藤岡弘、が43年ぶりに「変身トォーッ!」 映画「仮面ライダー1号」に主演 初代世代へ「失望させてはいけない」
産経ニュース
2016.3.22
本郷猛が帰ってきた-。昭和46年放送開始の「仮面ライダー」で
主役の本郷猛役を務めた
藤岡弘、(70)が同作終了以来、
43年ぶりに仮面ライダーで主演を果たす。
26日全国公開の映画「仮面ライダー1号」。同一の役者が同じ役での主役を、これだけの期間を空けて演じるのは極めてまれで、藤岡は「私を追い続けてきた人を失望させてはいけない」と、プレッシャーを抱えながら挑んだ。(兼松康)
(略)
企画段階から携われることで「45年間の思いや、自分が世界各国で体験してきたことを映像の中に投影できる」と、主役再登板に踏み切った。1年近くかけて、東映側と映画の打ち合わせを続けてきた。その中で
軸として打ち出したのは、「命の尊さを今の子供たちに訴えかけられないか」という点だった。
「今は悲しい事件が毎日のように起きている。同時に自殺者が約3万人もいて、未来を背負う若者までが自殺しているのは由々しき問題。
命の尊さを子供の頃に考えてもらえれば、少しはお役に立てるのではないかという気持ち」
「未来を背負う子供たちに、大人として何を残し、何を委ね、何を託すのかという大変な使命と責任がある。この思いを俳優として演じるのではなく、自分の内面から出そう」
現在も続く「仮面ライダー」シリーズの主たる視聴者である子供に向けたメッセージは決まった。
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【仮面ライダー45周年(上)】
「侍の思いで演じた」 仮面ライダー1号=本郷猛役の藤岡弘、さん
産経ニュース
2016.1.7
(略)
《
今年3月26日公開の映画「仮面ライダー1号」に主演し、再び本郷猛を演じた》
仮面ライダーの原点を見直すべきだとの思いで引き受けた。武士道との共通項を見いだし、心の変身の象徴として「変身ポーズ」を演じた。
武士道とは「義を見てせざるは勇なきなり」であり、これが仮面ライダーの象徴だと思う。
命をかけて正しいことから逃げず戦い続けるヒーロー、まさに侍という思いだ。
《本郷は再登場するまでの間、どうしていたのだろうか》
ファンの夢であり、希望として「世界でショッカーと戦っていた」という風に想像されている人が多いようだ。平山亨(とおる)先生(元東映プロデューサー)が石ノ森章太郎先生(原作者)に「その後のライダーのシナリオを書くにはどうしたらいいですか」と相談した際、石ノ森先生が「ボランティア活動で世界中の子供たちを助けている藤岡さんの姿そのものだよ」と言われていたと聞き、ハッとした。自分が
国内の孤児支援施設や世界の紛争地域、難民キャンプなどに出向いて支援活動を行ってきたことが、その後の本郷の生き方とオーバーラップしてるのかなと思える。
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《仮面ライダー以外にも映画「日本沈没」(昭和48年)などで主演。米ハリウッド映画「SFソードキル」(1984年)に主演した際、
台本で誤解されていた侍の役割を監督らに粘り強く説明したことで高い評価を得て、日本人で初めてスクリーン・アクターズ・ギルド(全米映画俳優組合)のメンバーとなった。これを機に昔の武将が名前に「、」を打つことで自らの決意を示したことにちなみ、周囲に流されない思いで芸名を「藤岡弘、」とした》
最悪の状況を経験したから、
自分の中に揺るぎない一本の芯、武士道精神を持たねばならないと考え、自己修練をやり続けてきた。自立するために個人事務所を作り、自分でハリウッド映画などのオーディションを受けて道を開くしかなかった。仮面ライダーが私を育ててくれたのかもしれない。(平成27年に)芸能生活50年を迎えることができたことに感謝したい。今では若い世代に見られる立場となり、俳優としての50年の蓄積が試されている気がする。
《平成26年春公開の映画「平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊」で38年ぶりに本郷猛を演じた際は、若い平成ライダー(「仮面ライダークウガ」以降のシリーズに登場するライダーの通称)に戦いを挑み、仮面ライダーとして生きる覚悟を問いかけた》
私たちの時代はCG(コンピューター・グラフィックス)もなく、
背水の陣の覚悟で撮影に臨んでいた。全てが満たされた平成の若手俳優との差を感じることもあったが、われわれ昭和の時代の生き様を知ってほしいと思うし、それを背中で見せるしかない。
人生は何が起こるか分からない。自分の最大能力を総動員して備えよ。私がこの歳でやってるんだから、お前たちも未来を背負って
「真剣に燃えて生きろ」と伝えたかった。
《「撮影当時の思いで、ぜひ変身ポーズを見せてほしい」と頼んでみた》
変身ポーズを依頼されることは多いが、あまり簡単にやるものではないと思う。最悪に追い込まれた状況で変身するのだという価値を大事にして、子供を失望させてはいけない。未来を作る財産である子供に大変な影響を与えると思ったら、変身にも責任を伴うと思うので、この場ではご容赦ください。
《これまでNHK大河ドラマで坂本龍馬や織田信長といった“大物”を演じてきた。大河出演7作目となる今年の「真田丸」は三谷幸喜さんが脚本を担当し、徳川家康の家臣で猛将の本多忠勝を演じている》
本多忠勝は徳を重んじ、武士道精神の鑑のようで、今の日本にいてほしい存在。知れば知るほど、武士道を探求している私自身、共感してやみません。関ヶ原の戦いでの忠勝の陣の跡や、大坂の陣の主要舞台となった茶臼山などいろいろな現地に出向いて、想像しながら見えてきたものを背負い、楽しんで演じさせてもらっている。その一方で娘を溺愛し、鬼のような武士がメロメロになる父親像を見せたい。私は演じることがうまくないので、その人物になりきってしまう。バラエティー番組だろうと真剣に取り組む。そんな「役者バカ」がいても、いいのでは。
《仮面ライダー1号=本郷猛を体現する藤岡さんから、かつて子供だった大人や現在の子供たちにメッセージを寄せてもらった》
どんなことが起ころうと、生きて生きて生き抜くという気持ちを持ち続けてほしい。それが先祖や先人たちに対する感謝の証じゃないか。
悲しい、苦しいこともあるのが人生。絶対あきらめない、強い心を持ち続け、次の世代に何を託すかを真剣に考えよう。
一番大事なことは命をつなぐこと。家族を国を愛し、どれだけ世のため人のために尽くせたのかと感動と思い出をもって生き抜き、そしてこの世を去れ。
【プロフィル】藤岡弘、(ふじおか・ひろし)
昭和21(1946)年、愛媛県出身。40年、松竹映画でデビュー。青春映画シリーズで主演後、46年開始のテレビ「仮面ライダー」で一躍ヒーローに。映画「日本沈没」やテレビ「特捜最前線」などでアクション俳優として活躍。世界各国で真剣による演武を行うなど武道家としても知られるほか、国内や世界数十カ国の紛争地域、難民キャンプで支援活動を精力的におこなってきた。
侍。 藤岡弘、様。
お慕いしております・・・
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Posted at
2016/03/23 21:10:54