節分とはもともと、立春、立夏、立秋、立冬それぞれの前日、つまり季節の変わり目ごとに行われていました。
日本では、立春が一年のはじまりとして特に尊ばれたため、時代が移り変わっていくにつれて、立春前日だけを「節分」と呼ぶようになりました。
節分は毎年2月3日だと思っていましたが、立春の日付が変わるため常に2月3日ではなく、2月2日の年もあるのだそうです。
記憶にないのですが・・・(^-^;)
自分の子供のころを思い出すと、節分というのは
『保育園、小学校』
『家庭』
『地域の神社』
で行う行事でした。
保育園や小学校では、発達段階に応じた手作りの鬼のお面を作り、給食やおやつの時間に大豆を炒った福豆を撒いたり食べたりしました。
家に帰ると兄弟で鬼のお面をかぶって豆をぶつけ合い、年の数+α食べ、早く年をとりたいと思ったものでした。
2月3日が休日だと神社の豆まきに行き、豆やお菓子、みかんなどを拾うことも、季節の楽しみな行事の一つでした。
この地に住んでからも、子供たちが幼稚園、小学校低学年のうちは、鬼のお面を作ったりかぶったりして、落花生で豆まきをしています。
豆まきの豆が炒った大豆ではなく、しかも、スーパーにも売られていないことは衝撃でした。
『節分 = 豆まき 』
「鬼は外、福は内!」
家や自分の心の中の鬼を追い出して、福を呼び込む。
日本の伝統行事。
正真正銘、本物の行事。
おそらく、七草粥を食べるのと同じく、
『海の向こうからくる悪い鬼 = 疫病や悪さをする異国人』
を追い払う神事の一つでした。
その『節分』の本当の意味や日本人が行う神事の効力を削ぐべく、
一地域、もしかすると異国人が多く住んでいた地域の単なる風習を、
昔からある伝統行事と偽って、お金儲けのために始めたのが
『恵方巻き』販売
ではないのでしょうか。
ちなみに、わたしの故郷の神社の行事に、
『節分祭』があります。
■ 節分祭
2月3日午後3時30分(浅間大社 社殿)
節分祭は、立春の前日に行う悪疫退散、招福の行事です。日本では、古来季節の変わり目を祝う行事があったと思われますか、現在の節分祭は、中国の行事を輸入したものといわれ、室町時代中期より盛んになりました。別名を追儺式(ついなしき)ともいいます。 浅間大社では、節分のご祈祷・鳴弦式・年男の豆まきを行い、厄除招福を祈ります。また、甘酒や鬼の面の無料配布なども早朝より行っています。
■ 節分開運厄除祈祷
2月3日 早朝~午後2時(浅間大社 社殿)
2月4日は立春。前日3日にこれまでの厄を祓って清々しく春を迎えるために、厄除招福の御祈祷をお受け下さい。厄年・年男・年女に当たられる方には特にお勧めします。
厄年については「厄除について・主な厄年」をご覧下さい。
■ 豆撒き式
2月3日午後4時頃(浅間大社 馬場)
鳴弦式・殿内での豆撒きに続き、馬場において盛大に豆撒きが行われます。
駿河国一之宮
富士山本宮浅間大社ホームページ より
さて。
毎年のようにブログに書いている「節分」と「恵方巻き」顛末記。
「節分デート」で彼女にひけらかしたい豆知識9パターン
スゴレン
2019年2月3日
【1】節分は旧正月のこと…ではない
【2】豆は「魔目」ともかけていて、鬼の目を狙うものである
【3】節分は毎年2月3日とは限らない
【4】豆は芽が出ると困るので炒り豆を使う
【5】北海道や東北では落花生をまく
【6】節分自体は、実は年に4回ある
【7】恵方巻きのルーツは大阪だといわれている
【8】ワタナベ姓と坂田姓の人は豆をまかなくてもよい
【9】鬼に角があり虎柄パンツをはくのは鬼門が丑寅の方角だからである
豆抜きの豆まき…窒息事故防止へ新聞紙丸める
読売新聞オンライン
2019年1月31日
保育園や幼稚園で、豆を使わない節分の行事が広がり始めた。
豆を食べての窒息事故を防ぐ狙いがある。
(略)
昨年までは、保育士が扮ふんした鬼に子どもらが煎り豆を投げていた。だが、鬼が怖くて保育園に来たがらなくなる子もいたため人形に変更し、豆による事故防止のため新聞紙を活用した。
消費者庁によると、2010年から7年間で14歳以下が大豆などを喉に詰まらせた事故は全国の協力医療機関で27件。うち20件が3歳未満だった。同庁は3歳頃までは煎り豆などを食べさせないよう呼びかける。
なぜ、節分に恵方巻きを食べるのか?
ウェザーニュース
2019年2月3日
恵方巻き 食べる人が減 食品メーカー調べ
2019年1月29日
> 節分(2月3日)に恵方巻きを食べる人の割合(喫食率)が微減傾向にあることが、食品メーカーの調査で分かった。2018年は61・1%で3年連続で前年を下回った。スーパーやコンビニで商戦が過熱する一方、需要は追い付いていない。過剰生産で売れ残った商品が大量に廃棄され問題視される中、需要に見合った販売が求められる。
恵方巻き、売れ残りやめて 農水省が業界団体に要請
共同通信
2019年1月11日
農林水産省は11日、2月の節分に食べる恵方巻きの商戦が活発になるのを前に、需要に見合った販売をするようコンビニやスーパーの業界団体に文書で要請した。売れ残った恵方巻きが大量に捨てられることが問題となっているため。恵方巻きの廃棄でこうした要請をするのは初めてという。
恵方巻きは刺し身などを使っていることから、農水省担当者は「日持ちせず売れ残る恐れがある」と指摘。「貴重な食料資源を有効利用してほしい」と話した。
恵方巻きは年ごとに決まった方角の「恵方」を向いて食べると縁起が良いとされる太巻きで、近年人気が広がった。
深刻な「恵方巻き大量廃棄」から考える、日本が目指すべき社会像 食品ロス削減と貧困対策について
現代ビジネス
2019年2月3日
実は由緒正しくない伝統たち…「お歳暮」は「お中元」の便乗だった!
女性自身
2018年3月10日
「日本には、何百年も続いていると思われている伝統がたくさんありますが、それらの多くは、けっこう由緒の“あやしい”ものだったりするんですよ……」
こう教えてくれたのは、『「日本の伝統」の正体』(柏書房)の著者である、放送作家の藤井青銅さん。
(略)
■「お歳暮」は単なる「お中元」の便乗商法
(略)
■セブン-イレブンが広めた新顔の伝統「恵方巻」
節分にその年の恵方を向き、巻きずしを丸かぶりするという関西ローカルな風習だった恵方巻が、これだけ全国的に認知されたのは、平成に入ってから。平成元年に、セブン-イレブンの一部店舗で「関西ではこういうことをやっています」と売り出したら、これがウケたという。
「そもそもの由来は大阪・船場の旦那衆の花街遊びだといわれていますが、始まった時期や由来、根拠も諸説バラバラの非常にアバウトな習慣なんです」
そもそも、
日本人はミーハーで、新し物好きだと藤井さんは言う。
「それなのに、
『その新しいものには実は古い伝統がある』となると、安心してしまうんです(笑)。伝統というのは、正統性を裏付けてくれる便利な言葉。
伝統があるというだけで、権威があって、価値があるように感じられるから不思議ですよね」
たしかにお歳暮にせよ、恵方巻にせよ、
伝統をうまく活用したビジネスは爆発的な広がりを見せた。
「伝統に従うも従わないも、信じるも信じないも、尊敬するも笑い飛ばすも個人の自由です。季節のイベントとして楽しんだり、和の心を体験することで日本人としてのアイデンティティを再確認するのも悪くはないでしょう。たくさんの伝統があるということは、それだけ日々の生活に彩りが加わり、豊かになることでもあるといえます」
ただし、伝統はひとたび権力と組み合わされると危険な存在にもなりかねない。
伝統という言葉を安易にうのみにしていると、「伝統だから従わねばならない」という思考停止に陥る可能性もあると藤井さんは指摘する。
「
伝統というだけで『由緒正しい』と妄信するのは危険です。情報過多の時代だからこそ、
正しい情報に基づいた『伝統リテラシー』を身につけることが必要 でしょう」
【断 大月隆寛】「豆まき」の復権を
産経ニュース
2008.1.29 02:49
コンビニやスーパーの店頭に、太巻きが大きな顔をして並ぶ季節です。「恵方(えほう)巻」てな名前がつけられていて、一昨年あたりからは事前に予約までとるようになって、何やら
クリスマスケーキ並みの扱いに、プラスチック容器の中の太巻きもどこか面はゆげなたたずまいに。
バレンタインデーのチョコレートやホワイトデーのキャンデーなどと同じ、
商魂たくましい商売人が新たに「発見」した、節分めがけての商戦のひとコマ。ある統計によれば、この恵方巻き市場はすでに推定150億円を超えている由。じゃあ、同じ巻きものならこれも、と一部じゃロールケーキなどにも逆流して、もう何が何やら。まあ、いずれ新しい季節の風物詩、新世紀の都市民俗、といったところではあるようです。
でもこれ、
もとは確か上方の商家の風習。「丸かぶり」といった言い方で、確かに「恵方」に向って商売繁盛、家内安全を願うものではありましたが、でも、そこから派生していわゆる
“粋筋”のイベントにもなっていった経緯もあったような。
きれいどころの芸者衆があの太巻きを一本丸のまま、眼を白黒させながらほおばる姿が…といった、まあその、上方の旦那(だんな)衆のなぐさみになっていた、という次第。だもんで、
そんなにおおっぴらに、それもごくふつうの一般家庭の日常に入り込ませちまっていいのかなあ、と思わぬでもない。
割り食ったのは同じ節分の行事、のはずだった豆まき。豆をばらまくのは環境破壊でエコに反するだの、大声あげるのは近所迷惑だの、いまどきの世間じゃ微妙に違和感もたれ始めていたところに「恵方巻き」は絶好の乗り換えの機会を提供したわけで。ここはひとつ、豆にかかわる商売人にも一層奮励努力してほしいところ、ではあります。(民俗学者)
─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘
昨日、子供たちとスケートに行った後に立ち寄ったスーパーでは、午後6時30分過ぎの既に閑散とした店内で、こんなにたくさんの恵方巻きが、値引きシールを貼られて並んでいました。

昨日は日曜日だったので、昼間には立ち寄った時にはにぎやかな店内でしたが、日曜日、しかも節分の夜ですから、これから客足が増えるかどうか・・・、ちょっと心配になるほどの在庫…。
わたしは、この店で値引きされていた太巻きの具になるお刺身とキュウリやアボカドを買って、家に帰ってから「海苔巻き」「太巻き」を子供たちと一緒に作って食べました。
顔見知りの青果担当のお兄さんに
「キュウリはどのあたりにありますか?」
と尋ねると、
「おっ? 家で恵方巻きを作って食べるの? それが一番いいね~!」
と笑顔でキュウリの場所を教えてもらいました。
お正月が終わってから、「恵方巻き 予約販売」の宣伝をずっとしていたお気に入りのスーパー。
季節ごとの目玉商品として売上UPを目指したのでしょうが、もともと「恵方巻き」なる食べ物を食べる風習がなかった土地では、はじめの頃のモノ珍しさも徐々に醒め、けっこうな値段がする割高な「海苔巻き」をわざわざたくさん買いもとめることもなくなってきたのでしょう。
スーパーを出る時には、「恵方巻き」から「ひな祭り」のポスターに貼り替えていました。
とっても美味しい「海苔巻き」「太巻き」。
お米や海苔、海産物の消費量が減りつつある中で、みんなで美味しいお寿司を食べて、お米料理の美味しさを再確認し、消費量が増えることは、大歓迎です!
しかも、怪しい流行りもの、伝統的な風習ではない「長いまま食べる恵方巻き」なんていうものに惑わされず、
日本人が昔から食べていた一口大に切り、食べやすい大きさにしてゆっくり味わって食べることをお勧めしたいものです。
次のブログでは、家庭でも簡単に、しかも安価に美味しく、子供たちと一緒に作って食べられる「海苔巻き」「太巻き」の作り方をご紹介したいと思います。
「節分」に限らず、各ご家庭のご慶事、お祝い、普段の食卓に、美味しいお米でつくるお寿司を、ぜひ登場させて、ご家族皆さんで一緒に作って食べてみませんか?
ブログ一覧 |
季節・風物詩 | 日記
Posted at
2019/02/04 15:07:09