と言っても、ネコの固形フード(通称カリカリ)をお腹いっぱい食べる、なんて事ではなく(笑)。
あ、いや、ネコを飼っていた時代に食べてみた事はありますが。(←あるのか
それにしても、アレを「カリカリ」と呼び始めた方のセンスは見事ですね。もうそれ以外の呼び方が考えられないほどです、ええ。
・・・。
って、カリカリの話題を引っ張ってどうするノダ(^^;。
さて、ここから本題。
ネコにとっての「カリカリ」が固形フードであるように、工具好きにとっての「カリカリ」と言えばラチェット(たぶん)。
という事で今日は、仕事で日々活躍しているラチェットの分解整備を行なってみました。

これはファコムのJ161というモデルですが、買ってからかれこれ10年以上になるでしょうか。
初めて手にした時は、それまで使っていたホームセンターの激安セットの「ガチガチッ」という空転音に比べ、72枚ギアの「チチチチッ」という繊細さすら感じるような感触に驚きを覚えたものでした。
ラチェットのグリップも、磨き、ローレット、樹脂などがあり、皆さんもお好みのタイプがあるかもしれませんが、自分としては比較的樹脂グリップが好みですね。
握った時の感触もあるのですが、特に仕事で使う場合、樹脂グリップだと万一板金などに当たっても衝撃が柔らかいので、傷がつかずに済んだ・・なんていう事も。(当てないのが一番ですが(^^;)
分解のほうは至って簡単で、固定されているのは中央のネジ(T20のトルクス)のみ。

もし作業する場合は中にスプリングがありますので、バラす時は念のため慎重に。
バラバラにするとこんな感じで、部品点数も少なくシンプルですね。

各部品は補修品があるそうで、以前に回転切り替えのプレート(右上の部品)のツメが折れてしまった事がありましたが、その時は部品を入手して交換しました。
今回は不具合はありませんので、古いグリスを清掃し、新たにグリスを塗布して組み立てます。

グリスは前回使ってみて問題を感じなかった、自転車用の「デュラエースグリス」を使用しました。
と言ってもこのグリスにこだわりがある訳ではなく、たまたま手持ちの中で粘り気があって使いやすそうだったから、という理由です(笑)。(←適当
最後にネジを締めますが、実はこのネジ、各部の当たり具合の調節も兼ねているため、締め込み過ぎるとラチェットが動かなくなるのですよね。
そのため、締め込み過ぎずかつガタが出ないオイシイ所・・つまり中途半端な締め具合と言いますか、まぁようするに好みの所で止めれば良いのですが、そのため元々ネジには「ネジロック剤」が塗布してあります。
元々のネジロックがある程度抵抗になりますので、塗らなくてもスルッと抜けてしまう事はなさそうですが、一応ネジロック剤を塗布します。

自分が持っているのは「ロックタイト 248」というスティックタイプで、固形ワックスのようにネジに塗り伸ばして使う感じですね。
と言う事で、ちょっとだけネジロック剤の話しを。
ネジロック剤にも種類がありまして、写真の物は「嫌気性」と呼ばれ、空気と遮断されるまで硬化しません。
そのためボルトなどに塗っただけでは硬化せず、締め付けして空気と遮断される事で硬化が始まりますので、何本かまとめて塗っておいて後で締め付け・・なんていう事も可能です。
それとは逆に、接着剤のように容器から出した瞬間から硬化が始まるタイプもありまして、そのため塗り置きは出来ませんが、写真のようにネジと部品の表面に塗るという使い方に向いています。

スリーボンドの「TB1401」などがこのタイプなのですが、見えるように塗布出来るため、製品組み立てにおいてはマーキングを兼て使う・・なんていうケースもありました。
また、ネジロック剤の成分によっては樹脂などに攻撃性があるそうで、自分なんかはついケミカルの注意書などを「まぁ大丈夫でしょ」なんて無視しがちですが(^^;、良い子の皆さんはちゃんとメーカーさんのいう事を聞きましょうネ。
さすがにネジ一本だけとあれば、いかな自分でもネジが余らずに終了(笑)。
写真は一部、過大表現を含んでおります(笑)
作業前も特に渋さを感じるような事はありませんでしたが、新しいグリスの効果はやはりあるらしく、少し空転が滑らかになったようです。^^
さて、あとはもちろん、心ゆくまでカリカリを堪能しますニャ。
Posted at 2013/02/09 22:07:40 | |
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