青と緑の稜線のブログ一覧

「いってらっしゃい！　気をつけて！」

もしも、この言葉が、我が子へかける最後の言葉となってしまったら…



あの日、2011年3月11日。今日と同じように、寒い日だった。
地震には免疫があると自負していた地震防災県出身の自分が、まさか、ここ東北でこんなに激しい揺れを体験するなんて。

エアマットの上を走っているような感覚に襲われ、運転中だった私は、車をすぐに近くの駐車場に寄せた。電線が大きく波打ち、道路が揺れるのを、ただ見ていた。

カーラジオに切り替えると、震源地は東北の太平洋沿岸、大津波警報、急いで高台へ避難してくださいという、耳慣れない言葉が繰り返し聴こえてきた。


あの日。
ごく当たり前の日常を過ごしていた人々は、否応なく非日常の中へ連れ込まれてしまった。
誰にも止めることはできない大きな力が、当たり前の日常を奪っていった。


家族、家、仕事、思い出…、ついさっきまで、当たり前のようにそこにあったものは、過去のものとなってしまった。



ご家族を亡くされた方々、心からお悔やみ申し上げます。
天国にいらっしゃる皆様、どうか安らかに。そして、ご家族をお見守りください。

一日も早い復興を願っています。


いつどこで、大地が揺れ、山が火を噴き、嵐が吹き荒れるかわからない。
自分も家族も、どこで運命に呑み込まれてしまうかわからない。

だから、たとえこれが最後のお別れとなってしまっても、悔いが残らないように、
愛する人に、心からの言葉を届けたい。

毎日、笑顔で　「いってらっしゃい！気をつけて！」と。



蒼氓 (そうぼう)　　山下達郎『僕の中の少年』



蒼氓 / taturou yamasita　　【ニコニコ動画】


憧れや名誉はいらない　　華やかな夢も欲しくない
生き続ける事の意味　　それだけを待ち望んでいたい
To find out the truth of life!


山下達郎さんご本人がもっとも気に入っており、ライブの定番にもなっている「蒼氓 (そうぼう)」。
私も、ライブでは必ず、泣いてしまいます・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・

「普通に生きて、いつかは死んでゆく名も無き民（蒼氓）へ共鳴する、自身の心情」を歌った、
ご自身のミュージシャンとしてのスタンスを初めて公にした、名曲です。


【追記】
yang♪様。
曲名の読み方の間違いをご指摘くださり、ありがとうございます。
訂正しました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　(2014.9.15)