あおたくのブログ一覧

　知り合いに、仙台市で明治時代よりお菓子の飴だけを
製造・販売してきた老舗の５代目がいる（その５代目は、
店を継がず、県内の某有名和菓子店に勤めているが）。
その知り合いが住んでいた住宅と店舗が、間もなく解体
される。
　ここのお店のたたずまいは、古き良き時代の仙台市の
面影を残す、数少ない建物だったのですが、昨年の東日
本大震災の影響で、建物に被害が出た上に、知り合いの
ご母堂が体調を崩して入院した事がきっかけで、お店を
休業し、７月末に惜しくも閉店となってしまいました。
　ここのお店の代表的商品「太白飴」は、白くて柔らかい一口サイズで、口に入れるとやんわりと
溶けていく感じに癒され、子供の頃よく食べました。また、柔らかいので、食べている最中に、歯
にくっついたのも、良い思い出です。その太白飴も今となってはもう、「幻の味」となってしまいま
した。お店が現役だった当時、知り合いにこういう老舗が自宅で羨ましい、と話したところ、当人
より「トイレが自宅より離れているので大変だ」と返答があり、その時ばかりは、老舗を守っていく
のも大変だと思わずにはいられませんでした。また、老舗をたたむ際、４代目ご主人の心情を察
すると、筆舌には尽くしがたい思いです。
　そんな訳で、お店との別れを惜しんで、本妻さんと納めたツーショットがタイトル画像です。知り
合いよりインサイダー情報で伺っていたので、これを撮っていた時、通行人より怪訝な顔で見られ
てしまいました^_^;。
　最後に、兵藤飴老舗様　長い間お疲れ様でした。おいしい飴をありがとうございました。