コロナ禍で僕も自宅での時間が増えました。
今月後半には仕事再開できそうですが、以前と同じように仕事できるようになるにはもっと時間がかかりそうです・・・
上司にDVDを借りて観たのですが・・・
「Hidden Figures」
(2016年にアメリカで公開、日本での公開は2017年)
どうやら、日本でのタイトルは「ドリーム」というらしい(-_-;)
Hidden Figures には、知られざる人たちという意味があるらしく、1960年代にアメリカの宇宙計画に携わった実在の3人の黒人女性たちの活躍を元にしたお話。
あらすじ
1961年、アメリカ。黒人女性のキャサリンは、同僚のドロシー、メアリーとともにNASAのラングレー研究所で計算手として働いていた。
ソ連の人工衛星スプートニク打ち上げ成功を受け有人宇宙飛行計画のプレッシャーが高まる中、スペース・タスク・グループ(STG)での作業を命じられる。その部署ではグループ初の黒人でしかも女性スタッフとなったのだが、人種差別的環境に苦しめられる事となる。
チーフであるポールは露骨に嫌な顔をし、キャサリンには部分的に黒く塗った書類を渡しこれを検算しろと言う始末。
またドロシーはスーパーバイザーから管理職として自身の昇進を願い出ていたが、黒人は前例がないという理由で断られてしまう。
そしてメアリーは宇宙カプセルの耐熱壁に欠陥がある事に気づいていたが、黒人で女性だとできない、という理由でエンジニアへの転身を諦めかけていた。エンジニアになるには学位が必要だったが、それには白人専用の高校へ通う必要があったからだ。
やがてマーキュリー計画(有人宇宙飛行計画)の7人の宇宙飛行士たちがラングレーにやってくる。しかし宇宙飛行士のジョン・グレンは白人でありながら彼女たちに友好的に接するのであった。
キャサリンは黒塗りの資料でも正確な回答を導き出し、やがて上司のハリソンも彼女を認めるようになる。メアリーは裁判所に訴えを起こし、通学の権利を勝ち取る。ドロシーは最新型コンピューターIBM7090の導入をきっかけに計算手たちが解雇される事を見越してコンピューター用語を学び、黒人計算手たちに教える。
そんな中ソ連がついに1961年4月、ユーリ・ガガーリンの搭乗するボストーク1号が初の有人宇宙飛行に成功、一時はマーキュリー計画の続行も危ぶまれたがアメリカのケネディ大統領は月面着陸を目指すと表明、STGの仕事も多忙を極めていく。
そんなある日、仕事中に度々席を外すことを上司ハリソンに咎められたキャサリンは有色人種専用トイレまで800mあるのに自転車を使わせてもらえない事、職場の服装規定である真珠のネックレスを買えるような給料をもらえない事、コーヒーポットさえ白人と黒人で使用を差別されている事を大声で訴える。
これを受けたハリソンはコーヒーポットの区別をなくし人種分けされていたトイレの看板を叩き落し、NASAから人種差別を撤廃していくのだった。
キャサリンはやがて重要な会議にも出席できるようになり、席上で見事な落下位置計算をやってのけ、同席していたグレン宇宙飛行士たちの信頼を勝ち取る。
また、前夫と死別したキャサリンだったが、州兵のジムと結婚し、ハリソンから真珠のネックレスを贈られる。
一方、ドロシーはコンピューター技術者として引き抜かれるが、他の女性計算手たちも一緒に働けるようにNASAを認めさせる。またメアリーの通学に反対していた夫もやがて彼女を応援するようになる。
1962年2月20日、ついにアメリカが初の有人宇宙飛行に挑戦する日がやってきた。しかしIBMのコンピューターの不調に不安を覚えたグレン飛行士はロケットの傍らから電話でキャサリンに検算をしてくれるよう要求する。
検算の結果を伝え聞いたグレンはマーキュリー・アトラス6号に乗り込み、結果、無事地球へ帰還する。落下位置もキャサリンの計算通りだった・・・
ここから僕の感想です。
観る前に人種差別問題がテーマになっていると聞かされていたので、最後まで観れるかなあなんて思っていて、いや、決して人種差別問題を軽視しているわけではないんですけど、正直自分の身の周りに白人の方も黒人の方もいないし、皮膚の色で言えば日本人だって有色人種なんでしょうけど、普通に日本で暮らしているだけなら当たり前ですけど周囲はほとんど日本人なので差別された経験が皆無、つまり皮膚の色による社会的差別が体験としてないのでどこか他人事というか、実感がわかないんじゃないかなあと正直思っていたわけです・・・
しかしながら結果的に、この映画めちゃくちゃ感動しました 泣
彼女たちが例えば差別に対してデモや暴動を起こすとか、そういうのではなく己の実力によって周りを認めさせていく・・・まあ、これはもともと天才的な数学能力を持つ彼女たちだからこそとも言えますが(;^_^A
3人は実在の人物ですが特にキャサリンは18歳ですでに大学を首席で卒業、小さい頃から天才だと周囲が認めていた人物。
DVDを貸してくれた上司も言っていましたが昔のアメリカ在住の黒人の方々はウェイトレスや屋敷に仕えるメイドなど限られた職業にしか就けず、当然収入格差もあっただろうに大学まで行かせてもらえたキャサリンは家庭的環境にも恵まれていた方だったのではないかなんて思ったり。
でもそれでも職場の差別的環境に屈せず頑張り続けた彼女たちは本当にすごすぎる・・・
観ていて感動したのは、キャサリンが会議の席で着地点計算を黒板を使ってその場で計算して宇宙飛行士たちを認めさせたシーン、および最後のグレンが検算を要求してほとんどコンピューターに計算が移行しつつある時代にキャサリンが手作業で大気圏に再突入するタイミングや着地点を計算して伝えたシーン。
アメリカにとって初の有人宇宙飛行という偉業を成功させるのに人種の区別も何も関係ない、それが証明された感じがしました。
3人の中でもキャサリンがメインでこの映画は描かれているのですが、実在のキャサリン(1918年8月生まれ)はこの後アポロ計画にも尽力し、なんと最近(2020年2月)に101歳で没、つまりこの映画を観たわけで、自分たちを演じてくれた女優さんたちに本当によく演じてくれたと言っていたそうです・・・
原題の「Hidden Figures」は冒頭でも言いましたが知られざる人々、つまり縁の下の力持ち的な意味らしく、NHKのプロジェクトX的な感動にさらに人種差別問題も要素として加わってこんな素晴らしい映画になったのかなあなんて。
ネットでも批判されたようですが邦題の「ドリーム」は最初に「わたしたちのアポロ計画」というサブタイトルがついていて、アポロ計画じゃなくてマーキュリー計画だろとなって、「ドリーム」だけになったみたいです(;^_^A
個人的意見を言わせてもらえば(というかそもそもここに書いてること全部個人的意見ですが)、ドリームなんて何にでも付けられるタイトルじゃなくて別のにしてほしかったなあなんて思いました(;^_^A
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Posted at
2020/05/12 17:41:02