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2013年10月12日 イイね!

131004茂原走行会分析その3

今日は暑かったですね!
明日はいよいよF1日本GPです。
今回もベッちゃんの圧勝なのでしょうか?

ということで、その3では青黒FD氏との比較です。
青黒FD氏のデータは前回の3月走行時のものです。



青が青黒FD氏で、タイムは49秒246
赤が僕のS2000で、タイムは51秒947
黒い太線はタイム差を表しています。

タイム差は2.7秒もあります。
このうち、パワーウイエトレシオの違いによる加速の差は、ざっと見積もると0.2~0.3秒しかなさそうです。

走行ラインはこちら


全ての区間で差が広がっていますが、コーナ別にタイム差を見てみます。

1コーナ:0.1秒
2コーナ:0.5秒(主に立ち上がり)
3コーナ:0.2秒
4コーナ:0.6秒
5コーナ:0
6コーナ:0
7コーナ:0.3秒
8コーナ:0
9コーナ:0.3秒
10コーナ~1コーナ:0.7秒

全部のコーナを詳しく見ていると来年になってしまうので、以下のコーナの違いを見てみることにします。
①3コーナ
②4コーナ
③5コーナ
④9コーナ

まずは①3コーナです。
ここはタイム差としては、0.2秒で全体に占める割合は小さいものの、コーナ中の速度差が大きいのでその理由を調べることにします。

まずは、コーナ中の最低速度、最大横G(最低速度時の横G)、最小旋回半径

青黒FD氏:83.36km/h、1.231G(1.164G)、46.25m
僕     :76.48km/h、1.108G(0.992G)、45.80m
速度が約9%も違います。

コーナ中の速度V、横G a、旋回半径rの関係は
V=3.6×(9.806×a×r)^0.5なので
速度は横Gと旋回半径の0.5乗に比例します。

ここで、横Gと旋回半径の差を速度影響としてみてみると
(1,164/0.992)^0.5=1.083
(46.25/45.80)^0.5=1.005
つまり、速度差の9%はほぼ横Gの大きさが原因であることがわかりました。

次に
Gサークルを見てみます。
点の間隔は0.1秒です。


ここで注目すべきは、青黒FD氏の走らせ方です。
ブレーキで一度減速Gが3m/sec2(0.3G)まで上がりますが、すぐに0Gになります。
横Gは減速開始から少しずつ上がり、そのまま最大の12m/secまで上がります。

これこそが、いわゆる欧州式に近い走り方です。

減速の終わりですでに4.7m/sec2もの横Gが発生しているので、”直線で減速を終わらせる”という本当の欧州式ではないのですが、減速が完全に終わった状態(=前後Gが0)のまま横Gが上がっているので、減速しながら曲がろうとする日本式でもありません。

一方の僕は、横Gが7m/sec2の状態から減速を始めて、2m/sec2前後の減速Gを保ったまま、横Gも上がっています。
なんで、こうやって走っているかと言うと、減速しないと前荷重が保てず、横Gが発生しにくいからです。

減速が終わっても、バネが縮んでいる間は、前荷重が保てているのではないか?と思う方もいるかもしれません。
それはその通りですが、そもそもバネの縮んでいる時間は非常に短いです。
どのくらい短いかを図で説明します。


サーキット走行用にバネを硬くしたクルマの場合バネ上の固有振動数は2~3Hzあるのですが、例えば2Hzの場合で、ダンパーによる減衰力がない場合は、バネが最も縮んだ状態から元の位置(=1Gの位置)まで戻るのに必要な時間はたったの0.125秒しかありません。

今回の実測結果。
場所は9コーナで縁石を乗り越したときのものです。
上から、車輌速度、サスストローク、車輌上下Gです。

バネが最も縮んだ状態から元に戻るまでの時間は約0.15秒です。

青黒FD氏の例では、減速Gが最大になったところから0Gになるまでの時間は0.3秒です。
つまり、減速が終了するとほぼ同時に前荷重も0になります。

実際、僕も試したわけではないので、前荷重を保ったままでなくても横Gを上げることができたかもしれませんが、走っているときの感覚からはそういう気配が全く感じられなかったので、今回のような走り方になっています。

今回の分析より、3コーナの場合、必要な減速をしたあとは、ハンドルだけで横Gを上げるような走り方の方が全体的に速く走れるということがわかったので、もっと舵が効くようにする必要があるようです。

②4コーナ
4コーナは右→左のシケイン状のコーナで、ここでは0.6秒もの差がついています。
ここはインカットの量でラインがいくらでも変わりますが、あまりインカットしすぎるとコースを走っている意味がなくなってしまうので、僕は外側のタイヤが青白の縁石からハミ出さないように走ることにしています。
この周回の1個目(右)はブレーキが遅かったようで、縁石に乗ることもできませんでした。
これで0.2秒くらい遅れています。
2個目(左)は、ほぼ狙い通りのラインですが、青黒FD氏はインカット量が多いのでコーナの最低速度も立ち上がりの加速タイミングも全て速く、これで0.4秒くらいの差になっていると思います。

1個目にミスがあったものの、4コーナはインカット量がそのままタイムになるので気にしないようにします。

③5コーナ
ここは差がありません。
4コーナで走行距離が変わっているので、5コーナ基準でタイム差を比較してみました。


Gサークルも見てみます。


ここでも青黒FD氏が直線状態から減速を開始しているのに対し、僕は横Gがかかった状態から減速を始めているという違いがあることがわかります。

という走らせ方の違いはありますが、区間タイム差はほとんどありません。
ここの違いは、その前の速度が違うので必要な減速Gの違いが原因と思われます。

④9コーナは次回にします。
Posted at 2013/10/12 20:35:29 | コメント(8) | トラックバック(0) | サーキット走行 | 日記

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サーキットで車を速く走らせるために必要なこととはなにか?を研究するのが趣味です。 日光、TC1000、茂原、を毎年走行してます。 2010年まではもてぎで開...
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