
第62弾
『トーン・ロック/ロックド・アフターダーク』(1988年リリース)
昨年、第2の人生で大阪で暮らしていたとき、勤めていた会社に近い天神橋筋6丁目のとあるレストランで偶然、このレコードのジャケットを見かけました。アーケードから外れた裏通りにあるそのお店は、新装開店したばかりで、まだ地元に浸透していなかったのか、昼時なのにほとんどお客がいなくて閑散としていました。
よーのすけはテーブルにつくと、そのお店の真新しい家具や内装を眺めていました。壁面にはLPレコードのジャケットが何枚か飾られていて、そのうちの1枚がこのレコードだったのです。
飾られたジャケットは、コルトレーンの『バラッズ』や、マイルスの『カインド・オブ・ブルー』なんかもあり、店内にはBGMとしてJAZZが流れていましたので、カウンターの中で調理していたマスターに、「JAZZがお好きなのですか?」と話しかけてみました。そして、もし、LPのプレーヤーがここにあるなら、レコードをかけてみてくれないかとお願いしてみました。
すると、JAZZが好きでLPも100枚ぐらいは持っているが、プレーヤーがダメになってしまったので徐々にCDに移行している。この店をオープンするにあたり、気に入ったLPのジャケットをインテリアとして飾っている。ジャケットは時々入れ替えるつもりだとのこと。
トーン・ロックというアーティストを自分は知らないのだが、これもJAZZですか?と尋ねると、マスターは「新しいタイプのJAZZだと思う。」とのお答えでした。
それから1年近くを経て、よーのすけはようやくこのレコードを入手することができました。ネットの通信販売ですが、問題はその販売サイト。JAZZのレコードを扱うお店ではなく、ヒップホップ専門店だったのです。届いたレコードを浦和の自宅でプレーヤーに乗せ、聞いてみると、いわゆるラップ・ミュージックでした。
マスターが言った「新しいタイプのJAZZ」・・・なるほど、まあ、JAZZは懐が深いからね。
ところで、このジャケットですが、
第50弾で紹介したドナルド・バードの『ア・ニュー・パースペクティヴ』と構図がよく似ています。
ジャガーEタイプのヘッドライト部分を大きくクローズアップしたこの写真は、どう見てもドナルド・バードを意識しているに違いありません。トランぺッターとしてJAZZ界に君臨しただけでなく、プロデューサーとしてJAZZに限らず黒人ミュージシャンを支援したドナルド・バードに対するリスペクトでしょうか。
ドナルド・バードについては
第3弾、
第7弾、
第8弾でも紹介していますので、参考にしてください。
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JAZZのLP | 日記
Posted at
2016/01/18 19:17:26