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2020年04月18日

1994年のミラージュ4ドアのカタログ

1994年のミラージュ4ドアのカタログ 数あるブログの内、時折PVが急激にはね上がる回があります。その内容はというと、ミラージュXYVYXでありまして。

どうやら、WEBニュースの話題に取り上げられるとここも引っ掛かる、そんな構図の様子。XYVYXは、カルトに近い希少な存在であることは疑いようもなく、深夜ファミレス(昨今の情勢ではこれも実現不可能で)系の話題にはもってこいではあります。

ちなみに余談に過ぎませんけれど、XYVYXの紹介に一年でカタログ落ちとあるのは、きちんと裏取りされているのかなと。私の中では、81マークIIはカローラの年間販売台数を上回ったことがあるに続く、読み捨ての対象認定です。

閑話休題。
それならば、同じ希少系属性としてこちらはいかがでしょう、ということで。
売る方は少数覚悟での販売ではないはずですが、タイトルだけでその姿を直ぐに連想できるかというと、私も含めて怪しい筈。同じ時期のランサーなら、エボと絡めつつで思い出せるとなるのですけれど。

そういう意味では少し前に取り上げたエテルナに近くもありますが、こちらを改めて見直してみるのも面白いかと思います。

それでは今回は早々にカタログのご紹介に入っていきます。
今回取り上げるのは、ミラージュ4ドアの中から、95年モデルとして94年10月に発行されたものとなります。



この画像を見て、ああそういえばこんなのがあった、そういう方が多いのではないでしょうか。ランサーと兄弟車でありながら、ボディパネルの大半は勿論、屋根の高さまで変更するという贅沢な成り立ちです。

低めのウエストラインに乗るキャビンの高さがやや気になるランサーと比較すると、こちらの方がプロポーションは整っているように思います。キャビンのデザインはシグマとの相似形を連想させられるもの。低い屋根と寝かされたCピラーは、リヤヘッドクリアランスへの影響となりますが、パッケージングよりもデザインを重視した選択。

開発過程では、4ドアハードトップも検討されたものの、4ドアセダンで発売されることに。ボディ形状は変われども、ランサーとの差別化もありデザイン重視は一貫となっています。

セダンに対して室内スペースの要求が減った昨今にあっては、逆に今に通じるものがあったりしますね。


紹介文では、グリーンガラスの採用が書かれています。
それまでは、中級グレード以上にブロンズガラス、下級グレードにブルーガラスという使い分けがされていましたが、この時以降グリーンガラスに統一。ガラスメーカーの要望に沿った形であり、種類も減らせての一石二鳥。同時期の日本車でも見られた変更となります。





メイングレードと想定される、VIEサルーンです。当時の東京地区の新車価格(以下の価格は全て同じ)は、151.3万円(AT)。
カローラだとSEリミテッド(150.3万円)、サニーだとスーパーサルーン(147.9万円)に相当します。

これらライバル車との比較では、フルオートエアコン、カセットステレオ、キーレスエントリーが標準となっていて、装備は充実しています。

先行した100系カローラが割高感から初動販売が想定を下回ったことを見た三菱は、ミラージュ/ランサーの価格設定を慎重に行っています。モデルイヤーの変更で仕様を充実させることに伴い、表示価格の競争力は失われたものの、装備なら負けない、そんな設定となっています。

リヤビューも2ドアや3ドアとの共通性を持たせた、ランサーとは全く異なるデザインとなっています。





それまでVIEエクストラと名付けられていたグレードは、95モデルに替わる際に新たにVIEサルーンSと名付けられることになりました。

この変更では、新たにVIEサルーンとエンジン(キャブ→ECIマルチ)やシート関係(ハイトアジャスタ、リヤシートピロー、リヤセンターアームレストの標準化)が共通にされると共に、マップランプ、リヤガラスアンテナ、タコメーター、フットレスト等の追加が行われています。逆にセンターロックとキーレスエントリーは標準からOPに変更。これで、お値段は5万円UPですからお得。

VIEエクストラだとカローラのLXリミテッドやサニーのEXサルーンと近くなりますが、VIEサルーンSでは、VIEサルーンからいくつか省いたくらいの成り立ちですね。

お買得が何よりのアピールだった時代という事で、VIEエクストラが抜けた穴には、翌年VIEセレクションが追加されて、価格訴求が行われることになります。





この世代で比較的有名なのは、世界初であり空前絶後ともなった、この1600 V6ですね。今や1500は3気筒に主力が移りそうなことからすれば、隔世の感は拭えません。

何がスゴイって、お高い仕様に限られた設定ではなく、主力となるVIEサルーン系でも選択できたこと。外観上は14インチホイール(VIEサルーンのみアルミ)とデュアルマフラー、(VIEサルーンではリヤスポイラーも)が数少ない識別点となります。お値段はVIEサルーンで177.5万円。25万円ほどの追加でV6が味わえるなら悪くない選択に思えますが、実際はあまり売れませんでした。

+100ccで税金と保険が増え、燃料もプレミアムとそれ以外のランニングコストも増えますしね。


ロイヤルはさらに、パワーシートの追加とオーディオ&エアコンの機能が充実して、お値段198.8万円。小さな高級車とは言えるものの、スカイラインやセフィーロの一番お安いのにも手が届きそうな価格ともなれば、指名買い以外は難しかったでしょうね。


実はATのみと思っていたら、VIEサルーンSのみMTも選択可能でした。ロイヤル共々、今となってはカルトカーに類されるのでしょうね。

 



ラグジュアリーに翼を伸ばす一方で、スポーティ系にも手を抜かないのが当時の三菱ならでは、と言えます。

20バルブで160馬力のカローラとVTECで170馬力のシビックが何度目かの激しい戦いを繰り広げる中、MIVECで175馬力を叩き出しクラス最強の座を奪取しています。それだけでも充分スゴイのに、可変排気量を加えたMIVEC-MDまで搭載。もっともこちらはMTのみの受注生産ですから、スペック訴求が主目的だったのでしょう。

元々MDは、ミラージュIIとランサーフィオーレで初搭載された機構ですから、新エンジンの開発に際して、もう一手加えたくなる気持ちは理解するのですけれど。V6といい、技術屋さんがいい意味で先走っていた、そんな感があります。

MOMOとRECAROが付くサイボーグRは、ランサーには設定の無いミラージュのみの仕様となるようで、そのお値段はロイヤルを上回る199.7万円。MDサイボーグはMD無より3万円高の179.7万円でした。ロイヤルとサイボーグR、目指すところは全く違うと言えども、一番高いの持って来いという注文だと、どちらを選ぶべきか悩ましい選択かもしれませんね。カルト加減も甲乙つけがたく。





メカニズムや安全装備の紹介です。

マルチリンクが何やら素晴らしいサスと思われた時代という事で、リヤのみですが採用されています。今となっては贅沢な機構ですね。

ATも油圧制御が殆どだった時代に、電子制御式を採用。同じく商品力のある言葉だったファジー制御も1500とV6に取り入れられています。


安全装備はカタログの片隅だった時代から始まり、この時期には欠かすことのできない装備にまで昇格しています。ABS・エアバッグ・ドアビーム等、当時求められた装備が何かご理解いただけるかと思います。


エンジンはこれまで紹介したものの他にも、1500キャブ、1500リーンバーン、1300キャブ、2000ディーゼルターボと本当に多彩でした。ライバル車が採用した新技術は漏らさず追随する的な印象もあって。ランサーにはあったツインカムターボは、結局こちらには搭載されることはありませんでした。





バリエーションの一覧とボディカラー、シートの紹介頁です。

ビジネスユースを想定した廉価グレードとしてVIEもありました。不思議とランサーの廉価グレードは記憶に残っていても、こちらの廉価グレードは残っていなくて。カープラザという後発の扱い店の関係か、室内空間あたりに理由を求めるのですけれども。


ボディカラーはホワイト、ブラック、シルバーの定番以外にも中間色に優しい印象を受けるカラーが揃っています。セダンというボディ形状ながら女性に好まれそうな領域なのかなと想像。4ドアハードトップなら、意外と健闘したのかもしれませんね。


インテリアカラーは既に統合が進んでいて、グレーとブラックがグレードにより使い分けられています。





メーカーオプションとディーラーオプションの紹介頁です。

メーカーオプションは上級グレードに装備を近づけるための設定、ディーラーオプションはやや指向をかえるためというのが、大括りでの分けでしょうか。

標準やMOPとは異なる形状のリヤスポイラーの設定があるのが興味深くです。レスオプションが選べないと仮定すると、標準装備の場合は納車前に外して別部品に付け替えるになりますよね、これ。。。





最後に主要装備と主要諸元をやや大き目のサイズで貼っておきます。
微妙な違いを読み取っていただければ、幸いです。



といったところで、いかがだったでしょうか。
記憶の片隅に押しやられつつ車種という事で、今回取り上げるにあたり、改めて読み返したところ、再認識させられることが多々ありました。

一つ一つの要素を、当時の定番車種であるカローラやサニーと比較した時、ミラージュが見劣りする部分て、ほぼ見当たらないんですよね。三菱がライバル車に負けないよう、相当に仕様を精査していたことが伝わっても来ました。

それで、当時売れたのかというと、決してそうとは言えない存在。それがこのミラージュ4ドアだと思います。本文でも書いたとおり、仕様によってはもはやカルトな域だと思うのです。


売れなかった理由を考える時に、思いつくのは、生い立ちとここまでの経緯なのかな、なんですよね。ミラージュは元々ハッチバックが先行していて、セダンは初代の途中から追加されたボディ形状。

ランサーはミラージュよりも前に登場していたものの、販売の都合等で途中からミラージュに合流していて。

この代の一つ前で、ようやくミラージュが3ドアと4ドア、ランサーが5ドアと整理されたものの、この代ではミラージュとランサーに別ボディの4ドアを備えるという複雑さに回帰。先代ミラージュの4ドアは、ミラージュよりもランサーの方が近いともなれば買い手が混乱しても仕方なく。

これまでも何回か書いたとおり、イメージが一貫しないクルマというのは、一時の人気を集めはしても、中々定番とはならないだろうなとは。


もう一つは、この時期の三菱の特徴でもあるのですが、何でもかんでも一つの車種に盛り込み過ぎて、車名から連想させるものが確立しなかったのも、きっと原因。ファミリーユース主体はいいとして、ラグジュアリーもスポーティもと手を拡げれば、買う方は何を選べばいいのか混乱するのも間違いなく。

その点、初代由来のラリーイメージとギャランVR4のハイメカニズムを融合させたランサーは上手くやれたものの、確たるイメージを持たなかったミラージュ4ドアは結局その影に隠れる形となってしまいました。

元は同じクルマですからね。コロナクーペとカリーナED、ギャランとエテルナ、ディアマンテとシグマ等、同じような事例は他にもあるのですが、クルマというのは少しの違いが大きな差となって表れる恐さを持つ商品だとつくづく思います。


この世代のミラージュで真っ先に思い出すのは、私も含め恐らくこの2台だと推測するのです。



ミラージュ3ドアFとミラージュアスティ。
クルマにおける価格破壊の先駆け的存在であり、サニールキノMM、ファミリアES、50カローラII3兄弟等、ミラージュに明らかに追随したクルマ達を生むきっかけともなりました。

時代が不景気だったということも大きいですが、お買得は大きな武器となる、そんな実例という事で。


同時期のエテルナ同様、兄弟車との並立で成功を収められなかったミラージュ4ドアは次世代でランサーとのバッジエンジニアリングとなります。クルマの造りとしても、進化は見られるものの、それ以上に合理化が進んだ印象が強くなります。

間違いなく一番三菱がやりたいことを自由にやれた時代。そんな背景を感じながら、このミラージュに注目してみる。それは、カルトとして楽しむ以外にも意味あることだと思うのです。
ブログ一覧 | カタログ話(雑談編) | クルマ
Posted at 2020/04/18 22:14:36

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この記事へのコメント

2020年4月18日 23:13
こんばんは。
この代のミラージュは、何故かお買い得車を連発していたような印象が残っています。一部の方には、1600ccDOHCエンジンや、同MIVECエンジンを搭載した車、およびその競技仕様車が人気があったものでした。何とも贅沢なラインナップと思いましたが、景気が急降下していた時期でしたから、メーカーがお気の毒に感じました。

 ちなみにこのひとつ前のザイビクスですが、花屋やアパレル業者など向けに、ちょっとおしゃれな商用バンとしての使用方法を意図していたような新聞広告を見たような記憶が残っています。また、横浜三菱自動車販売オリジナルに、ザイビクスにサイボーグのターボエンジンを搭載した、競技向け限定車があったそうですよ。
コメントへの返答
2020年4月19日 9:29
おはようございます
2代目末期のマリオン以降、3ドアのお買得車が定番でした。この代ではさらにアスティが追加と。他方ラリーやジムカーナに強い一面も持ち合わせていました。
バリエーションを広く揃えてユーザーの要望に応えるを各メーカーが展開していましたが、三菱が一番手広かったように思います。

書かれているザイビクスの広告展開は、S-Cargoと重なるものがありますね。ミラージュバンも継続していましたから、バンとしての訴求も難しかったろうなとは。ザイビクスの競技向けは初聞です。後期にはサイボーグRSが追加されていますから、その前身にあたるのかなと想像しますが。
2020年4月18日 23:37
現役当時は興味の対象で無かった車種ですが、豊富な画像資料と解説が有り難いですね。
「そうだったそうだった」と懐しく思い出しています。
当時、デボネア〜マイクロバスまで三菱での最上級グレードの定番「ロイヤル」がミラージュでもあったんですね。
セダン系では最後のロイヤルだったのでは無いでしょうか?

最後の考察でのグレード(車種)展開のご意見に改めて納得です。
トヨタさえ販売チャンネルの一本化をはかる昨今ですが、当時ミラージュ自身が三菱のサブチャンネルたるカープラザ店のメインモデルだった事が、幅広いラインナップながらトヨタ日産、更にはランサーに比しても「コレ」と言った車種内でのメインモデルに欠けさせていたんですよね。
元々三菱自体がそうで、デリカの商用車等もライトエース〜ハイエースクラスまで幅広く対応させるも、いざ好みの車種を絞り込むとなるとエンジン/ボディ/仕様での組み合わせは極端に少なくなっていました。
メイン車種でそうですからギャランΣの頃など、兄弟の兄弟のエテルナΛなどは徹底的にグレードの絞込みが行われていました。

それも今は昔。
相次ぐ車種の削減で登録車最量販がデリカとなって久しく、メーカはともかくディーラは経営していけるのだろうか?と心配になります。
コメントへの返答
2020年4月19日 9:53
車種も各々の変更も多かった時代にあっては、動向は把握するものの興味までは…、な感じかと思います。
埃をかぶりつつあった記憶の片隅から引っ張り出して懐かしむ、ですよね。
「ロイヤル」は登場の仕方も興味深くて、前年秋に発表だけされていたV6が発売となる同月に後追いで発表されています。先ず間違いなく急遽の追加ですし、ご指摘のとおり最後のロイヤルでもありますね。

グレード(車種)展開の部分へのご賛同をありがとうございます。
トヨタ・日産と比べると車種数は少ないのですが、その分何でもかんでも1車種内に詰め込むのがこの頃の三菱の特徴となっていて。
せめてメイングレードがあれば、そんな展開もありなのですが、コアがないとイメージが分散してしまうとなりますね。ましてや、イヤーモデルでグレード名称や装備の設定を細かく変えてもいて。マツダ5チャンネル時代とは手法こそ異なりますが、判り辛いは通ずるものがあったように思うのです。
兄弟車でのグレードの絞込みもありましたね。売れ筋に絞るも理解するのですが、それなら両チャンネルでメイン車種を扱えた方が売り手・買い手の両方に親切ですよね。

現況からして三菱ディーラーを危惧されるのも理解するところです。リコール騒動の時にだいぶ減り、今でも統合による合理化が進行しているようですね。
2020年4月19日 1:49
開発はバブル期、
されど出す時期にバブル崩壊・・・
という難しい時代のクルマでしたね。

失念、というか今回初めて
知ったような気がするのですが、
MDエンジンのサイボーグなんて
あったんですね( ゚д゚)
MDエンジンって、
燃費訴求グレード用のイメージしか
なかったんですが、
「MIVEC-MD」だとまた違うのかな。

とはいえ、てんこ盛り感と
ツッコミどころ満載な感じは
あの頃の三菱車の面目躍如!
と持ち上げたくもなりますね(^o^)
コメントへの返答
2020年4月19日 10:05
1990~91年に登場したクルマは例外なく突き付けられた課題ですね。コストダウンの手法を学習する場と化していた感があります。

4ドアのみMIVEC-MDを受注生産で設定したようですね。初代のMDは1400の最廉価グレードのみの設定でしたから、私も同じイメージで再登場には驚かされたものです。新車時もレポートを見た記憶が残っていないくらいでして。

ないものはないというか、技術の百貨店みたいな感じですよね。実はクルマとしては何もないベースグレードが一番良く出来ているというのもツッコミどころでした。
2020年4月19日 8:32
おはようございます。
このミラージュセダン。ミニセフィーロのようなウィンドウ周りの弧を描くデザインが気に入り、セフィーロに手が出ない代わりに欲しかったですね(笑)実際購入しませんでしたが。
1600ccのV6は驚きましたが、同時期のギャランやクロノスなど1800ccでもV6。それ以前にダイハツのモーターショーコンセプトカーで1000ccでV6も驚きました。小排気量、多気筒エンジンから、ダウンサイジングの大排気量、小気筒エンジンにシフト。時代は変わるものですね。
コメントへの返答
2020年4月19日 10:16
おはようございます
SIGMA、SAVA、ミラージュと同じウィンドウデザインで押したかったのでしょうね。流麗で購買欲を刺激されるデザインでもあります。
V6は2000cc以上の認識でしたから、プレッソの1800ccには驚きましたし、この1600ccは衝撃でもありました。ダイハツ、初代シャレードで1000ccは3気筒が最適と宣伝していたのに、V6を出していたのですね(笑)
時代の要求が何を求めるかで最適解は変わるという事なのでしょう。効率か感性か。効率が重視される今だからこそ見直したい感もありますね。
2020年4月19日 9:40
おはようございます。

今や三菱の国内の登録車は風前の灯火といえるところですが、この頃はこんなに元気だったんですよね。

示されているように、もともとのミラージュ3ドアのイメージが強く、この代でもまず頭に浮かぶのは、3ドアハッチバック。私のイメージでは、スターレットよりは上だけど、カローラよりは下の、タコⅡ3兄弟と同じクラスのイメージがあります。
もっとも、L40系のタコの4ドアセダンも5Eを積んだ1500は結構いい値がしていて、平成4年にトラッドサニーからB13サニーに代替した祖父が、サニーが大きくなったのでコルサの4ドアも検討したが、(値引きも良く出た)サニーより小さいのに高かった。と言っていたのを覚えています。

なかなか一度持ったイメージは変わらないので、カローラのSE系と遜色ない装備の4ドアが同じ値段、もしくはちょっとお得でも、厳しかったんじゃないでしょうか。
3ドアとの継続性を持たせたリヤ周りも、E100カローラやB13サニーと比べるとシンプルで、ある意味時代を先取りしていますが、当時のクラス感という面では厳しかったと思われます。

この型のミラージュは、2000年前後の大学生時代、3ドアに乗っているのが周りに何人かいました。当時まだ珍しかったキーレスが着いていて、さすが三菱は電装系が進んでいるな。と感心する一方、量販グレードのエンジンはキャブ仕様で、冬場はかかりにくいうえに、上が伸びず(若かったですね)、同じ平成6年式の自分のスターレットの方が上かなと思ったものです。

この頃は、大衆クラスのキャブから電子制御燃料噴射への移行期で、マーチがフルチェンジで1000も含めた全車DOHC、EGI、ATも全車4速にジャンプアップして、スターレットもエンジンは全車EFIに切り替えたものの、ATは一部3速のまま(ロックアップは追加)でした。

その点、ミラージュの1300はSOHCキャブのままですが、それでも1300なので、1000のマーチよりは走った覚えがあります。マーチは1300は結構高くて値段的には1000と競合でしたから、クラスは上なのに値段は同等でお得・・・つまり4ドアとは逆の関係だったんですよね。

三菱も当時はギャラン店とカープラザ店の2系列だったんで、ランサーに加えて、ミラージュの4ドアも必要だったんでしょうし、当時はこのクラスの4ドアセダンが多く出ていて、サニーとパルサー、シビックとドマーニのように同門に複数が存在する例はありました。

それでも、台数が多く期待できない中で、リヤパーセルの色分けといった差別化に留まらず、ここまで作り分けていたのは贅沢なことで、三菱が元気だったころをしみじみと思い出しました。
コメントへの返答
2020年4月19日 11:59
おはようございます

近年は激動の波に流され続けているといった状況の三菱ですが、だからこそ往時を振り返って見るのも良いかと思いまして。

書かれている、スターレットより上でカローラよりは下のセグメント、その中でも1300・3ドアのプライスリーダーはミラージュでした。そこにタコII3兄弟が挑んだ構図ですね。シビック 23L-EXTRA、ファミリア クレールGを含めてもいいかもですが。
#L40は、カローラとの関係もあり価格勝負は1300で、1500は装備勝負でした。両者で内装等も結構変えられていて。B13も当初は高級で売ったのですが、末期はお買得を前面に出した売り方をされていましたね。

2ドア・3ドアでお安いイメージが構築されていましたから、確たるキャラクターを持たない4ドアでは、詳しく調べでもしないとライバル車比較でのお買得は中々伝わらなかっただろうなとは。急遽もう一回取り上げようと思い立ったのですが、4ドアの変更直前装備厳選versionには、お買得の真髄があったりもします。

三菱は、お安い赤外線式ではなく電波式のキーレスを早くから標準化していますね。もっとも価格厳選の中では、センターロック共々外されがちな装備でもあったようです。
この代も、登場当初は、中核となるVIEサルーンもキャブ仕様で、上級となるVIEリミテッドのみECIマルチでした。年次変更でVIEサルーンもECIマルチとなる一方、価格訴求グレードではキャブ仕様が最後まで残されていたりもします。コストダウンが進んだと言っても、キャブよりお高いのは間違いなかったようで。

ミッションも、4MT・5MT・3AT・4ATの中からどれを選ぶか、各社独自の判断がありました。燃費面から多段の要望があった一方で、街乗りが主だから多段は不要という声も大きくて、判断に悩んでいたことが当時のインタビュー記事から垣間見えたりもします。

本文に書いたとおり、元々ミラージュとランサー(フィオーレ)は、バッジエンジニアリングの関係から始まり、この代で唯一独自のボディを得たものの、結局バッジエンジニアリングで終期を迎えています。
4ドアセダンが売れていたからこそとは思いますが、多種少量生産を厭わなかった時代背景の方が大きい気はします。

今では望めぬ充実ぶりは、この時代を振り返って各社に感じる感想ですが、三菱はより一層の感がありますね。
2020年4月19日 10:28
4WD ターボディーゼルのVIEサルーン 4AT フルオプションなんて生産実績があるのでしょうか…

実家で乗っていた120と130のクラウンワゴンも他に生産実績があるかどうか怪しい仕様でした
(ターボDのスーパーサルーンエクストラ ツートンカラー 寒冷地を含むフルオプション)

往時のカタログを見る楽しみの一つに、多彩なグレードと多彩なオプションがあるように思います。
コメントへの返答
2020年4月19日 12:08
4WD ターボディーゼルのVIEサルーン フルオプションまでなら、5MTとの組合せで寒冷地で望まれる仕様かもしれませんが、4ATとなると怪しくなりますね。一番高いのとも異なりますし。

確かに多彩なグレードとオプションは、往時のカタログの楽しみの一つだと思います。在庫にはなり得ない希少仕様が作れたりもしますし。

生産実績が怪しい仕様で購入すると、量産車ながらオーダーメイド感覚が味わえ、愛着が一際だったりします。もっとも注文を受ける方は万が一のキャンセルに戦々恐々というのは、直接伺った話です。
2020年4月19日 23:41
この世代のミラージュはデザインが好きでした。今回久しぶりにこの車を振り返りましたが恐ろしいほど「何でもあり」なんですね。V6、マイベックMD、リーンバーンまで備わるエンジンラインナップはいまどき正気の沙汰とは思えません。上級グレードなんてあまり見かけずお買い得なハッチバックをよく見かけました。仕様ではある意味でカローラやサニーを凌駕していながら市場からは評価が得られなくなってしまうイメージの変わり方はあの後も続きましたね。急にディンゴになったり、ランサーがギャランになったり。

00年代、私は帝国重工(仮名)にインターンシップ生として実習に行ったことがあります。独身寮に住ませて貰い霧が峰じゃない方のエアコンを使い放題に使わせてくれました。この寮の駐車場はグループ企業の車ばかりでした。その会社の車を買うことがルールでしたから皆が必ず同じメーカーになります。こうなると他社が買えないのでせめて他社に勝る内容が良いとか、同じ車種で被るので特殊な仕様を選んで個性を発揮しようとする方が一定数居たであろう事が推測されます。(20バルブエンジン搭載の軽セダンがたくさん居ました)寮のポストには社員狙いの販社からのチラシが投函されておりました。(持ち帰り、先日マニアの方に譲りました)

作るほうもそういった内部?需要が必ずあるのでいける!と企画に盛り込んでしまう面もあったのかもしれませんね。今は帝国重工はメーカー縛りは無くなったそうです。
コメントへの返答
2020年4月20日 21:49
新車当時はパッケージングでランサーと思っていましたが、改めて見るとミラージュのプロポーションもいいですね。
ライバル車が持つ機構はうちにもありまっせ、で手を広げたのかななんて推測させます(笑)
お買得ではライバル車以上でしたが、それ以外の部分の評価が得られなかったような。三菱は諦めが早くて、不振の分析や食い下がりをせずに次の一手を繰り返してきたように思います。イメージが定着しなかった理由でもありますね。

霧ヶ峰じゃない方のエアコンは数年前までうちのメイン機でした。電気屋さんで、珍しいかもしれませんけれどと言いつつお勧めされたもので、結構長寿でしたね。
グループ企業ばかりというのは、当たり前のものとして受け取る話でした。飲み会のビールは必ずキ○ンの大合唱とかで。
確かに、隣と同じに安心する方がいる一方で、隣と同じものでは飽き足らない方もいますね。それにしても、V6MTやMIVEC-MD等、あえての受注で求める方が採算に合うだけの数いるとも思えないのが、仕様設定の不可思議ではあります。

恐らくいいものを作れば売れる筈という計算はあったのでしょう。それでも販売より技術の方が力関係が強かったことを想像させますね。今はメーカーで縛れる時代でもないのでしょうね。本来の自然の姿ではあるのですが、一社だけが整然と並ぶ光景はそれはそれで壮観だったのだろうなと思ったりもします。
2020年4月20日 19:57
過去にセダン3年式4ドアVIEサルーン、後期3ドアスーパーF.AT、現在は6年式3ドアスーパーF.MTに乗っています。自分の周りではランサー、リベロ含めてほとんどと見なくなりました。
我が家のも元気ではありますが、オイル食うようになってきたのでそろそろかと思いますが今しばらく活躍してほしいなと思っています。
3ドア4ドアいずれもカタログは所持、見比べながらフムフムとこの記事を拝読させて頂きました。世間から忘れさられたクルマにスポットを当てて頂きうれしく思います。
頑張って維持します!
コメントへの返答
2020年4月20日 22:00
この型のミラージュを3台乗り継がれたのですね。ミラージュ4ドアよりランサーは見かける機会が多く、リベロはさらに多かったように記憶しています。この年代はスクラップインセンティブでも淘汰されていますからね。
三菱のエンジンは、オイルは食えども長寿の印象があったりです。
振り返ることで再発見や新たな気付きがあると信じています。その際、過去も含むオーナーの方に共感してもらえるも目標としているところです。それだけにお言葉を大変ありがたく感じます。

プロフィール

「帰還後の近況 http://cvw.jp/b/1984303/48316556/
何シテル?   03/16 21:58
3台計で20年以上の長きに渡って乗り続けたX80系からW204への代替がみんカラを始める動機となりました。 最初はW204関連を主とするはずだったのですが...
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