9/10に今年2度目の入院となり、1か月強で仮退院して車検・OPM・2回の紅葉ハイキングに出掛け、
11/6に再入院しましたが、昨日11/12に結局1週間で退院できました。
昨日は朝5時過ぎに起床し、5時半前に自宅を出発。
いつもの西沢渓谷入り口でトイレ休憩。ここまで2時間20分。
一週間だけ借りていた代車、2010年式のデミオ1300をぱちり。
その後2時間強走って、代車のガスを満タンにして開店の10時ちょうどに○シェさん到着。
マイレガと一週間ぶりの再会ですが、前回1カ月ぶりの再会に比べると、
当たり前ですが、久々~って感じではありませんでしたが、やっぱり会えると嬉しいものですね。
○シェさんのVABデモカーの隣に、黄色のWRX STI(S207ですか?)もありました。
S207も○シェさんのデモカーに並ぶと至ってノーマルに見えちゃいます(笑。
1時間位待って、納車準備をしていただきました。
前回と同じく洗車もしていただきました。
頼んでおいた排ガス測定がまだだったため、エンジンを暖めるついでに、
10分位試走してきました。
十分暖まった状態でなかったためか、2ndで少し強めの加速をした際に、
一瞬息つきがありましたが、その後は出ていません。
ちょうど、BP5で現車セッティング等で○シェさんを訪れていた方が石田社長と話をしていて、
マイレガのエンジンルームを見せても良いか?とのことだったので、どうぞどうぞ、ということで
暫くお話をして、その後に排ガスを測定。
車検時に最初から裏技を使ったためか、予備検で合格した後に本検でアウトになって
苦肉の策て合格に漕ぎつけましたが、裏技を使わず通常の状態で本日測ると、
アイドリングが安定している状態であれば、排ガスは結構余裕でOKな感じでした。
やっぱり車検時には裏技が裏目に出てしまったのかもしれません。
さて、今回9月の入院の目的は、
①アイドリングのハンチング後にたまに起こるエンストの対策
②ダイナパックによる中高回転域のセッティング・データ取り
でした。
紆余曲折がありましたが、SCの常時リターン場所とエアフロセンサーを可能な限り離すための
パイピング延長、アイドリング回転数アップ、燃調セッティングにより、
アイドリングハンチングは完全に収まりませんが、数回~最大10回程度ハンチングしても
その後、ほぼ一定回転数に落ち着くようになり、エンストも皆無となりました。
一方、ダイナパックセッティングの結果は下図の通り。
ダイナパック補正なしで400.4ps・60.4kg-m
○シェさんダイナとSAB東雲のボッシュローラーシャシダイとの過去比較実績から算出した
係数1.08を掛けるとカタログ値相当値に換算出来ますが、この場合、432psとなります。
尚、○シェさんダイナのトルク値はボッシュシャシダイとはほぼ同じ数値です。
以前、真冬のSAB東雲ボッシュシャシダイで435ps・60kg-mを実測しているので、
ピーク値は、ダブルチャージャ化前後でほぼ変わっていない、ということが確認出来ました。
ちなみに、補正の仕方でローラー換算係数tcfに1.2を使うともっと高い数値になりますが、
ダイナも場所によって数値が変わるので、1.2を一律に掛けてもあまり意味ない換算値です。
つまり、別の場所で違う日に測定したパワーやトルクの絶対数値を比較することは
ナンセンスだということです。
ですが、同じ測定器で測定した結果であれば、時期が異なっても環境温度等実績の分析で
データ比較は出来る、ということがデータの蓄積でだんだん検証出来て来ました。
そこで、以下に○シェさんダイナデータを用いた比較をしてみました。
今年2月のダブルチャージャー化前のデータは、412ps・62.6kg-mでしたが、
測定条件(気温等)を加味すると、11月のデータは5~10ps・1~2kg-mは低くなるので、
ダイナデータにおいても、ピーク値はダブルチャージャー化前後でほぼ同等ということになります。
これらの結果から、SC=GTS7040はGT2835タービンの吸気抵抗にはなっておらず、
バランスの取れた組み合わせであると考えられました。
○シェさんダイナのカーブデータを、ほぼノーマルに近いハイフロタービンECUセッティング前から
ダブルチャージャー化+ECUセッティングの現在までを比較してみた図が↓です。
太い赤線が今回のダブルチャージャーをECU-TEKセッティングした際のデータ、
細い赤線が2月のダブルチャージャー化前のデータの一つ(低温なので数値高め)、
青線が2月のダブルチャージャー化前の上記412ps・62.6kg-m時のデータ(低温なので数値高め)、
緑線がハイフロタービン+ECU-TEKセッティング後、
黒細線がハイフロタービン導入直後
黄色線は参考で、6月のダブルチャージャー化直後のt-getさんダイナデータ(ローラー換算値)
となっています。
t-getさんでは4000rpm以上のデータが取れませんでしたので、
ダブルチャージャー化後の最終形を含めた全回転域での比較は今回が初めてです。
t-getさんでのデータでも4000rpm以下の比較で、10~40%パワー・トルクが上っていて
トルクカーブは約500rpm・パワーカーブは200~300rpm低回転側にずれる形になっていましたが、
今回のECU-TEKセッティング+ブーコン設定によって、
トルクカーブは約800rpm・パワーカーブは300~600rpm低回転側にずれる形になりました。
ローラーシャシダイ換算値(補正値)同士(トルクは同じ数値)で
ダブルチャージャー化前の数値⇒ダブルチャージャー化後の数値を比較すると
2000rpm(測定上、不正確な数値)では、
68ps→87ps(128%)、21kg-m→28kg-m(133%):ATで38kg-m相当
2500rpmでは、
86ps→108ps(126%)、23kg-m→32kg-m(139%):ATで42kg-m相当
3000rpmでは、
130ps→194ps(149%)、28kg-m→43kg-m(154%):ATで53kg-m相当
3500rpmでは、
194ps→313ps(161%)、35kg-m→58kg-m(166%):ATで68kg-m相当
4000rpmでは、
302ps→367ps(122%)、51kg-m→60kg-m(118%):ATで70kg-m相当
という最終結果になりました。
注目すべきは、同じ回転数でのパワー・トルクのアップ率です。
t-getさんでのデータでは10~40%のアップでしたが、
上記のデータから計算すると18~66%もアップしています。
10/15に一時退院して帰宅までの走りで、さらに以前よりレスポンスアップ、
パワー・トルクアップを実感していたのですが、ECU-TEK(+ブーコンセッティング)によって
上記のようにパワー・トルクがアップしていた訳で、体感はプラセボではなかった、ということです。
2600rpmでノーマルBPのトルクを、3200rpmでノーマルBPのパワーを上回り、
3000pmでノーマルGDB~VABのトルクを、3500rpmでノーマルGDB~VABのパワーを上回ります。
3500rpmではほぼ最大トルクに近い58kg-mを発生・パワーも実測310ps以上ですので、
峠でもどこでも、3500rpmまで回すだけで無茶苦茶パワフル・トルクフルで、バリバリ加速します。
ダブルチャージャー化後に低中回転側が力強くなり、一段高いギアで走れるようになりましたが、
今回の入院でECU-TEK現車セッティングすることにより、
さらにそのギアのまま走れるシーン・時間が多くなった、ということで、
加速による速度調整に気を張り詰めておかなければならないシーンが少なくなって、
もっともっと乗り易くなりました。
ちなみに小さめのタービンで低中回転域を重視したほぼノーマル仕様
(それでもハイフロタービン入れてノーマルよりパワフル)と比較しても
2000rpm(測定上、不正確な数値)では、
74ps→87ps(118%)、24kg-m→28kg-m(117%)
2500rpmでは、
95ps→108ps(114%)、29kg-m→32kg-m(110%)
3000rpmでは、
162ps→194ps(120%)、32kg-m→43kg-m(134%)
3500rpmでは、
184ps→313ps(170%)、35kg-m→58kg-m(166%)
4000rpmでは、
195ps→367ps(188%)、33kg-m→60kg-m(182%)
と10~88%のアップを実現しており、全域でノーマルを完全凌駕していることを確認できました。
3500rpm弱でノーマルの1.5倍・4000rpmでは2倍弱のパワー・トルクアップですから、激変です。
そしてアイドリング回転数が高めになって発進時のクラッチミート回転数が高めにしやすくなり、
パワー・トルク的にも強めになりますから、今までもっさり気味の発進に少し鋭さが加わって
車重が軽くなったような印象になりました。
もちろん、もっと高い回転数でミートすれば、無負荷でも常時過給状態が発揮されて、
より高いパワー・トルク(2400rpmで実測30kg-m越え)で鋭い発進に続いて鋭い加速が可能。
まぁ、クラッチがヤバくなるので、滅多に出来ませんけどね。
○シェさんでセッティングし、マイレガのボンネット内を見ていただいた方
(みんカラされていたようです)に同乗試乗後、遠慮されてましたが、
半強制的に?試運転もしてもらいました(笑。
そして、『まるでNAのようで凄くパワフルですね』との感想をいただきました。
確かに全回転域で同じパワー・トルクを発揮するNAエンジンとなると、
きっと5Lとか5.5Lとかの排気量とそれなりの高度なチューニングが必要ではないかと思われます。
もちろん、中高回転域でのパワフルで結構官能的な回転の伸びも今まで通り存在します。
万遍なくどの回転域から加速出来るようになると、加速感に劇的な変化が減って、
刺激が低下することになったりしますが、しょっちゅう全開加速を味わえる環境でなければ、
この加速感は十二分に刺激的ですし、どんなシーンでも余裕があって運転していて楽で楽しく、
愛着が一層湧いてきます。
いつも、『これでパワー系の弄りは終わり』と思いながらも、『理想はもっと高いところにあるよな~』
と飽くなき探求心のままに色々挑戦し、その時々で満足出来る仕様を実現して来ました。
今回も『これでパワー系弄りは集大成』と思っていますが、
本当の自分の理想は実は明確に描かれている訳ではありません。
ですので、もちろん今後はこのお気に入りの状態を最低限維持することをベースに、
これで『終わり』とは決め付けずにマイレガと付き合って行こうと思っています。
おしまい