(今回の話しは、
こちらのブログの続きとなります)
本物語は、クランキング後の異音の真犯人を追及する、迷探偵「タクロック・ホームズ」ことワタクシの事件簿である。
師のアドバイスから、今できる己のすべてをセルモーターに込めた迷探偵。
「これですべてが終わる」
そう、きっとそうに違いない。
だがしかし・・。
これしかないと踏んだはずなのに、本当にこれで正しいのだろうか。
ここまでの紆余曲折が生み出す、迷いの心。
キーを捻ろうとする手にためらいが訪れる・・。
(そうだ、これでダメならいっそカプチーノに乗り替・・)
・・・。
ブルブル、お、俺は一体なにを考えていたのだ、いかんいかん。
そうだ、何を迷っているのだ。
この一ひねりですべてを終わらせよう。
そう、結果は一瞬。
「さぁ、いくぞ!」
「キュキュキュ、ガキッ!、ブロロロ・・」
「な、なん・・だと・・」
「残念だったな、マヌケ面の迷探偵さん」
「なぜだ、そんなはずは・・」
「アンタに足りなかったのは技術じゃあない」
「だとしたら、なんだ?」
「覚悟だ」
「覚悟?」
「アンタはこう考えた。これでダメなら師匠に頼もう、と」
「そ、それは・・」
「それが追及の手を止めてしまったのさ」
「グッ・・」
「加えていえば、何か雑念があったんじゃあないかね?」
「そうだな、完全に俺の負けだ・・」
「ほう、意外とアッサリ認めるんだな」
「結果はともかく、とりあえずやり切ったんだ。気分はそれほど悪くない」
「そうか」
「これほど車と真剣に向き合ったのは初めてだった気がするし、その点では感謝すらしているよ」
「これで終わりにするかね?」
「どうやら今の俺では太刀打ちできる相手ではなさそうだ。ゆっくり考えるとするよ」
「フッ、いつでもかかって来たまえ」
「一つだけ教えてくれ」
「なにか?」
「オマエは単独で動いているのか?。それとも・・」
「それを答えるとでも?」
「そうだな、いや済まない」
「まあいい。私はユk・・もといビューティー・ホワイト様からの命で動いている」
「ビューティー・ホワイトとか、なんか言わされてる感がハンパ無いが・・」
「しがない宮仕えの悲しさだ、気にするな」
「そうか。なんか展開がグダグダになってきたな、この辺にしておこうか」
「同感だ。また会おう、迷探偵さんよ」
「フフフ、これで年内の完成は無理そうね。良くやったわイオンガー」
「はい、命のままに」
「でも、ちょっと可哀想だったかしらねえ。まあでも、これも人生経験よね」
(ただのドS趣味では・・)
「え?、何か言った?」
「いえ、何でも・・」
「さあ、岩T山でウォーミングアップも済ませたし、これから本気出すわよ!」
なんか寒気がするな・・。
結局追及出来ず仕舞いだが、まぁいいさ。
ここで俺の人生が終わるわけじゃあない。
「これは新たなスタートなのだ」。
そう自分に言い聞かせる迷探偵であった。
~ Fin ~
(大人の事情で連載休止に至った漫画にありがちな急展開(笑))
Posted at 2017/11/04 10:43:42 | |
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