• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

こは"のブログ一覧

2020年07月29日 イイね!

旧有料道路探訪 その7 湯河原新道(オレンジライン)

大分間隔開いてしまいましたがまた再開したいと思います。


第7弾です。
湯河原町の温泉街をバイパスするように作られた湯河原新道(通称オレンジライン)です。

【概要】
湯河原町内を走る県道75号は国道135号と、当時すでに観光名所として確立されていた箱根を結ぶ道路でしたが、湯河原町内では急坂、屈曲、狭隘な部分があり交通上の支障をきたしていたようです。
これに対してバイパスを作り県道からの車を流入させようとしたのが湯河原新道になります。

75号を走ると分かりますが、駅から上ってこごめの湯を過ぎたあたりから上記が顕著になります。
昭和の頃から部分的に改良はされているようですが一部については2020年になっても変わっていません。

尚、wikipediaには「オレンジラインの愛称は無料開放後に付けられた」とありますが、これはやや誤りで開通当初から使用されています。
→沿道のみかん畑にちなんで


【通行料金】(普通乗用自動車)

150円(5ナンバー)、200円(3ナンバー):いずれも営業開始時


【料金徴収期間】

1968年(昭和43年)4月2日から1987年(昭和62年)3月31日まで
※4月1日から供用開始という情報もありますが、実際には4月1日は開通式のみ行われ、
 実際の営業開始は4月2日からだったようです。

1987年(昭和62年)3月31日をもって、湯河原町に有償での払下げが行われ以後は町道になっています。(償還計画は未達)

建築時は25年償還計画だったようで、そこからはじいて上記の金額としたようですが実はこの金額は周辺の有料道路と比べて非常に割高だったようです。
具体的には
真鶴新道(日本道路公団):10.6kmで70円→約7円/km
乙女道路(日本道路公団):5.5kmで150円→約28円/km
に対して
湯河原新道(静岡県道路公社):3.5kmで150円→約41円/km

乙女道路に対しては近似値とも言えないですが、乙女道路とは費用対効果が圧倒的に違うと言い切れると思います。
(長尾峠からの山道区間を通った人は分かるはず)


【料金所】

跡地は明確です。
湯河原町中心区域からだとある程度上ってきた場所で「料金所は可能な限り水平に」という設計思想通りの場所です。




こっちが市街地側




かつては円形の屋根をもったブースが存在したようです。




料金所が無くなって30年以上経っていますが、ここに料金所があったという痕跡は
路面にも残っていました。




また、料金所脇にある事務所と思われる建物は2019年9月の段階では無くなっていました。
こちらも路面にその跡が伺えます。




ストリートビューでは2017年まで存在していた事が確認出来ます。




【利用状況】

利用状況についてはあまり芳しいものではなかったようです。

昭和44年1月に湯河原小学校の加藤泉先生が町に寄稿している内容(※1)では

「以来8か月、多大なる期待を寄せられたにもかかわらず、12月までの利用者数は56241台、平均1日300台にすぎず、当初の予想、平均1日600-800台をはるかに下回るものとなってしまった。」

とあり、続いて

このような状態は、オレンジライン開通を期に、湯河原の町に限りない可能性を描こうとする人々を著しく失望させることとなった。

という辛辣な評価をされておりその利用状況が良くわかります。
実態として箱根からの帰路の車が多かったようで、特に期待の大きかった奥湯河原温泉街にとっては期待していた誘客の効果が無いと分かって落胆したという内容もありました。

実際走ってみると非常に快適ではありますが、あっという間に終わってしまうので割高感は否めません。
(茅野有料道路ほどではありませんが)

ちなみに神奈川県道路公社が事業として最初に管理を行った有料道路でもあります。

尚、2020年7月現在、2019年12月4日(水)に起きた土砂崩れの影響で湯河原駅側から
県道75号との合流点までは通り抜けが不可になっています。

これだけならよくある話なのですが、復旧予定は2021年3月中旬とのことで復旧に1年3か月必要との予測です。
崩れ具合的にはそれほど大規模には見えないのが率直な感想です。

神奈川新聞 湯河原新道・オレンジラインで土砂崩れ 再開時期未定
https://www.kanaloco.jp/article/entry-212948.html

県道75号の方が通行可能であれば、復旧を急がなくても良いというのもあるのでしょうが、ここまで時間が掛かるのは国道や県道でもなく、町道なのが影響していると推測されます。
(復旧作業に関わる予算取り問題)


参考
※1:湯河原交通関係論文より

Posted at 2020/07/29 04:35:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | 旧有料道路探訪 | 日記

プロフィール

「人生初のレッカー搬送でした。一人だけで乗っていたタイミングというのと原因がほぼ予測できていることから、あまり悲壮感はなかったです。また、想定よりも保険対応が手厚かったのも予想外でした。」
何シテル?   08/21 08:28
ER34スカイラインに乗ってます。 3台目のスカイラインですが、長く乗って行ければと思っています。 ハイドラでハイタッチした方には愛車にイイね!を付けさ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2020/7 >>

   1234
567891011
12131415161718
192021 22 23 24 25
26 27 28 293031 

リンク・クリップ

[日産 スカイライン] ハザードスイッチのLED化 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2025/02/14 01:39:24
NEO6エンジン用イグニッションコイル良否判定方法 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/06/19 08:20:40
カウルトップクリップ補修 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2024/05/24 23:19:45

愛車一覧

日産 スカイライン 日産 スカイライン
Z32からの乗り換えで、R32をメインにこちらはサブで乗ってましたが 結婚を機にこちらが ...
日産 フェアレディZ 日産 フェアレディZ
1度は乗ってみたかった車、ということで2年限定で乗った車です。 持病のパワトラが対策品 ...
日産 スカイライン 日産 スカイライン
1998年に購入。 最初はATのままで乗ってて、2000年にMTに載せ替えて乗っておりま ...
ホンダ ライフ ホンダ ライフ
嫁実家の車です。 比較的近所という事もあり、家内が運転する車はスカイラインよりもこっちだ ...
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation