9/18 2日目(北海道内1日目)
予定通り4:30に小樽港に到着。台風14号は初めて福岡に上陸し当初予想された進路からかなり南側を通過。山陽・関西・東海・関東はそれなりの影響を受けたようですが、フェリーはちょうど台風から逃げるように北上したので影響が少なかったですね。
ただ、北海道の天気記予報は宗谷方面が晴れ以外は降水確率が高く、小樽港もどんより曇って路面は濡れています。本日の最終目的地(宿泊地)はもともと稚内でしたので、方角は変わりません。北海道に上陸した当日の予報が晴れなら寄ろうと思っていた富良野・美瑛方面も降水確率70%だったのでルートを変更、そのままオホーツク海沿いのオロロンラインを北上することにしました。
荷物を整えて下船したのはバイクの中でもラストの方になりましたが、ルートを変更して工程が短くなったので慌てて走る必要はありません。
フェリーを降りる前のデッキの様子
フェリーを降りて34年ぶりにバイクで北海道の大地に上陸の瞬間↓
フェリーを降りてからもう一度荷物・走行装備などをチェック。
(後でチェックが甘かったことに気付きます・・・)
5時に小樽を出発。明け方の小樽は交通量も少なく、自分のペースで気持ちよく走れます。
石狩川を渡る頃には北海道らしい、懐かしい風景(34年前に2回目にバイクツーリングした際のルートと基本的に同じ)が広がります。
オホーツク海北上ルート動画でよく休憩時に出てくる道の駅石狩 ほっとろーど厚田には寄らずに通過。
だんだん陸地が海に切れ込み断崖のような風景が多く見られるようになり、
雄冬岬近くの白銀の滝でパチリ。滝と海の間は道路しかないところで、ほぼ海に落ちる滝ですね。知床のオシンコシンの滝を小さくしたようなイメージです。
しばし休んでから北上を続け、増毛の市街地、旧増毛駅前にバイクを止めて風待食
堂(映画『駅station』のロケ地)をパチリ。この映画、未鑑賞作品です・・・。
旧増毛駅前にはGTR1400の色違い3台でマスツーしていた方々がいて、お一人に『湘南ナンバーのどちらからですか?』と話し掛けられました。この方たちも神奈川(川崎か横浜)から来られていました。自分と同じく本日小樽上陸・北上ルートなので、この後もオトンルイ風力発電所でも会いました(笑。
増毛を過ぎて留萌を通過する頃には日差しも出るようになり、オロロンラインも本格的?に広がりのある景色が多くなって最果ての地へ向かう雰囲気もグッと高まってきます。
再び走り出して、ふと大事なことに気付いて海沿いの駐車スペースで停車。小樽のフェリーターミナルに電話しました。
走っていて足元がどこか寂しいというか、いつもよりブーツやパンツの裾に風がスースーするような違和感があり、改めて見るといつも装着しているレッグプロテクターがない・・・!
ここまでかなりの距離を走りましたが、乗船してフェリー個室に入りウエアを脱いで整理した際に、外したプロテクターを机の横に立て掛けた記憶がしっかり残っています。
ただ、部屋で寛いだりフェリー内を歩いたりするにはライディングブーツでなく、持参した運動靴の方が適していると思って履き替えていたのもレッグプロテクターを忘れたきっかけになりました。
下船のためバイクを止めたデッキに戻る前の準備で、いつものライディングブーツでなく運動靴を履くパターンだったため、セットでレッグプロテクターを付けるというルーチンに繋がらなかったのでした。
まぁ、下船前に部屋を出る時に良く確認すれば忘れずに気付いたはずなのですが、重たい荷物を背負っていて早めにロビーに行きたいという気持ちが先走ってしまい、確認がおろそかになっていましたね。
海辺の駐車場にバイクを止めて小樽フェリーターミナルに電話し、忘れたレッグプロテクターについてフェリーターミナルに伝えたところ探してもらえることになりました。
ちなみに夕方、稚内の宿に着いてから、再度フェリーターミナルに電話すると無事見つかったとのことでした。
往路で再びフェリーを使うのに小樽港に行くのでそれまで保管していただけることになり、まぁ良かったですが、結局道内走行中はレッグプロテクターなしが確定です・・・。
稚内のバイク用品店に寄って購入することも少し考えましたが、2セット持っていてもしょうがいないので買うのは止めました(汗。
さて暫し北上してトイレ休憩のために羽幌の道の駅ほっとはぼろに寄ると、同じフェリーで小樽に上陸した(新潟港で1台前に並んでいた)R1250Rの方が休憩されていたので、ご挨拶がてら少し雑談しました。元々小樽上陸したライダーが宗谷方面に走るのは定番ですが、特に天気の点でも本日は北上するバイクが多いようです。
当初は苫前の道の駅で昼食を取る計画でしたが、昼食時刻には早すぎるので湿原を眺められるパンケ沼駐車場脇で食べようと思い、天塩のセイコーマート(初入店)で初ホットシェフ(大盛りかつ丼)を購入。
10時過ぎにオトンルイ風力発電所到着。
何度も多くの方のYOU TUBE動画で拝見したドデカイ風力発電機28基が一直線に並ぶ、ある意味で異様な風景は、やっぱりホンモノの奥行き感という点で2次元画像とは迫力が違います。
34年前にここを走った時にはなかった景色を堪能出来ました。ただ、2023年から風力発電機をリニューアルする(台数を減らす噂も)そうで、この景色を生で拝むのは初にして見納めになるかもしれません。
巨大なプロペラのメンテ作業が見れました。作業者との比較でいかに発電機が大きいか分かりますね。
残念ながら利尻富士の頂上付近は雲に覆われて拝めませんが、20℃前後の丁度いい気温で日差し・青空の下で走れるオロロンラインにこれ以上の贅沢は言えません。
ちなみに34年前にFJ1200で走ったオロロンラインも快晴でしたので晴れのイメージしかありません(笑。
まったり写真・動画を撮ってから少し北上してからオロロンラインを外れて内陸方面へ。
幌延ビジターセンターでサロベツ湿原を散策です。
人の気配がなく、ポツンと1台自分のバイクだけ。最初に少し離れたところにある鉄製の展望台に登って湿原を一望しました。
1組の若いカップルと入れ違いだったので、大小の沼が点在する湿原のバックには利尻島とオトンルイ風力発電所が見える北海道ならではの雄大な景色を一人で暫し堪能出来ました。
センター建物まで戻って、木道が整備された1周30分ほどの沼のほとりに配された散策路を動画や写真を撮りつつゆっくり歩いて湿原を満喫。後から1組の初老カップルが来ただけで静かな時間を過ごせました。
初老のカップルが車で立ち去ると再び無人の駐車場となり、散策を終えて暑かった
ので失礼して風通しのない防水パンツを普通のジーパンに履き替えて次なる目的地
のパンケ沼へ移動。
ここには2台車が止まっていましたが、人の気配はありません。
後からレトロなデザインのサイドカーに乗った男性1名が来たのですが、この方も同じフェリーで本日小樽到着組のお一人だったのが分っていたので、どこのバイクかと声を掛けたところ、サイドカーもセットでロシア製だそうです。
以前に似たようなサイドカーをYOU TUBEで見たことがあると伝えると笑ってました。
走りの安定性などを聞くと直線は良いがカーブは速度に気を付けないといけないとか、荷物が沢山詰めるのは良いとのこと。日本中を旅しているそうです。
↓のテーブルでセイコマで買ったかつ丼を湿原や利尻島をおかずに美味しくいただいてから、
パンケ沼を眺めて動画・写真を撮影。
時間に余裕があったのでパンケ沼からペンケ沼近くを通ってから翌日にも行くつも
りだった大規模草地牧場付近を逆ルートで通ろうと思い、向かうとペンケ沼方面は
工事中で通行できませんでした。
で、そのまま大規模草地牧場へ。幌延の市街地に入って一時停止から発進する際に少し気を抜いてしまってエンスト、バランスを崩し掛けて危うく立ちごけするところでした。
何とか踏ん張って事なきを得ましたが、ヒヤッとしました(本当に汗を?きました)。
元々ヘビー級のK1600GTLに荷物がほぼ満載なのでバランスを崩すと復帰に普段以上にパワーを要します。
以後、エンストしないようにアクセル吹かし気味・半クラ長めを意識したのでツーリング中にエンストはしませんでした。
本題の大規模草地牧場ですが、訪れる人も少ない穴場スポットとして是非訪れたいと思っていた場所。
牧草地として開拓された場所までは普通?の景色ですが、木々が刈られた牧草地は視界が開けて、これまた北海道らしい景色が堪能できます。場所を変えてバイクを止め、動画・写真をたくさん撮りました。
次にオロロンライン側に戻り、サロベツ湿原センターへ。
こちらも湿原内を散策できる木道が整備されており、動画・写真を撮りながら時計回りに一周歩いてみました。
15時前にサロベツ湿原センターを後にしてオロロンライン経由で稚内へ北上。
オロロンラインもこの付近になると道路沿いの電柱やガードレールもないところが増えます。
益々最果て感が高まり視界が最大に広がる最も好きな場所の一つです。
青い海に浮かぶ利尻島を左前方に眺めながら、青い空と緑の大地の境界に向かって真っすぐに伸びる道を走る気持ち良さ・・・何ものにも代えがたい幸せを感じますね。
そして最北端の街、稚内へ。
北防波堤ドームは初めて拝みました。結構巨大な建造物ですね。
最北端の岬は翌日訪れるとして、ノシャップ岬へ。
夕方で陽が西に傾き、ちょうど逆光でした。ここも翌朝再訪することにしています。
本日の宿は、稚内の富士見温泉宗谷パレス。
ノシャップ岬から移動する際に前を走っていたミニバンが何もない路上で急に停車するので何かと思ったら、エゾシカが横断していました。で、周囲の野原を見ると、『ウヨウヨ』エゾシカが・・・。 中には大きさ的には軽トラほどの体格の、立派な角を生やした雄もいて、ぶつかったら大変なことになる!と実感しました(汗。
無事宿に到着。走行距離は500kmを少し超えました。
素泊まりでしたので、市内に食べに行くついでに、ちょうど夕陽が海に落ちるのを拝めると思い、少し走って漁港でパチリ。
この時は利尻富士に雲はなく、海に浮かぶキレイなシルエットを拝めました。
夕食は、稚内名物のチャーメンを『大王本店』にていただきました。初めて食べましたが、美味しいですね。野菜・海鮮などを絡めたあんかけを掛けた堅炒め麺なので、暑い時期は合いませんが、寒い時期には重宝するんでしょうね。
既に20時近くでしたので、エゾシカに衝突しないように慎重に走って宿に到着。
早朝5時から長時間・長距離を走りましたが、晴れの天気の下、非常に美しい景色を堪能出来たためか、不思議と疲れは感じず、非常に充実した一日になりました。
3日目に続く・・・。