「ブオォォォン・・」
「ウォン、ウォン」
「ズザザザザッ」
チッ、滑らせ過ぎたかっ!。
「キキッ」
フゥ・・。
免許とってかれこれ20数年になろうってのに、俺もまだまだ青い、な。
・・・。
ん?。
や、奴は!。
フフン、ここであったが百年目。
今日がお前の、峠最速のカンバンを降ろす時だぜ。
「キュルキュルキュル!」
「フフフッ、若造、貴様ごときがこの俺について来られるのか?」

「チッ、加速は向こうに分があるか。今風にいやあAWDの恩恵ってヤツか」
「お前に冬道のコーナーワークってヤツを教えてやるよ。はたして理解できるかな」

「なるほど凍結しているかもしれないアスファルトより、グリップ感がほぼ一定の圧雪を選ぶ・・か」
「こちとら夏場もダートで鍛えてんだ。タイヤと路面のグリップに助けられているお前とは違うのさ!」

「フェイントモーションから一気に向きを変えやがった!」
「お遊びはここまでだ、チギらせてもらうぜ」

「クッ、さすがだ・・」
「っていうか、なんで追いかけてくるなっしー!」

「いやいや、そっちが横に逃げればいいなっしー!」
「カモシカじゃあるまいし、こんな絶壁登れないなっしー!」
「シカだけに登れなくてもシカたがない、なんちて、なんちて(寒)」
「・・・」
「チェッ、人間相手なら爆笑なのに」
「ということは、ニンゲンは笑いのレベルが低いのか?」
「うるさい!」
「走りもダメ、笑いもダメとか」
「べ、べつに、くやシカないぞ(寒)」
(付き合いきれん)ピョン、ピョン・・
「フフッ、笑いをこらえきれず走り去ったらしいな」
” 冬山で 妄想にひたる オヤヂかな ”
(この物語はフィクションであり、実在の人物、動物とは関係ありません)
Posted at 2016/01/23 22:23:38 | |
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