去年の11月から、半年ぐらい地味に労力使って対応していたのがようやく解決したので共有として記載します。
アプリのレビューなどからも同じ目にあった人がいるようなので、そんな人たちへの慰めになればと・・・
現象
ハイドラ走行時に、自車位置が動かない
・設定の「自車位置が動かなくなる問題を改善」は有効にしている
・他のGPSを使ったアプリケーション(「Google map」や「ヤフーカーナビ」など)は正常に動作する
・走行開始時や休憩からの再開の時にはきちんと現在地をマークしてくれる
・比較的古い端末(2014年までの販売モデル)を使用している
・ソフトウェアアップデート(ファームウェア、ベースバンド)は最新にしている
・発生したのが2019年11月頃から
結論
お気の毒ですがGPSと端末側の仕様でハイドラはもう使えません。
諦めて端末を替えてください。
以下が結論に至るまでの顛末です。
トラブルシュート
1) GPSが正確に取れているか
・まずは大基本。
Androidの場合、GPSからの誤差情報をなんちゃらaccuracyという値でひっぱってきており、この値を各アプリで使用しています。
大抵のアプリはこの値が一桁台にならないと位置情報として許容しない作りで、ハイドラの場合もモニターしながら走ると大体7~8mぐらいから位置情報としてマーキングしています。
→端末分解の上、接点磨き&カーボングリスを使用しGPSセンサーの感度改善を行い、
gps.confのチューニングも実施し、その結果誤差情報3mまで縮めても動かないのでこれは問題無しと判断。
⇒ちなみに許容の誤差情報をしれっとサポートに聞いてみましたが、教えてくれませんでしたw
2) 端末の時刻がずれていないか
ソース:
[ハイドラ] 走行開始後、自車アイコンの位置がマップ上で動かない
・端末の時計が15秒以上ずれていると動かない仕様のようで、これは恐らくGPSから提供される時刻と端末の時刻の差を示しているのかと思われます。
→ /etc/ntp.conf が無いので、/etc/gps.conf に日本のメジャー処のjp.pool.ntp.orgを記載。
ネットワーク設定の「ネットワークから時刻を取得する」も有効にしているのでこれは問題なさそう。(15秒以内にはおさまってるはず)
3) アプリケーションのバグ
・使用しているバージョンの不具合かも
→どのバージョンから遡るべきか悩みましたが、アプリのTLS必須対応が去年の9月にアナウンスされていたので、
【重要】セキュリティ強化に伴うお使いの環境の確認
そこから1個1個バージョンを上げて行きましたが、やはり解消には至らず。
4) OSの不具合
・Lineage OS使ってAndroid5.1から9.0まで入れなおしを実施
→OSダウンロード→インストール→アプリ導入→conf設定→テストのルーチン
しかしどのバージョンでも動作は変わらず。
3)のアプリとの組み合わせの問題もありこれが一番面倒でした・・・
5) サーバ側で端末制御が行われている
・OSのバージョン、あるいは端末名でサーバー側への通信が蹴られている
→普段使えていたのがある日急に使えなくなったので、正直これを強く疑ってはいました。
ただ制限する側の視線で考えた時に現実的ではないのと、そもそもアプリの導入要件で絞れるから正直ないなーと思いつつも、一応サポートに問い合わせてみました。
もちろん回答は「サーバ側では制限していません」でした。まぁそりゃそうですよね。
正直この段階で、もうわけわからん!という状態でしたので、しばらく放置していましたがある日GPSアプリを起動して眺めていたところ、重大な事に気が付きました。
日付が2000年?
あ、なんかこれってどっかで見た・・・・
で、”gps 2000年問題”でぐぐってみたらすぐ出てきました。。。
GPS週数ロールオーバー
しかもドコモからもアナウンスがされてて、
GPS週数ロールオーバーに伴う一部機種への影響について
端末名まで発表されてました。
ちなみにテストしてた端末はSO-01F、SC-03E、SC-01F。
直撃でアウトで御座いますw
他、au、ソフトバンクからも同様に出てます。
au
GPS 週数ロールオーバーについて
softbank
GPS週数ロールオーバーについて
ソフトバンク社の説明に具体的な内容の記載があり、
>■事象
> アプリでGPS位置情報を取得する際に、測位結果の日時(Location.getTime()で取得できる値)が過去のものとなります。
ハイドラの場合、ハイタッチとチェックポイント取得はもちろん、至る所で日時が記録されるアプリだから絶対このAPIを叩いてるはず。
なので、アプリ内の動作としては
ハイドラがGPS位置情報をリクエスト
↓
GPSから位置情報と合わせて、日時情報もゲット
↓
受け取った日時情報と端末ローカルの日時情報を比較(15秒ルールのチェック)
↓
15秒どころかそもそも日付が違うので、無効な位置情報としてリジェクト
↓
以下ループ
そりゃ動くわけがないw
尚、最初に記載した項目に対しての理由づけは
>・他のGPSを使ったアプリケーション(「Google map」や「ヤフーカーナビ」など)は正常に動作する
これらのアプリが測位結果の日時を必要していないアプリだから
>・走行開始時や休憩からの再開の時にはきちんと現在地をマークしてくれる
多分A-GPSで取得した値がオーバーライドされるから!?
メーカーがファームウェアアップデートを出してくれていれば救われたんですが、
さすがに販売から6年も経ってると、見送られますよね。
という訳で、古い端末の有効活用として使用していた方は潔くあきらめましょうw
ちなみにこの問題に関してAppleの場合は、2011年販売のiphone 4sすらもFixの対象としているのでAndroidと比較すると優位性があります。
Posted at 2020/06/02 05:22:24 | |
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