クッカーも難しいですが、シュラフも難しいです。
現在、私が持っているのは4ケ。
①
whiteseekの夏用ダウンシュラフ(720g)
Amazonで購入した激安の軽量コンパクトダウンシュラフ。
夏用と書きましたが、私は暑がりなので夏はシュラフは不要です。
春や秋の温度調整が難しい時期に、シュラフカバーやインナーシュラフと組み合わせることで温度調整をして使っています。
イメージ的にはユニクロのウルトラライトダウン、あれをまとっているくらいの感じでしょうか。
寝っ転がったらぺちゃんこです。
②
SWAG GEAR PS300
秋~冬の入口くらいに向いた化繊シュラフです。
重量1.9kg。快適温度=4℃。
③
TCEVO冬用ダウンシュラフ
かなりタイトな作りでダウン量もそこそこ多く、中に入ったときに隙間なく包まれるので、価格の割にはかなり暖かいシュラフです。
重量2.1kg、ダウン量1.5kg、快適温度=0℃。
④
Carinthia Defence4(冬用・化繊)
EU諸国で使われている軍用シュラフで、夏を除く3シーズン用とされていますが、日本の感覚で言うと雪中等の厳冬期を除いた冬用だと思います。
化繊ですがダウンに非常によく似た感触のシュラフです。
FP値800クラスの高級ダウンに比べるとかなり嵩張りますが、ダウンより圧倒的に湿気に強いです。
重量1.8kg、快適温度=マイナス8度。
雪中などの厳冬期向けとしてはDefence6があります。
シュラフというのは、たぶんいくつか買ってみるまでは目安がとってもわかりにくいキャンプギアだと思います。
温度表記も各メーカーさまざまですし、特に寒さに対する体感は人によって全然違うのでなおさらです。
シュラフを買うときは、必ず商品説明をじっくり読まねばなりません。
メーカーによって基準はバラバラですが、だいたい①快適温度 ②下限温度 ③極限温度 というように3段階になっていることが多いと思います。
普通の方なら迷わず①の快適温度だけを見て選んでもらえばよいと思います。
Amazon等で往々にして商品タイトルに出てくるマイナス〇〇度対応!とか言うヤツは極限温度と言って、この温度で眠れるという訳ではなく、中に籠って丸くなってガタガタ震えながら6時間までならなんとか救助を待つことができる、というような極限のシチュエーションを表しているので無視してください。
また、一概にダウンがよいという訳でもありません。
化繊シュラフには①価格が比較的安く、②ダウンより結露に強く、③丸洗いできるというようなメリットがあります。
さて、4つのシュラフの使い分けですが。。。
まずは温度帯ですね。
夜間の温度が10℃あたりを上回りだすと、ほとんど①で過ごすことになります。
外気の寒暖によって、①と
シュラフカバー、
インナーシュラフで温度調整をしながら、という形です。
ここで温度調整に使うシュラフカバーは
SOLのEscape Bivy Tactical、
インナーシュラフはNature Hikeの安価なものです。
Escape Bibyは防寒・防水能力は高いのですが、透湿機能がないのが難です。
薄っぺらな割に温かいのですが、その代わりにかなり蒸れます。
ただ、単体でも防災で有効なことから、今のところはこれで凌いでいる、という感じです。
インナーシュラフはNature Hikeのものですが、Nature Hikeのものとしては珍しくハズレをひいた感じの商品です。
生地自体はかなり伸縮性があっていいのですが、伸縮性がある割にサイズが大きくて、特に首回りがものすごく広く、それでいて絞りがない。
仕方がないので首回りは縛って使っています。
ただ、温度調整の面ではこのアウター、インナーでかなり幅広く対応可能です。
次の温度域向けが
②SWAG GEARのPS300です。
これはあまり使わなくなりました。
①と③、④の狭間にあたる温度域で、①や③、④でカバーできてしまうためです。
じゃあ、②はハズレなのか?と言うと、そうではないのですね。
冬にキャンプする人か、しない人かによって、価値の有無が変わってきます。
わざわざ冬にキャンプしない、あるいは冬キャンプするときは薪ストーブを入れてテント内はぬくぬく状態、という人なら③や④は不要です。
②で十分ですし、価格も非常に安いです。
私自身、元々は「わざわざ真冬にキャンプなんかしない」と思っていたので、最初に①と②を買いそろえました。
夏からソロキャンプを始めてみて、移ろう季節とともに冬にキャンプがしたくなって買い足したのが③TCEVOと④Carinthiaです。
③TCEVOは正直なところ④Carinthiaを買うまでのつなぎ、と思って買いました。
④が品薄で、冬までに入手できるかどうかかなり微妙だったためです。
ところが実際に使ってみると、③は非常にコスパの高い、良い冬用シュラフでした。
1.4万程度とかなり安価なシュラフですがダウン量が多く、フカフカして非常に暖かです。
本体の生地が厚手で中綿も高級ダウンという訳ではないので重量も嵩もありますが、価格を考えたらめちゃくちゃコスパの高いダウンシュラフだと思っています。
UL志向や登山用でなければ、めっちゃオススメのシュラフです。
そして最後の④、CarinthiaのDefence4ですが、こちらもコスパの高い冬用シュラフです。
ただ、サイズ展開が大き目で、私のように小柄な人だと隙間がたくさん出来てしまって本来の温かさを得づらいことがあります。
化繊シュラフですが、ダウンのような感触があり、ダウンよりも湿気に強い特性があります。
湿気に対する強さは化繊シュラフの中でもかなり高いと思います。
先日まで近所のコインランドリーで半額キャンペーンをやっていたので、化繊の②と④を丸洗いしてみました。
羽毛布団モードというのがあって、以前からこれならシュラフを丸洗いできるんじゃないかと思っていました。
メーカーは推奨していませんが、乾燥までやってみました。
②は標準時間では乾ききらず、約30分延長してようやく乾きました。
一方④は標準時間で完全に乾いていました。
実際、②と④を触り比べてみても、④の方が圧倒的に羽毛っぽい、軽くてフワフワした感触です。
こうなると③もいらないんじゃないかという感じになってきますが、体感的な温かさは③の方が上なのですね。
以前のブログでも書きましたが、シュラフというのは自分の体温で温まるものなので、サイズも性能の一部です。
欧米人向けのサイズで作られた④よりも、小柄な私の体型に合った③の方が隙間が少なくて暖かいのです。
一方、④も隙間を塞ぐ手立てをすれば同じように暖かく、ダウンシュラフよりも圧倒的に結露に強く、よしんばびしょ濡れになったとしても丸洗いしやすいということもあって、この冬は④を一番使いました。
なお、厳冬期にはさらに
オレゴニアンキャンパーのフリースブランケットをインナーとして使いました。
ざっくりまとめると、
1.シュラフは温度帯に応じたものを複数購入&使い分ける必要がある
2.使うシチュエーションをじっくり考え詰めて購入した方がよい
3.春・秋のように気温の上下が激しい時期は、温度調整を考慮する必要がある
ちなみに、ロシアのウクライナ侵攻の影響でか、Carinthiaのシュラフは価格が高騰しています。
私が購入したフィンランドの通販サイトでも、当時は日本で購入するより圧倒的に安かったのですが今では逆転しています。
Carinthiaの日本サイトよりも高い。
じゃあ、日本サイトで買えばいいのかと言うと、日本サイトでは入荷時期がジリジリと先送りされている状況です。
こんなところにもウクライナ侵攻の余波が出ているのですね。。。