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アース烏のブログ一覧

2018年09月09日 イイね!

チューンドエンジンと、純正エンジン

チューンドエンジンと、純正エンジン前期・後期それぞれのRX-8を所有し、さらに両方ともエンジンを修理したので、今回のエンジンで8では通算4台目と言うことになります。

しかし、これまでの3台は新車時および純正リビルトなので、手が入ったエンジンは今回が初めてになります。

手を入れたことにより、今回のエンジンではアクセルレスポンスが非常に鋭くなりました。これは、エキセンシャフトおよびアペックスシールへ施したDLCコーディングによる摩擦の低減、およびインマニの研磨による吸気抵抗の低減が効いていると考えられます。さらに、元々搭載していたカーボンクラッチによる、フライホイールの軽量化もあり、サーキットにおいては非常に大きな武器になると感じています。

ただし、それと同時に純正エンジンの良さも改めてわかるようになりました。

今回のエンジンはレスポンスが高くなりすぎて、超低速走行時、すなわち渋滞の時に、わずかな加減速を行おうとすると、純正以上にエンジンが反応するため、結果ギクシャクした動きになってしまいます。また、吸気抵抗を低減させると、ロータリーエンジンではどうしても発生するカーバッキングが大きくなってしまい、渋滞時のギクシャクにさらに拍車をかけてしまいます。特に後期型は、前期型よりもカーバッキングが減っているため、それがさらに強調される結果となりました。

正直に言って、運転が下手な人お断りな車になりました。

さらに、アペックスシールにDLCをかけた結果によって、特定の条件の時にエンジンのかかりが悪くなってしまいました。これは、完全温間からエンジンを止め5分以上経過後、かつ完全冷間になる前にエンジンを始動しようとすると、DLCの効果でアペックスからオイルが下がり、圧縮が一時的に落ちてしまうためと推測しています。一度セルを回してもエンジンがかかりませんが、そのときにメタぽんオイルがアペックスに供給されれば圧縮が戻るため、もう一度セルを回すとエンジンが普通に始動します。
エンジン停止後すぐはオイルが落ちる前であるため、すぐにエンジンがかかります。また、オイルが完全に落ちきったときの完全冷間時は、純粋なシールやハウジングの摩耗具合が関わってくるため、普通にエンジンがかかります。

つまり、気にする人にとってはとことん気になる車になりました。

私のRX-8の使用用途はサーキットでのタイムアタックですし、ビンビンレスポンスを求めた結果なので全く後悔していませんし、できあがったエンジンには大変満足しています。エンジンの始動性も気にしたら負けとしか考えていないため、全く問題ありません。
ただし、こういうことが気になる人が居ることも事実ですし、サーキット用途でなく街乗り用の車の場合は、同乗者、路面状況、速度域などもまちまちなので、あらゆるシチュエーションに対応した万能さが求められるため、今回のエンジンはちょっと尖りすぎと思われてしまう可能性も感じています。おそらくマツダも同じように感じて、どのシチュエーションでもこなせる万能性を求めて、あえてレスポンスを落としたり、わざわざ純正でコーナーシールにDLCをかけたにもかかわらず、他のシールには施さないという選択をしたのでは無いかと考えられます。


ということで、今回のオーバーホールメニューが万人にお勧めできるメニューかというと、そういうわけではありません。
他の車用部品にも言えることですが、特にエンジンのオーバーホールは安い物ではありません。
自分の使用目的を明確にし、それに沿ってオーバーホールメニューを決めることが、最も費用対効果が高くなるということを今回改めて感じました。

物事には全てあてはまりますが、適材適所という言葉の通りです。


・・・で、何が言いたいかって?

今回のエンジンは、どちらかというとサーキットタイムアタックに比重を置いたものに仕上げてもらったということ。
つまり、サーキットをドンドン走れという、今回のエンジンを仕上げてくれたLEG、八屋、不二WPCのプレッシャーがあるということ・・・かも。
とうことで、次戦は初のRX-8 Challenge へ出撃!
エイトリアンカップ富士とは連戦になってしまいますが、知らんがな!
このエンジン、走らなければ勿体ないという事じゃー!


Posted at 2018/09/09 22:39:38 | コメント(1) | トラックバック(0) | エンジンオーバーホール | クルマ
2018年08月20日 イイね!

NEXT STAGE ・・・ 新章の序曲、すなわち・・・

NEXT STAGE ・・・ 新章の序曲、すなわち・・・
修行でしょ。

そう、慣らし運転です。
慣らしの方法はいろいろあり、ユーザーが求めるところもいろいろあるので、これが決め手というのはありません。従って、自分のやりたいようにやるのが良いと考えています。私は1000kmまでは3000rpm縛り、以降3000kmまでは500km毎に1000rpmずつ解禁、なるべく高速道路、ただしほんの少しトルクをかけ気味、という慣らし方にしています。

さて、走行距離を稼がなければならないので・・・

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こんなところまで来ました。

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とはいっても、車はピットの外。
もちろん、こんな短時間で慣らしが終わるわけがないので、まだ走りません。

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タ○カさんのいないタ○カップで、これらの悪い車が走るというので、慣らしがてらで見に来ました。
やはり人の走りを見ていると、自分も走りたくなりますね。ちきしょー。


さて、現在2400kmまで慣らしが終わりました。このエンジンはどのように変わったかというと・・・

1.低速トルクが高くなった
 →オーバーホールで圧縮が戻ったためでしょう。発進が非常に楽になりました。
2.エンジンからメカニカルノイズがせず、回ってるの?ってくらい静かになった
 →DLCによるフリクション低減効果でしょう。
 エンジンの周り方も心なしかスムーズに感じます。
3.エンジンブレーキが弱くなった
 →こちらもDLC効果に加え、インマニ加工による吸気抵抗低減も効いているかと考えられます。
 特に80km/hくらいで巡航している時は、排気音しかしません。
4.アクセル操作に対するエンジンレスポンスが高くなった
 →インマニ加工のおかげでしょう。エンジンが今までよりワンテンポ早く反応します。
5.燃費が良くなった
 →燃料ポンプ(というか、ポンプ内蔵のフィルター)を変えた効果でしょう。

予定通りの効果が得られています。
予想以上だったのが燃料ポンプで、最近の周辺からの情報も総合すると、10万キロ以上走行で、最近低速トルクの薄さや妙な燃費の悪さが気になるけど、それ以外は快調、という場合は、エンジンを開ける前にポンプを交換するのも大いにアリかと考えられます。


ちなみに、慣らし中の現在で下記2点の気になる点もあります。
6.クラッチが滑る
 →一度外したクラッチの摺動面が汚れたためでしょう。少しずつ無くなっているので、このまま様子見。
7.半温感時のエンジンのかかりが悪い
 →具体的には、温感後エンジンを止めて10分以上放置し、エンジンが冷え切る前に再始動しようとすると、いつもより余計にセルを回す必要があります。完全温感時、停止後すぐ、完全冷間時はこの症状は出ません。
 まだ当たりが付ききっていない可能性があるので、これも様子見です。


このペースで、なんとか今週末までに修行を終えたいところです。


Posted at 2018/08/20 21:44:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | エンジンオーバーホール | クルマ
2018年08月11日 イイね!

RX-8 NEXT STAGE ・・・ 新章、始動。

RX-8 NEXT STAGE ・・・ 新章、始動。
エンジンオーバーホール、前回まではエンジンをバラして外した部品を確認するところまででした。よって今回はその続きです。第一部 完では終わらせませんよ。

さて、数あるエンジン修理の方法から、今回は既存エンジンのオーバーホールを選びました。その理由として、1つが自分の使ったエンジンの状態が確認できること(これは前回紹介しました)。そしてもう一つが、今回紹介するエンジン内部の部品・表面処理・組み付け精度をオーダーできること。つまり、自分好みのエンジンを作れるということです。これがエンジン交換には無い、最大のオーバーホールの利点とも言えます。

最初に考えたのは、車の目的をはっきりさせることです。そうしないと仕様も決まりません。ラーメンみたいに全部乗せが出来るのであれば、目的を決めなくても片っ端から新品へ交換して、良いと言われる物を全部付ければ良いのですが、そんな予算は私にはありません。

今回の目的は、5年or100,000km遊べるサーキットアタック用エンジンとしました。
ちなみに、NAのままで行きます。NAはNAの魅力があります。

この目的に合うように、まずは交換する部品を選定しました。
LEGのオーバーホールは、標準で下記部品が交換となります。

・エンジン内全シール
・エンジン内全メタルスリーブ
・ウォーターポンプ
・サーモスタッド
・イグニッションコイル

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シール類は、今回は全て純正品を使用しました。RX-8の場合、サイドシールは社外の物を使用した方が組み付け精度を出しやすいという特徴があるのですが、今回はあえて純正にしました。
LEGのオーバーホールでは、標準で水回り部品も交換してくれます。
ウォーターポンプは寿命が延びたとはいえ、やはり100,000km毎の交換が安心です。特に前期型は金属プロペラを使っているため、水の管理が悪い状態で長期間使用するとプロペラが減ってしまいます。サーモスタッドも、長期間使用していると開きが悪くなったり、全く開かなくなったりします。水回りの状態が悪いエンジンは即ダメになるので、何も言わずとも交換してくれるLEGは親切です。

今回はこれに加えて、補機類も含めて下記部品も交換しました。

・全ハウジング(サイド3枚、ローター2つ)
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ローターハウジングは、今も昔もオーバーホール時は基本的に交換となる部品です。あらがうことなく交換です。
サイドハウジングは、前期は特に摩耗する部品です。私のは後期型で摩耗は少なく再利用可能でした。しかし回転数の高い8ではさらに消耗することも考えられるため、交換することにしました。

・ウォーターホース
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常に高温にさらされるため、劣化してしまうため交換です。
もともとシリコンホースへの交換を考えていた場所なのですが、メニューを考えている時にLEG社長から
「ウチもシリコンホースもっとるんよ~、在庫がいっぱいあるんよ~、在庫がいっぱいあるんよ~、在庫が(略」
と言われたので、LEG製にしました。

・ラジエーター
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純正ラジエーターでは、アッパー・ロアタンクが樹脂製であるため、熱劣化で割れてしまったり、熱交換部のかしめから水が漏れる場合もあるため、交換することにしました。
後期純正はタイムアタック用途では必要十分な冷却性能を持っていますが、今回はオールアルミであるDRL製が中古で入手できたため、そちらに交換することにしました。

・オルタネーター
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最近のコンピューター制御車では、オルタネーターの故障は命取りになります。幸いにして後期用の新品が手に入ったため、交換しました。
ちなみに、もちろんオルタ・エアコン両ベルトも交換しているのですが、最近なぜかオルタネーターベルトが短くなったようです。純正オルタネーターなら十分テンション調整の範囲内なのですが、社外オルタネーターだと取り付けが非常に困難になるそうです。

・エンジンハーネス
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こちらも故障したら命取りな上、高温にさらされ劣化しやすく、さらに経験上生産終了になる時期が他機械部品よりも早い事が多いため、交換しました。
写真は旧ハーネスで、コネクタや配線はまだ大丈夫でしたが、保護材のコルゲートが熱でパリパリになっていました。こちらは保護材を交換して、予備として保管しておきます。

・エンジンスロットル
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長期間使用すると、スロットル裏がご覧の通り劣化してしまいます。これが原因でスロットルが固着して動かなくなるやつがたまに居るそうです。今回は交換することにしました。
外した部品は、こちらも予備保管です。

・燃料ポンプ
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良い燃料がなければ、良い燃焼は得られません。RX-8の燃料フィルターは燃料ポンプ一体となっており、フィルターを変えるにはポンプそのものを交換しなければなりません。フィルターはいずれ詰まる物、もちろん交換です。
最近の汚友達情報だと、特にフィルターの小さい後期型では、フィルターが詰まり始めると高速燃費が悪くなる傾向があるようです。私の車もその兆候が出始めていたので、10万キロで交換した方が安心な部品のようです。
写真は外したポンプですが、フィルターはここからさらにバラさないと見えません。

・その他、作業中に消耗が確認された部品
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他にも、バラした時点で劣化が確認された部品(ホースジョイント、オイルシール・ホース、熱害板等々)は交換してもらいました。たとえばパルテノンの元である冷却水リザーブタンクも、私の車は今まで無傷でしたが、かなり変色が進んでいたため交換することにしました。最終的には、この部分もかなりの部品点数となりました。

ちなみに前期型の定番である、メタリングオイルポンプ(通称メタぽん)やメタリングオイルノズルについては、後期型では構造が大幅に変更されていて、故障しにくくさらに故障しても検知しやすくなっていることから、メタぽんは再利用、ノズルは清掃のみとしました。


次は、部品の加工検討です。
標準ではコスト・加工性・工程・そして万人向けという制約の中で作られたエンジンを、より目的を絞り自分好みにするため、一部の部品は加工をしてもらいました。

・インジェクター清掃
良い燃料がなければ、良い燃焼は得られません(大事な事以下略)。インジェクターも徐々にゴミがたまって当初の性能を発揮できなくなってしまうため、清掃してもらいました。
ちなみに、結果はそんなに汚れていなかったようでしたが、安心を買うことが出来たので後悔は全くありません。

・インマニ、エキマニ段付き修正
エンジンオーバーホールの定番です。エンジンを下ろさないと出来る作業ではないので、もちろん実施をお願いしました。

・インテークマニホールド研磨
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今回の2大目玉その1です。
RX-8はインテークマニホールドの研磨で、アクセルによる車の反応速度(いわゆるアクセルのツキ)がかなり良くなることが中部の汚友達の間では知られていました。そこで、インマニのみをかなり昔に購入し、来たる日に備えていました。とうとうその日が来たため、日の目を見ることになりました。
こちらの加工は、八屋にお願いしました。研磨にはかなり時間と手間がかかり、さらに仕上がりも店によって違うようですが、私は八屋なら間違いないと確信してお願いしました。忙しい中時間を割いて加工をしていただき、大変ありがとうございました。

・エキセンシャフト・アペックスシール・サイドシールのWPC・DLC加工
今回の2大目玉その2です。
標準ではコーナーシールに施されているDLC加工を、他の部位にも行ってもらうことにしました。
・エキセンシャフト:WPC+DLC
・アペックスシール:WPC+DLC
・サイドシール:WPC
これも中部の汚友達の間では、特にエキセンシャフトへのDLC加工はエンジンフリクション低減の実績が知られていた加工であり、実際に実施したエンジンではメカノイズがものすごく小さくなるということも体験しているため、エンジンオーバーホールでは必ず実施をお願いしようかと考えていました。それに加え、今回は物は試しと言うことでアペックスにもDLCを行うことにしました。

加工はLEGより不二WPCへ依頼し実施してもらいました
しかし、施工の途中で豪雨災害が発生し、運送会社が荷受けと配達をストップしてしまったため、不二WPCへの部品発送が出来ない事態に発生してしまいました。このとき、広島県でまともに動いていた交通機関は新幹線だけ・・・新幹線・・・

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相模原の不二WPCまでハンドキャリーで持って行くことにしました。新幹線が早期に復旧してくれたのは、日頃の行いが良いからだと思っています。(わかる人だけ笑ってください)
対応してくれた不二WPCの社員の方、お土産までいただいてありがとうございました。

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※社長、ブログから写真いただきました。
そんなこんなで、無事私の太い棒は黒光りになって帰ってきました。

・エンジンポート研磨
エンジンのポートは、最後まで悩んだ結果、純正から形状を変更せずポート研磨のみを実施してもらうことにしました。
ポート形状を変更した場合、ほとんどの走るステージでのレギュレーションでは、プロ、セミプロ、ショップなど、魑魅魍魎(最大級の褒め言葉)を相手にしなければならなくなります。残念ながら、今の私にはそのUDEはありません。
そして、現在のステージであるノーマルポートでのレギュレーションでは、戦う相手が多く、これをやめたり1抜けたするつもりは今のところありません。
幸いにして戦ってもらえる相手に恵まれたため、受けて立てるようにノーマルポートとしました。


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結果として、基本的にノーマルエンジンにレスポンス向上とフリクションを低減させて性能を向上させるエンジンとし、そのためにノーマルポート形状のまま、消耗品の徹底交換を優先し、予算の範囲で性能を向上させる加工を施す、ということになりました。
正直言って、タイムアタック用RX-8のエンジンオーバーホールでは、比較的普通の仕様になりました。しかし、これが私の目的に最もマッチするため、これ以外の選択肢を選ぶ理由は今のところありません。


1ヶ月半の作業工程を終え、無事に車を引き取ってきました。
オーバーホールを実施し、私の我が儘にも答えてくれたLEGさん、面倒であろうインマニ加工を引き受けてくれた八屋さん、急な部品持ち込みを引き受けてくれた不二WPCさんにお礼を申し上げ、私のRX-8はNEXT STAGEへ走り出しました。

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2018年8月3日
RX-8 TypeRS Model.2011
ODO : 108,445km
新章、始まる。


Posted at 2018/08/11 23:09:35 | コメント(2) | トラックバック(0) | エンジンオーバーホール | クルマ
2018年08月04日 イイね!

RX-8 NEXT STAGE ・・・ 第一部 完

RX-8 NEXT STAGE ・・・ 第一部 完
さかのぼること、2018年6月17日。

後期のRX-8に乗り換えてから、早6年7ヶ月。現時点での走行距離は100,800kmまで行きました。この車の主な使用目的はサーキットアタック。カウントしたところなんと67回に及んでいました。

ここまで走ってもなお、サーキットでのトップスピードやタイムでは他車に引けをとらず戦えています。しかし、やはり経年劣化による症状が現れ始めてきました。具体的には、

1.燃費が悪くなる
2.低速トルクが薄くなる
3.エンジンからのメカニカルノイズが大きくなる

現在でも十分戦力になるため、このまま走り続けてもおそらく問題ないと考えていました。しかし、このところの情報を総合すると、少なくとも向こう2~3年は新しいロータリースポーツカーは登場しない模様

これが決定打となりました。
それなら、今のうちにリフレッシュして、次のロータリーを待てる状態にしてやろうじゃないか。

ということで、自身2台目のRX-8 後期TypeRS、いよいよエンジンオーバーホールすることにしました。

オーバーホール先は、同じ広島と言うことでLEGにお願いすることにしました。


エンジンの修理と言えば、他にも新品載せ替え、リビルト載せ替え(1台目の前期TypeSではこれを行いました)の手法がありますが、今回オーバーホールを選んだ理由の一つに、今まで使ったエンジンの状態を確認できるということがあります。

基本的には、次のような使用をしていました。

・エンジンオイル
 シンセレネシス、ナイトスポーツ、NUTEC(1回だけ)、パノリンを使用
 5000km走行、またはサーキット走行3回の早いほう毎に交換
 オイルエレメントは純正、10000km毎に交換
・点火系
 プラグは20,000kmまたは1年のどちらか早いほうで交換
 コイル、プラグコードは2年に1回交換
・添加剤、清浄剤系
 一切なし(最初からガソリンに含まれる分を除く)
・その他
 必ず水温45度まで暖機運転

さぁ、サーキットでは使えないとまことしやかに言われているシンセレネシスをガンガン使い、今流行のエンジン清浄剤を逆に使っていないエンジンはいったいどうなっているのか・・・


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以下長くなりますが、いざ、ご開帳です。


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これはフロントローター。
コーナーシールが固着しており、吹き抜けが起きていたと推測されます。しかし、LEGのチーフメカニック(以下チーメカ)さん曰く、距離を乗ったRX-8ではごく普通とのこと。

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アペックスシールの摩耗は、カーボンはがれによる打痕がわずかにあるのみ(これも普通とのこと)で非常にきれいだそうです。
ローターへのカーボンたい積量は、普通だそうです。

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ローターハウジングは、非常に均等できれいに摩耗しているとのことでした。
オイル管理や使い方が悪いと、アペックスシールが反ってもっと不均等になるそうです(その現物を見せてもらいました)。
よく見ると薄くチャターマーク、いわゆる「悪魔の爪痕」が見えますが、これは高回転使用頻度が高い車ではこれくらいはついてしまうそうで、触ってみてわかるほどの凸凹ではありませんでした。

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エイトの持病、トレーリングプラグホールのクラックは、私の車でもリア側のみ発生していました。
フロント側は目視の範囲でクラックは発生していませんでした。
ここがきっかけでエンジンが水を食うようになり、修理が必要となるケースもあるようですが、そこまでの深さまでは達していないとのことでした。

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サイドハウジング。写真はリアハウジングですが、他2枚も同じような状態でした。
ここも摩耗具合は良好とのこと。状態の悪いエンジンはもっとえぐれるそうです。

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エイトで良くある、エキゾーストポートのカーボン詰まりについては、私の車は詰まりが少なく大変良好とのことです。 ただし、理由は管理等ではなく、サーキットメインで使用してカーボンがたい積しにくかったためではないか、とのことでした。

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ウォータージャケットも、クーラント成分が付着して居るのみで、サビが一切無く良好な状態でした。私が市販車用の高性能クーラントを使う理由は、冷却性能の強化よりも防錆性能を向上させるためであり、それが目に見えてわかる結果となりました。


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エキセンシャフトの摺動部は、非常に綺麗とのこと。
ここはオイル管理が如実に出る場所で、管理の悪い車ではべとべとのオイルカスがついて、摺動部の摩耗も激しくなるそうです。

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エキセンメタルについては、写真のフロント側のみ銅の具が出ている箇所がありました。これはチーメカさん曰く、ベルト類の張りすぎが原因ではないかとのことです。リア側は具は出ていませんでした。



そして、2台目の8では今回初めて、ばらす前にエンジンの圧縮を測定してもらいました。
エンジン制御が優秀になり、そうそう簡単にエンジンがかからないという自体に陥らなくなったRX-8では、個人的にはエンジン圧縮は気にしたら負けと考えています。正直言って、エンジンが普通に始動しぐずらずに街乗りができて、サーキットでも極端な最高速の低下(周辺の状況を見ると、圧縮低下は最高速に如実に表れるようです)が無い限り、圧縮なんて気にせず走り続けてもかまわないと考えています。レシプロエンジンでも10万キロ走れば圧縮も減ってきますし。

ということで、私も圧縮を測定せずにオーバーホールまで来ました。
しかし、圧縮はエンジンの状態を知る一番良い目安であることには間違いありません。目で見た結果と、数値で見た結果をリンクさせるため、圧縮を測定することにしました。

さて、バラした時にこの状態だったエンジンの圧縮はというと・・・

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フロント: 7.2 / 7.6 / 7.3 @ 250rpm

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リア: 7.2 / 7.6 /  7.8 @ 250rpm

もちろん(測ってないけど)新車時よりも低下していますが、へたりきった状態ではないことを数値が示してくれています。

結論として、私のエンジンはまだまだ戦える状態でした。
たしかに距離を乗っている分消耗はしていますが、このままバラさなくても街乗りはもちろんサーキットでも行ける状態でした。オイル等の消耗品管理や使い方についても、特に問題は無いとのことでした。シンセレネシスでもサーキットは走れますね。

ちなみに、後期エンジンは前期エンジンよりもエンジンの耐久性が向上しているので、前期よりも摩耗しにくくなっていることも良い結果につながっているそうです。


今までの自分のエンジン管理に大きな間違いは無いことを確認でき、安心しました。
エンジンを開ける意義は大いにありました。



RX-8 TypeRS Model.2011 
ODO 108,400km
サーキットアタック 67回

第一部 完。



Posted at 2018/08/05 00:14:20 | コメント(2) | トラックバック(0) | エンジンオーバーホール | クルマ

プロフィール

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何シテル?   03/12 22:59
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