古い映画に出てくるクルマの話をもうひとつ。
『死刑台のエレベーター』(1957年フランス)
監督:ルイ・マル
主演:ジャンヌ・モロー/モーリス・ロネ
音楽:マイルス・デイヴィス
社長夫人フロランス(ジャンヌ・モロー)とジュリアン(モーリス・ロネ)の二人は、社長を自殺に見せかけて殺害する計画を実行に移す。しかし、犯行現場に証拠を残してきてしまったことに気づいたジュリアンは、逃走用の車にキーを残したまま、あわてて現場へ戻ろうとする。ビルの最上階へ戻るためエレベーターに乗るが、ちょうどそのとき、ビルの警備員が建物の電源を落としてしまう。彼は週末の無人のビルのエレベーターの中に閉じ込められてしまったのだ。なすすべもなく、フロランスと落ち合う約束の時間だけが迫る。
放置されたままのジュリアンの車は、若いカップルに盗まれてしまう。若い二人は、ジュリアンの名前を騙ってモーテルに泊まり、隣り合わせたドイツ人夫婦の車(メルセデス300SL)を盗もうとして見つかり、ジュリアンの車にあったピストルで、ドイツ人夫婦を射殺してしまう・・・。
全編にマイルス・デイヴィスのクールなサウンドが流れ、JAZZが好きなよーのすけにとっては、絶対にはずせない映画でもあります。(写真はサウンド・トラックのLPのジャケットで、何度か再発売されてジャケットも何種類かあるうち、ジャンヌ・モローがアップになっているこれがよーのすけのお気に入りです。)
ジュリアンの車は、幌つきの豪華なコンバーチブルで幌が電動で開閉するのがかっこよく描かれています。ビデオの解説などでは「フランス製のオープンカー」なんて書かれていたりしますが、よーのすけの見るところアメリカのクルマのような気がしてなりません。実のところよくわかりません。
フランス人はアメリカ嫌いだから、映画の中で重要な役割を果たすのにアメ車を使うとは考えにくいのですが、無意識のうちに「舶来品」に抱く憧れの裏返しの「ひけ目」のようなものをあえて表現しようとしているのでは?なんて裏読みしすぎですかね。
ドイツ人夫婦が乗っているメルセデス300SLは、今から40年前にはガルウィングも珍しく、超未来のクルマというイメージだったのではないでしょうか。
そういえば、エレベーターの中でガスライター(当時は最先端でめずらしかったようです)を明かりの代わりにつけるモーリス・ロネもすごくかっこよく決まっていますし、ミノックスというスパイ用の超小型カメラが出てきたり、小道具もよーのすけにとって見逃せないものばかりです。
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映画の中のクルマ | 音楽/映画/テレビ
Posted at
2005/06/25 16:53:34