朝のお楽しみ。
一日の運だめし。
それは、あの方の声を聴くことができるかどうか。
東北にお住まいの方は、目に、耳にされたことがあるのではないでしょうか。
朝、7時45分からはじまる、NHKの東北地方のニュース。
その中の、7時55分頃からの東北地方の天気予報は、6県のうち2県から、
LIVEカメラの映像にのせて、ご当地アナウンサーが30秒ほどの時間にまとめて伝えます。
月曜日から金曜日の平日。
その時間に、不定期に、あの方が登場します。
渋くて甘い情感あふれる素敵な語り口、詩のような天気予報を伝えるアナウンサー。
その方の名は、
NHK盛岡・上原康樹アナウンサー。
1954年9月28日生まれ(64歳)、肩書きはシニアアナウンサー。
何曜日に、盛岡からの天気予報があるのかもわからないし、
盛岡放送局の中で、上原アナが担当するかどうももわからない、
でも、その語りが聞こえてきたときの、あの胸の高鳴り♪
「盛岡です。」
ふいに、あの語り口で天気予報に登場してくれると、
(今日は一日、いいことありそう♪)
と、ラッキーな気分になれるんです。
どんな語り口なのか、気になるでしょ?
ちょっと聞いてみてください。
■ NHK盛岡・上原アナのお天気リレー2014年4月1日
う―――ん、イイわ~!
■ NHK盛岡・上原アナのお天気リレー 2017.11.9
秋も素敵☆
思わず手を止めて、聞き入ってしまう名調子。
岩手県では、ニュースの担当をされるときも。
■ NHK盛岡・上原アナ、伝説のVTR前フリ「ツル多ハゲます会」2017.10.12
岩手にお住まいの方は、30秒の天気予報以外にも、
上原アナのニュースを見ることができて、うらやましいです。
ラジオも担当しているんですよね。
岩手県内を車で走る時には、
CDでもMDでもなく、NHKのFMにチャンネルを合わせます。
上原さんの声が聞こえてくると、すごくうれしい!
穏やかでゆったりとして、落ち着いた低音で真心がこもっている、
そんな声帯と魅力的な人徳を持つ、たぐい稀な語り部なのだと思います。
■ NHK盛岡・上原アナの名調子集 (64本ありますww) キャブチャーがコワい(笑)
■ 上原アナウンサーのブログのご紹介
NHK盛岡放送局 アナウンサー・キャスター通信:NHKブログ
2008年12月05日 (金)
詩のような天気情報
視聴者の皆様から、時々励ましのお便りを頂戴します。
本当にありがたいことです。
この場をお借りして御礼申し上げます。
お便りの中で、良く目にするのは「天気予報」の文字です。
特に東北全域に放送される30秒のコーナー。
「東北各地の今朝の様子」が話題になります。
私の天気情報が「詩のようだ」とおっしゃるのです。
思わぬ反応に戸惑います。
そもそも、私は「ポエム」のような放送を良しとしません。
公の電波に乗せて伝える情報が「ポエム」であるということは、
私的な感覚が強過ぎるということです。
それは、どこか青臭く、独りよがりな世界に感じます。
「作り過ぎ」とか「奇をてらった」というニュアンスが漂います。
およそ大人の放送とは言い難いものです。
私は、マイクに向かう時、心がけていることがあります。
「誰にもわかる言葉を使うこと」
「短く、リズム感のある文章」
「ひと言で全体を捉える表現」
以上のポイントを踏まえた上で、放送原稿を書き、
視聴者の皆様の気持ちに届くアナウンスをする。
ただ、それだけなのです。
わずか30秒のコーナーであれば、
だらだらと言葉をつなぐわけにはいきません。
あれも、これもと情報を詰め込んでも、
落ち着かない放送になります。
ゆったり、けれど、しっかり「岩手の今」
「今朝の空」「今の空気」が伝われば良いと願っています。
例えば、今年4月21日の放送は、こんな出だしでした。
画面には、桜の名所「高松の池」が映っています。
「盛岡は、晴れています。
風よわく、光やわらかく、山はかすみ、春まっさかりです。」
ほら、別に特別なことは、喋っていません(笑)単純な文章です。
この文章が心地よく皆さんの耳に届くようにアナウンスするだけです。
で、そのアナウンスこそが、職人の仕事なのだと感じています。
画面を邪魔せず、現場の空気にとけこみ、出過ぎず、それでいて
しっかり「今」を印象付けるアナウンス。
情報と情感が、ほどよくとけあったアナウンス。
聴く人に「ほんとうにそうだなあ」と共感してもらえるアナウンス。
実は、これ、相当難しいことなのです。
私は、アナウンサーになって30年経ちますが、まだまだ修行中です。
ポエムのように練りに練った言葉や、凝りに凝ったコメントを
私は、すべて否定はしません。
放送に対する熱意として受け止めています。
ただ、そうした「創られたコメント」を音声化するためには、
ごく自然に聞こえるような「完熟したアナウンスの力」が必要なのです。
これが未熟ですと、青臭く聞こえてしまいます。
「余計な頑張り」「無駄な工夫」という印象を残します。
私の天気情報が「詩のようだ」という印象は、
つまり、岩手の自然や景観そのものが、非常に高い精神性を感じさせるからだと思います。
岩手山のたたずまいひとつとっても、
幽玄、荘厳、優美、・・・それこそ星の数ほどの表情を持っています。
そのような「風景の精神性」に寄り添える心で文章を書き、アナウンスをすれば、
結果、詩のような天気情報が生まれる可能性もあると思います。
放送の基本は「事実」。けれど、送り手は人間、受け手も人間です。
そこに思い至らない放送は、やがて枯れていくのかもしれません。
最後に、11月27日(木)放送のコメントです。
身近な季節を観察して28秒にまとめたものです。
「盛岡は晴れています。
早朝は、凍ったように蒼白く見えた岩手山です。
今朝の盛岡の最低気温は、氷点下3度7分。
この冬一番の冷え込みでした。
数日前、雪に埋もれて濡れた落ち葉が、
今朝は凍って、乾いた歩道に張り付いています。
その落ち葉も、師走へ急ぐ人と車に踏まれ、
形を失いはじめています。
盛岡でした。」
(画像は、岩手山のアップから盛岡市街地へズームバック)
私は、詩を綴ったのではありません。
この美しい岩手に暮らしている感動が、言葉と声に
ほんの少しにじんだだけなのです。
投稿者:上原 康樹 | 投稿時間:17:26
2013年10月08日 (火)
秋の一日
上原康樹です。
スポーツの秋です。
私は、趣味のオートバイトライアルを楽しみました。
先日6日(日)山形の蔵王山麓で開かれた大会に出場。
青空の下、爽やかな緑陰に設けられたセクションで汗を流しました。
オートバイトライアル
成績?聞かないでください(笑)。
なお、画像は私です。本当です(笑)。
良い日曜日でした。
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上原アナウンサーの天気予報が、東北地方に住んで良かったと思う理由のひとつです。
これからも、お元気で永く、詩的で素敵な天気予報をお届けくださいね♪
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Posted at
2018/10/26 10:57:47