイル:
主に3〜5量体で構成され、比較的分子量が揃っている。
分子構造が均一なため、せん断安定性や振動吸収性が高くなる傾向があります。
🔥 温間時の振動特性への影響
高温時にはオイルの粘度が低下し、分子運動が活発になります。
このとき、分子量が揃っているPAO6の方が、分子間の運動が均一で、機械的な振動やノイズの伝播を抑える効果が期待できます。
一方、PAO4とPAO8の混合オイルは、分子サイズの違いによって運動のばらつきが生じやすく、共振や微細な振動が発生しやすい可能性があります 1。
🧪 実際の選定におけるポイント
振動低減を重視する用途(例:高精度ベアリング、静音モーター)では、PAO6のような単一分子量系が有利。
粘度調整やコストパフォーマンスを重視する場合は、PAO4+PAO8の混合も選択肢になります。
✅ 結論
はい、分子量が揃っているPAO6単体オイルの方が、温間時の振動は少なくなる可能性が高いです。これは、分子運動の均一性が高く、粘度変化に対する安定性があるためです。
Copilot素晴らしい!
GeminiはURL先に飛べなくて回答不可でした。
AIにエンジンオイルを作ってもらおうかな?
【追記】
分子量が揃ってない鉱物油の方が合成油より振動が大きいと思いますがそんなことないですか?
バラバラの分子が隙間に入り込む際に微妙に脈動しますよね?
スズキのエクスターF 5W-30(シェル製)で
こんな報告がありました。
部分合成油と表記すべきところ全合成油と表記してしまった。
シェル製のエクスターFはGTLとVHVIの混合オイルの筈でしたが、実際にはグループII以下の鉱物油が入っていたということです。
このオイルは私もペール缶で持っていて年末からシビックとアルトに使っています。
シェル製GTLとは思えない安っぽい感じでアレ?っと思ったのですが原因はこれか…
Xの巨匠にそのことをコメントしたのですが、振動に関しては添加剤の影響の方が大きいから関係無い的なコメントを貰ったのですが、分子量バラバラなら振動出ると思いませんか?
そんな思いもあってAIに聞いてみました。